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暗き洞穴に雷鳴は轟く  作者: 無意識な梅
暗き洞穴に雷鳴は轟く リメイクver
4/9

子供

別視点で書くのって難しいですね

 ダンジョンが開放されてはや一時間くらい経っただろうか。時計が無いので正確な時間は分からない。これまでに野生の鹿みたいなのが数匹、それにどうやら川と繋がっているようで魚が大量に入ってきた。全部、電流を流して倒したけど。このダンジョンの迎撃方法は至って簡単、水に電流を流して捕まえるのだ。魚と鹿は食料になるので、10ポイントでナイフを出して、血抜きをしたり捌いたりしておいた。ついでに蜘蛛にも魚をあげた。帯電鼠にも鹿をあげた。

 鹿と魚をゲットした後、ポイントを見たら増えていたので生物を倒すと増えるのだろう。鹿三匹と魚10匹で180pになった。まだ、サポーターは出せない。


『新しい魔物を生成できるようになりました』


 お、増えた。本は回答はしてくれなくなったのだが、必要なことは頭に直接声を届けてくれるのだ。案外便利。作れるようになった魔物を見てみよう。



 電気魚でんきうお……電気を纏う魚、たまに放電する(100p)

 電蚊でんか……動物の血を吸う、血を吸われた相手は電気に対して弱くなる(50p)


 とりあえずは電蚊だけでいいかな。二匹とも発生条件は水があり、電気系統で敵を数体倒すことだ。電蚊を二匹出す。耐性減少は重要だ。武装していないならまだしも、武装した人間に対しては電気もあまり効かなくなりそうだし。


 電蚊 Lv1

 HP5 MP0

 <スキル>吸血 電撃耐性減少化Lv3 隠蔽

 吸血……血を吸う

 電撃耐性減少化……攻撃した相手の電撃に対する対象を下げる

 隠蔽……存在が気づかれにくくなる


 レベル3か。他の能力が低いがポイントは高めなのはこれのせいなのかな。調べてみた結果スキルにレベうが付いているものは最大10レベルまであるそうだ。これは鍛錬やレベルアップで上がっていくらしい。まあ電蚊の場合ステータスが弱過ぎて、気づかれたらすぐにやられちゃうだろうけど。

 そうこうしているうちに侵入者を知らせるブザーが鳴った。入り口のほうを見てみると(ダンジョン内ならばどこでも本によって見ることができる)子供が数人入ってきていた。男2人、女2人である。正直、子供を殺す覚悟とかできていない。うーん。



__________________________


 川のほとりにある小さな村。そこにアルタは住んでいた。まだ7歳で子供であったがこの村では既に働かなければならない歳だ。その日はまだ子供だからと言って休みが与えられて、村の同い年の3人と遊びに来ていた。この辺りには魔物もあまり住んでいないので安全である。

 体力自慢のバル、村で一番可愛い(とアルタは思っている)ミナ、そして、どうみてもバルのことが好きなんじゃないかと思われるココの3人である。3人は川の上流のほうにおいしい木の実をつける木があることを知っていた。そのため取りに行こうということになったのだ。距離的にもそこまでは離れておらず、大人達も安心していた。

 川に沿って歩いているとバルが何か発見したようだ。


「おい、こんなところに洞窟があるぜ」


 確かに川が二手に分かれて片方は洞窟のほうへ繋がっていた。こんなところに洞窟があるなんて聞いたことがないし、ここを何度も通ったことがあるが見たことはない。となると、最近出来たのだろうか。


「入ってみようぜ」


「おー!」


 バルの言うことに対して即座に答えるココ。バルに対して反論しているのを見たことがない。


「なんか危なそうだし止めておこうよ」


「そうだよー」


 ミナと僕は同じ意見だ。そもそも知っている洞窟でもなければ入ったら危ないだろう。


「だって、洞窟の中の水が川の水と比べてかなり澄んでいるぜ。なんか珍しいものがあるかもしれない」


 そう言ってバルは勝手に洞窟の中に入っていってしまった。その後ろをついていくココ。その様子を見てミナは


「あーもうしょうがないな」


 と言って追いかけていく。当然僕も追いかけたさ。洞窟の中は明るいのは入り口だけで奥のほうは暗かった。なんとか説得して入り口より奥には進まないようにした。


「あ?」


 バルが何かを言いかけて急に倒れる。


「バルッ!」


 慌ててココも駆け寄ったがまた倒れてしまった。一体何が。嫌な予感がしてすぐにその場を立ち去ろうとすると足元に鼠がいた。そして……僕は意識を失った。

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