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-25- 品種

 春の風物詩として、イチゴは欠かせない。

 久しぶりに心地よい風が流れる休日、数人の中年や初老の男達が、とある公園のベンチに座り、ひまそうに語らっている。

「いや! 断然、あま姫、でしょう!」

「いやいや、世の中、そうは甘くないっ! そこは当然、春ほのか、じゃないとっ!」

「そういや、春ほのかは少ししぶめでしたねっ! しかし、私はダントツで豚王ぶたおうですねっ! あれは、いいっ! 実に美味うまいっ!」

「いやいやいや、美味いかどうかは知りませんが、豚王・・名が悪いっ! いかにもにおいそうな…」

「そうかも、知れませんがねっ! 一度食べてみなさいよ、あんたっ! みつきになること、け合いですっ!」

「豚王・・そんなに美味しいですか? 豚の生姜しょうが焼きは確かに美味おいしいですが…」

「そんなことを言ってるんじゃないっ! イチゴですよ、イチゴっ!」

「ははは…イチゴは分かってますよ。冗談ですよっ、冗談っ!」

「どんな品種でもいいじゃないですかっ! 本人が美味いと感じりゃ。違いますかっ?」

 一同がその男の顔を見た。

「確かに…」

 そして、静かに全員がうなずいた。

 食べる人が美味いと感じれば、よく知られていても知られていなくても品種は関係ないのである。


                   完

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