思考
連続投稿!
光りが収まると俺は違和感に気づいた。普段ないものが俺にはある。そう、尻尾だ。また、ささやかながら胸まであった。姿を確認したいのだが、確認するものがない。もしや、と思って念じると本から手鏡が出てきた。これはサービスなのだろうか。
人型のベースに頭には細い角のようなものが2本あり、後ろには尻尾までついている。そして髪の色は薄い黄色だった。顔はまあ……自分で言うのもなんだが美少女だ。胸はそんなに大きくないようで安心?する。しかし、背は低いようで見た目きれいというよりかわいいといった感じか。覚悟はしていたがその容姿を見て、また深いため息をはく。
まずは自分の能力を知ろうと思う。本にもはじめはそうするのがよいと書いてあった。こういうのは諦めが肝心である。ステータスオープンと唱えれば開くようだ。さっそく開いてみる。
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名前:no name
種族:雷龍族 Lv1
HP 120 MP 40
<スキル> 迷宮創生 電流操作Lv1
<称号> ダンジョンマスター
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迷宮創生……ダンジョンを創ることができる。代償としてダンジョンから出られなくなる
電流操作Lv1……電流を発生、放出することができる。細かい操作はまだできない
ダンジョンマスター……称号。HP+20
なるほど……本によると普通の人はHP50、MP30くらいが平均らしいから多少は高めかな。ただ、このままじゃ何もできないな。というか、たぶんすぐにやられる。
まずはダンジョンを拡張しようと思う。このままの状態で開いたら俺のいる部屋がそのまま外に繋がってしまう。そう書いてある。ダンジョンの操作にはダンジョンポイントを使用するようだ。初期ポイントは1000、下手に使うとすぐに無くなってしまう量なので注意が必要だ。
まずは俺の部屋から一直線に5mほど通路を作る。そして、通路の両脇に小部屋を3つづつ計6個作った。ここまででかかったポイントは205ポイントだ。次に、通路と小部屋をつなげて、行き止まりなどを作って簡単にはこの部屋まで来れないようにする。これで40ポイント、最後に部屋の前にボス部屋になりそうな少し大きめの部屋を作って50ポイントだ。とりあえずはこれでいいだろう。残りポイントは705だ。ダンジョンには制限があってこれ以上広げることはできないっぽいが。
次に作れる魔物を見ていこうと思う。
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召還可能な魔物(p=ポイント)
ランダムサポーター 500p
蝙蝠 1p
ゴブリン 20p
オーガ 150p
スモールスパイダー 40p
帯電鼠 200p
スライム 2000p
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ランダムサポーター……ダンジョン創生における知識を全て持ち合わせた魔物をランダムに生成する。生成される魔物には戦闘能力が無く、アドバイスなどのみになる。また、最低限会話ができる種族が選ばれる。
蝙蝠……ただの蝙蝠、雰囲気が出る
ゴブリン……弱いが繁殖力はとても高い
オーガ……ゴブリンの上位種、繁殖力は減っている
スモールスパイダー……糸を張って広範囲に巣を作る、火魔法に弱い
帯電鼠……電気を纏っている鼠、素手で触れると感電する
スライム……打撃無効、魔法耐性を持ち合わせている、稀に分裂する
これだけか……。魔物はどうやら基本的には空気中の魔力だけで生きていけるらしい。ただ、生き物を摂取したほうが強くなるとか。スライムは定番かと思えば存外強い。しかも、稀に勝手に殖えるという特典付きだ。いまはまだ無理だがそのうち召喚したい。ランダムサポーターも現在でも召喚はできるが高いためいつか生成したい。これだけで、召喚するのを決めるにはまだ早いと思い他の項目を見ることにした。
いろいろなものを見てきたが現在できることは魔物生成、ダンジョンの内部構造変更、あとは自分の家具などの生成くらいだった。家具とかもポイントで、かなり安い。その分食材などは高かったが。まあ、俺自身も魔力だけで生きてはいけるようだし、食材はまだいいかな。そして、これらを組み合わせてどんなダンジョンにするか……俺は考え始めた。