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The word untold

激動のような始業前の騒ぎの余韻も収まり、午前中の授業が終わって昼休みになった。

この所、ずっとパン食だったので、今日は食堂に向った。


坂田とデーヴの三人で歩いていると、すれ違う生徒たちが坂田を見て、ヒソヒソと話をしているのが見えた。どうやら早速、噂が広まっているらしい。

念願叶ってヒーローになれた坂田は、鼻高々で上機嫌に歩いていた。


食堂に着くと、それぞれに食事を注文して、長テーブルの端の方に席に着いた。

三人でメシを食っていると、向こうから女子のグループがやってくる。

どうやらこちらの方を向いて、何やら話し合っているようだ。


……なんだ? もしかして、坂田の噂を聞いてやってきた女子たちか。

視線に気づいた坂田が、ポケットから取り出したクシで髪を整え始めている。


女子のグループの中から、内気そうな女子が後押しされるように前に出て、こちらの方へと向かってくる。

見た目は少し小柄でショートカットの女の子で、結構、いやかなり可愛い方だと思う。


制服のリボンの色から同学年の女子だという事がわかる。

まさかこんな純真そうな子が坂田に……?


保身の為とは言え、自分が流した嘘情報で坂田の毒牙にかかる事に罪悪感を覚えた。

坂田の春を祝うべきか、この子の未来を守るべきか……。


そんなこちらの心の葛藤も知らずに、鼻の下を伸ばす坂田。

女生徒が坂田の前までやってきた。


「あ、あの……ここ、座ってもいいですか……?」


可愛い声にデレッとなった坂田が、「どうぞどうぞ」と自分の横の席を引く。

その子が坂田の横に座ると、ちょうど自分の目の前に来る形になる。


「それで、どうしたんですか? 可愛いお嬢さん。何かご用でしょうか? 学園を救った、このボクにぃぃぃぃ! ごよおおおおおですかあああああああ―――――――――――― !?」


興奮しすぎて鼻息が荒くなった顔で、坂田が女生徒に迫った。


「ひぃぃぃっ!」


「坂田、落ち着け。怯えてる」


発情して猛り狂った暴れ馬を落ち着かせる。


「フッ、失礼しました。お嬢さん、して今日は何用で?」


「…………は、はい。あ、あの、天堂さんとちょっとお話したいと思いまして……」


ドッカラガッシャーン―――!!

その場にズッコケた坂田の上にラーメンがこぼれ落ちる。


「熱っ!! 熱っっ――――――!!」


ラーメンの熱さにのた打ち回った後、坂田は水道のある手洗い場まで全力で走っていった。


「……それで、お話とは? おおっと、その前にまずは自己紹介ですかな。小生は、A組のデーヴィットと申します。デーヴとおよび下さい。可愛いお嬢さん」


とりあえず坂田は無視して、あっけにとられている女生徒にデーヴが話かけた。


「は、はい。よろしくお願いします。デーブさん」


「デーヴです」


「す、すみません。デ、デーブュさん……」


「……………」


「あ、あの……私、E組の春野 杏奈って言います」


春野がこっちを見て名乗る。


「……A組の天堂……です。それで、何か用事でも?」


「は、はい……あ、あの、天堂さん、わ、私の事……覚えてませんか……?」


……なんだいきなり? 


そりゃ同じ学年だから、見覚えくらいはあるような……ないような。

まさか記憶を失った時に知り合った? 


いや、そもそも記憶を失くした話なんか聞いた事もない。

もしかして、前世であなたと私は恋人だったのよ、とかそういう話か?


とりあえず前世の記憶を探ってみる。

…………………………………………………。


……だめだ……何も思い出せない……。

そもそも前世の記憶なんてない。


「ごめん……、同じ学年の人という事しか……」


 一体何をしたのだろう……。少し不安な気持ちになる。


「い、いえ……たしかに、そうですけど。……い、以前、私が街中で迷っていた時に、道を教えてもらった事があって」


そんなん覚えてるかよ。


「それで、いい人だなーって思ってたら、同じ学校の人だったのでびっくりして」


アンタの記憶力にびっくりだよ。


「そ、そうなんだ。悪かったね、覚えてなくて。……えーと、聞きたい事はそれだけかな?」 


とりあえず謝ってから、早々に話を切り上げようとする。


「あ……。あ、いえ……あの……天堂さんって、か、彼女がいないって本当ですか……?」


「……………………………」


……なんだ? ……一体何が目的なんだこの女?

いきなりやってきて、今度は彼女がいないですかだと? 


