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-41- 修理

 大工で棟梁とうりょう板岸いたぎしは、家を修理中、ふとしたはずみで、あし打撲だぼくし、急遽きゅうきょ、病院へ直行することになった。

「こういうことは、はじめてですか?」

 医者の釘川くぎかわは、やんわりと外堀そとぼりから板岸の診断に取りかかった。

「ははは…いやですよっ、先生! 初めてに決まってるじゃないですかっ! あっしは、そんなウッカリ者じゃありやせんぜっ!」

「いや、そういう意味じゃないんですがねっ!」

「どうなんですっ、先生!」

「まあまあ、そうあわてないで…。どれどれ、ここ、痛みますかっ?」

「いいえ、ちっとも…」

「ここはっ!?」

「別に…」

「このあたりはっ!!?」

 釘川は、これ見よがしに押した。さすがにこれだけ押せば痛いだろっ! とでも言いたげな押しようだった。

「…まあ、痛いといえば、少し…」

「痛いですかっ!?」

「はい、まあ…」

 そら、そうだろっ! と釘川は板岸から一本、取ったようにニンマリと北叟笑ほくそえんだ。

「大したこたぁ~ありませんっ! 軽い打撲だぼく、つまり、打ち身ですなっ! り薬と、念のための痛み止めを出しときますっ!」 

「あの…どれくらいでなおりやすかねっ!? 今、家修理の大事なときで…」

「ははは…あなたの修理も大事でしょ?」

「はい、そらまあ…」

「心配いりませんっ! 普通に動けるようでしたら、明日はなんですが、そうですなっ…明後日あさってからでも…」 

「ありがとうごぜ~ました」

「あなたの家も、年相応にガタがきてますから、無理しないように…」

「分かりやしたっ!!」

 大きなお世話だっ! と板岸は言おうとしたが、思うにとどめた。 

 家を軽く修理中の棟梁、板岸は、軽く時分の脚を修理することになった。すべての物は使っていると、多かれ少なかれ修理が必要となるのである。


                   完

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