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-62- オリジナル

 オリジナルという言葉も私達の暮らしの中で、もはや日本語化して根づいている和製英語の一つだ。コピーに対する対義語で、独創的で他に似通にかよった存在がない場合に使用される言葉である。

 とある研究所で実験に明け暮れる入豚にゅうとんという風変わりな教授がいた。彼はオリジナルな発想で、ここ数十年のあいだ、講義時間以外は人工重力生成の研究を続けてきたのである。

「先生! もう、やめましょうよっ!!」

 長年、入豚の助手を務め、ここ最近、講師に昇格したばかりの引力いんりきが、極限に達した金切りごえを上げた。

「ここまで続けてきたんだぞっ! いまさら、君っ!!」

「来年から大学の研究費も出なくなる・・ってことですよっ!」

 引力は、それでも続けるんですかっ! とも言えず、遠回しに言った。

「もう少しじゃないかっ、引力君っ!! このオリジナル理論が完成を見れば、私達は一躍いちやく、世界のホープだぞっ! もちろん、ノーペリストだっ!!」

「しかし、先生…。また、ですよ~っ!!」

 引力は、理論が振り出しにもどってるじゃないですかっ! とも言えず、ふたたび、遠回しに言った。

「今度は大丈夫だっ!」

「なら、いいんですが…」

 引力はオリジナルよりコピーの方がいいなっ! と本音で思った。ところが、入豚の理論は事実、完成に近づいていたのだから面白い。

 オリジナルは失敗の積み重ねから偶然ぐうぜん、生まれるようだ。^^


                   完

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