可愛い顔して、わざわざ嫌味を言いに来たのか? 暇人め。

いや……待てよ。


向こうで成り行きを見守る女生徒たちを見る。

ははーん、なるほど。噂に聞く罰ゲームって奴か。まさか自分の所にもやってくるとはな。


……いや、もしかしたら、いじめという線もあるが……。

少し気弱そうな感じがする子だ。可能性はなくはない。


「あの、一つ聞いてもいいかな」


「え……。は、はい、なんでしょう……?」


「向こうにいるのは友達?」


少し離れて様子を見守る女生徒たちを指さす。


「あ、はい。みんな中学からの友達です。いつも一緒に遊んで貰ってます……えへへ」


そう言って女生徒は嬉しそうに笑った。嘘には見えない。どうやら本当に友達なようだ。


「……そうか、そいつはいいな」


そう言って笑うと、女生徒が少しポーっとした顔になるが、


「は、はい!」


と言って、向こうも笑顔で返す。


「俺もコイツと小学時代からの付き合いなんだ」


そう言って、デーヴを見る。


「いや~何だか照れますな~」


デーヴが照れた顔で頭をかく。


「さっきラーメンを頭にぶっかけて走り去った奴もな」


「えー、そうなんですか。す、すごいです。そんな頃からずっと仲いいなんて」


「まぁ腐れ縁ってヤツかな」


「羨ましいですー」


「いやいや、はっはっは」


「えへへ」


お互いに笑い合った所で、カレーを口に運ぼうとする。


「……あ、あの……、それで……ど、どうなんでしょうか……?」


再び伺うような顔をして、女生徒がたずねてくる。


「え? どうって、何が?」


「えっと……あの、彼女がいないかどうかって……」


ち、覚えてたか。いい感じで話題を変えれたと思ったのに。


罰ゲームだとは思うが、どうしても聞き出したいらしい。意外に芯は強いのかもしれない。

しかたない。とりあえずここは……、


「……ああ。いないけど、それが何か?」


言葉を選びながら相手の出方を伺う事にした。


「あ、あぁ……、やっぱり。よかった……」


ホッとした様子で胸を撫で下ろす女生徒。


「……………」


やっぱり……で、よかった……だと? 


やっぱり彼女がいないような人間を見るのがそんなに嬉しいのか……この女は。

……いや待て、相手は女の子だ。何を言われようと笑顔で応対してみせるぜ。


「ははは……。よ、喜んでもらえて何よりだよ……用件は、それだけかな?」

引きつった笑顔で問いかける。


「……え……えっと、あ、あの……そ、そーですね……えっと……よ、よかったら天堂さんの、す、好きな女の子のタイプを、お、教えて貰っても……いいですか?」


いよいよそれらしい質問が来たな。


(どう思う?)


小声で隣のデーヴに意見を聞く。


(おそらく罠です。気を付けて)


やはり……。人の好みを聞いて、みんなで笑おうって腹だな。

ふっ……そんな手に引っ掛かるかよ。


「好きなタイプって、普通だよ」


にこやかに笑顔で答える。どうだ? これなら笑いようがあるまい。


「普通……って、ど、どんな感じですか?」


「どんな感じって……」


普通は普通だろ。ごく一般的かつ平均的な感じだよ。


「あ、あの、もっと具体的には……」


具体的? 一般的な男子の平均的な趣向ってヤツか? そんなのわかんねーぞ。

いつも遙たちからは、他の奴とはちょっと違うとか、アンタちょっとヘンとか言われるし。


隣の参謀デーヴにたずねてみる。


(どうしたらいい?)


(以前話した属性を参考に)


なるほど。アレか……。記憶を頼りに言葉を紡ぎだす。


「……金髪巨乳のツインテールの超お金持ちの幼馴染で、俺の事をお兄ちゃん、って呼んでくれて、実は妹でその後の展開で従妹ってわかる設定……って感じかな」

 確かこんなんだったハズだ。


どうよ?


女生徒を見ると明らかに引いていた。


(なんか違ってたか?)


(ツンデレとメガネっ娘が抜けてました)


しまった! デーヴが重要だとあれほど口酸っぱく言っていたのに。


「ふ、普通とはちょっと違うかもしれないけど、俺の好みはそんな感じだよ」


 フォローを入れて補正を試みる。

だが女生徒は目にうっすら涙すら浮かべ始めた。


「あ……。す、すみません。そろそろ失礼します……」


女生徒は何やら慌てて席を立ち、お辞儀をして仲間と共に去っていった。

……なんかあらぬ誤解を与えたような気がする……。


…………。まぁいいか。これでようやくゆっくり食事ができる。

と、すっかり冷めてしまったカレーライスを口に運び始めた。


「おにいちゃーん」


後ろから、明るく軽快な声が聞こえる。

今度は何だと振り返ると、笑顔で右手に持った缶ジュースを、ギリギリと握り締める遥が立っていた。


「金髪ツインテールの超お金持ちの妹でも従妹でもない幼馴染だけど、前に座っていいかしらあああああ」


「ぶひぃぃぃぃ!」


遙の顔を見たデーヴが悲鳴を上げる。

さっきの女子が座っていた席の方に回ると、ドン! と椅子を引いて、遙が腰かけた。

そして向こうからは、髪を洗い終えた坂田が、再びラーメンを持って戻ってきた。


「あーヒドイ目にあった。頭はミソ臭いし、おまけにラーメン一杯分大損だよ……とほほ」


よいしょと遙の隣に座り、坂田が横を向く。


「お嬢さん、セナの事なんか放っておいて、ボクと一緒に、愛について語り合いませんか?」


「何よ、いきなり?」


「どわ――――――っ!! さっきの美少女が遙になっとる―――――!?」


気付けよ。


「ふん。美少女じゃなくて悪かったわね」


不機嫌な顔でジュースを飲み始める遙。


「い、いや……遙も十分すぎるほど美少女だよ……ははは……」


坂田が苦笑いをしながら、誤魔化すようにラーメンを食い始める。

 なんだか気まずい空気の中、皆、黙って食事をした。


そういえば午前中は遙と目が合っても、顔を赤くして、避けるように目を逸らされた。

……やはり田沼たちの件が原因だろうか。


「その……悪かったな……」


「悪かったって、何が?」


ジュースを飲むのを止め、遙がこちらを見る。


「田沼たちの事だよ」


「……あぁ、その事。……別に謝る事なんてないわよ。……ぎ、逆に……う、嬉しかったし」


何を思い出したのか、遙の顔が赤くなっていく。


「えっ、嬉しい? なんで?」


「な、何ででもないわよ! ……わ、私だってあんまり付きまとわれて迷惑だったから、もうそろそろ言おうと思ってたけど、アンタが代わりに言ってくれたからよ!」


顔を赤くしたまま、遙が理由を説明した。


「そ、そうか。まぁそれならよかった……」


「……それよりさっきの子は何よ?」


遙がジトーっとした目で見てくる。


「な、何って。さぁ……? 罰ゲームかなんかじゃないのか……?」


「罰ゲーム? 何よそれ?」


「なんかいきなりやってきて、好きなタイプの女を教えろとか聞いてくるんだよ。後ろには仲間が控えてたし、多分ありゃ罰ゲームだな。うん。」


「…………。アンタって、ホントひねくれてるわね……」


「なんだよ、違うのか」


「……昨日の件が噂になってるみたい」


「何でだよ。あれは坂田って事にしたのに」


「クラスだけで言っても仕方ないでしょ。他のクラスや学年でも見た人はいるんだから」


なるほど。確かにそれはそうだ。

この時、俺は坂田の噂を広めまくる事を決意した。


「あと、今朝の田沼君たちの一件も……」


「そうか……アイツら女子の人気が高かったって聞いたからな。その報復か……」


「どこまで捻くれてるのよ。いい意味でって事よ」


「いい意味? なんであれがいい意味になるんだ」


むしろ怒鳴ったりしていたから、女子には引かれていると思ったが。


「何かしらか、婦女子の心の琴線に触れるものがあったのでしょう」


デーヴが横から推測を述べる。


「……アンタは元々、女子の評判はそんなに悪くないからね」


「そうなのか?」


「……そうよ。まぁアンタはひねくれてるから、いっつも気付かないのかもしれないけど」


「そんなにひねくれてる、ひねくれてる、って言うなよ……」


カレーがまずく感じる。


「まぁ、セナは基本的に女には優しいからね。一定以上の評価があってもおかしくはないよ」


「それに女の子に対しては、滅多に怒らないからね」


坂田の言葉に遙が付け加える。


「…………女に対して感情的になる奴なんか、最低だからな……」


自虐的。自己否定。

そして評判というのが、本当の自分に対する評価ではないと知る。

坂田と遙が、しまった、というような顔をした。


「しかし経緯はどうであれ、女子からの人気が高まった、という事は、そう悪い事ではありますまい。これは入学早々、セナ氏に春が訪れるやもしれませぬな……」


 閑話休題。自分の見解を述べて、デーヴがかつ丼を食いなながら遠い目をする。


「そ、そうだよ。さっきの子なんて大人しそうだし、お前に合ってるんじゃないか?」


「もう廊下ですれ違っても、避けられそうな気がするが」


「……そんな事ないと思う」


遙がポツリと呟く。だがその目はこちらを向いていない。


「…………。いいよ。別に」


しばらく考えた後、そう答えて、冷めたカレーライスを口に入れた。


「なんでよ? もったいない。あんな可愛い子が、好意寄せて来てくれたかもしれないのに」「据え膳食わぬは何とやらですぞ。ぷんぷん」


坂田とデーヴが納得いかない、という顔をする。

遙は黙ってこっちを見ていた。


「お前らと一緒にいられる時間が減るからな」


おそらくコイツらと学生生活を一緒に過ごせるのもこの高校までだろう。

1年をたった3回数えるだけ。

あっという間に終わってしまう、その時間を大切にしたかった。


『…………』


その言葉に三人とも固まったようになる。


「セナ……お前って奴は……」


「そ、そういう理由なら仕方ありませんな」


気恥ずかしそうな顔をする坂田とデーヴ。遙は少しだけ嬉しそうに笑っていた。


「まぁお前たちに相手ができたら俺も考えるよ」


カレーを口に運びながらそう言った。その言葉にウッ、という声を出す坂田とデーヴ。


「ふ、ふっふっふ……ボクがその気になれば、彼女の一人や二人くらいワケないよ……」


「せ、拙者には、二次元の嫁たちがいるからして……」


遙は少し困った顔をしていた。


 昼休憩の後、掃除に向かう途中、食堂で話しかけられた女生徒―春野に出くわした。

どう応対しようか戸惑っていると、春野の方から話しかけてきた。


「あ、あの……さっきはすみませんでした……。突然、色々変な事聞いて……」


 ……変な事っていう自覚はあったのか……。


「ホ、ホントは、あんな事を話したかったわけじゃないんです……」


「……じゃあ、なんで?」


「は、はい……わ、私、あまり、人と話すの得意じゃなくて……特に、お、男の人とは……。

……だ、だから、どんな風に話したらいいかわからなくて……そ、それで友達に聞いたら、あの質問は絶対聞いておけって……言われて……」


 ……よくわからんが定番の質問なのか。


「ほ、本当は……。…………。……あ、あの、私見たんです。……昨日、天堂さんが、あの狼に向かって行った所を……あと今日の田沼さんたちの事も……」


昨日の件は俺じゃない、坂田だ。

そう言おうとしたが、そういう雰囲気ではなさそうので黙っていた。


「わ、私……、昨日は、す、すごく怖くて……、あの狼が向かってきた時は、ホ、ホントに、もうダメかと、思ったんですけど……そんな時に、天堂さんが向かって行くのを見て……」


 一つ一つの言葉を絞り出すように、春野が述べていく。

人と話すのが苦手というのは本当だろう。

二人っきりでいるせいか、さっきよりずっと緊張しているように見えた。


「そ、それと、今日の田沼さんたちとのやりとりを聞いて……わ、私、なんかすごく感動したんです。わ、わ、私の……」


 春野の顔が真っ赤になり、何か言いにくそうに言葉が止まる。

しかし、胸に手を当て、深呼吸をすると心を決めたように言葉を続けた。


「私の好きな人は、こんなすごい人だったんだなって……」


 スッとしたように、春野が晴れやかに笑う。


「…………」


もしかして……告白……なのか……これは……。

そう意識すると、今度は自分の方の体温が上がっていくのを感じる。


……でもこの子は知らない。

化け物に向かって行けたのも、女の子に対しての優しさも、俺自身のものじゃない事を。


「……あの、ごめん。俺は……」


「あ、……いや、あの、別に……その、つ、付き合って下さい……とかじゃないです……」


 たどるように、春野が弱々しい声で言葉を続ける。


「……私、口下手だから、いつも大事な事を伝えれなくて……それでいつも後悔して……」


 春野の顔に少し悲しそうな影が宿る。


「家族でさえ……大好きだったおばあちゃんにも、大好きだった事も伝えられなくて……」


「……………………」


「で、でも、今度は何か言えそうな気がしたんです……天堂さんの姿を見てたら……」


 そういって春野が微笑む。


「俺は……君が思ってるような人間じゃないよ……」


「…………。た、確かに、そうかもしれません……」


 ……なんだ。わかってるのか。女の子は鋭いからな。


「……さ、さっきの好きな女の子のタイプを聞いた時は、び、びっくりしました……」


 ………………そっちか。


「でも、いいんです。大事なのは自分がどう思うかだし、それに私、今とってもいい気持ちなんです……えへへ」


 満足したように、にこやかに笑う春野。


「お―――い、天堂――! 何やってんだ――! はやく掃除こいよ―――!」


 向こうから同じ掃除当番のクラスの男子が声を掛けてくる。


「あ……す、すみません。掃除に行く途中だったんですね。わ、私もこれで失礼します」


「あ、あぁ……」


 軽く会釈して、春野が走り出す。


「あ! 天堂さん!」


 自分も掃除へと向おうとした途中、春野に呼び止められる。


「あの……ありがとうございました」


 深々と頭を下げ、そして嬉しそうに笑うと、再び春野は走り始める。

 なんだか楽しそうな春野の後ろ姿をそのまま眺めていた。 


……伝えられなかった……大事な事……か。


その言葉になぜか胸がチクリと痛んだ。


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