表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/7

第六話 復興作業開始!…え?もう終わり!?


アレクさんに今の魔界の状況を教えてもらった。



2000年前の戦争の影響で色々と問題が残ってるらしい。


しかもまだ復興が終わってないところがあるって…


遅すぎない!?


2000年もあるのに復興が終わってないのに…。



他にも人間たちが魔族を奴隷にしてるとか、人間たちが魔界を荒らしてるとか、人間たちが……って人間関係多くね!?


何か人間が悪者に見えてしかたない…onz



その他にもあるけど、まずは復興を終わらせようと思う!


復興って大事だしな!


よし!そうと決まったら即行動だ!



アレクさんに復興のために復興が終わってない所を教えてほしいと言えば、巨大な地図がある部屋に連れて来られた。



「この赤く染まっている地域が終わってない所です」



そう言われて地図の赤い場所を確認。


………多くね!?


三分の一が終わってないって…



「赤く染まっている所は被害がある場所で、復興が終わってない所の他にも土地が荒れている所、人間が住んでいる所、人間に拉致される者が多い所も赤く染まっています」



ふむ、なるほど…


…でも復興場所が分からない!


ってことで魔法を使おう!


地図に手をかざして、



『復興するべきところ』



と念じれば、赤く染まっている所から所々光を帯び始める。


光ってる所が復興する必要がある場所だ。


結構多いなー。


こういうのって魔法でパパッとできないのか?


なんて思っていれば、景色が変わった。



……何で!?


目の前にはいかにも復興中という光景。



「魔王様!?」



一人の猫耳をした女の人が声をあげると、皆俺を見てきた。


…怖いんですけど!!


爪尖ってる!


シャキン!ってでてきてるから!!



もしかして今まで寝てたことに怒ってんのか!?


いや、でもそれ俺が寝たくて寝てたわけじゃないんです!


というか起きたら魔王になってたんですって!!



そんなことも言えない俺はたくさんの視線に固まることしかできない。


怖いんですけど!


マジで泣くよ!?


泣いていいの!?


…はい、ごめんなさいっ!!


俺なんか勝手に泣いてろっていうことですね!


むしろ迷惑になるから消えろって言ってるんですよね!!



心の中でスライディング土下座をする。



「わぁ!魔王様だ!」



ぼふっ


…何?


腰に衝撃がきて視線を下に向ける。



「僕、魔王様に会ってみたかったんだ!」



キュン


か、可愛い!!


猫耳をした男の子。


抱きしめたくなる衝動を抑えて、当初の目的を思い出した。



なんかよく分かんないけど、復興地に来てたわけで…


つまりここを復興させればいいわけで…


ってことで、復興の手伝いをしよう!



そう思って腕まくりをしようと手を動かした瞬間、家が建ち、荒れていた畑が、野菜が育っている健康的な畑になった。


……何だコレ!?



「うわぁ!すごい!」


「ま、魔王様が助けてくださった!」


「有りがたき幸せでございます!!}



…なんかよく分かんないけど、復興完了ってことでいいんだよな?


それよりも…



ニコニコ笑ってる可愛い男の子の頭を撫でたいっ!!


決してショタコンじゃないけども!


欲に耐えられず男の子の頭を撫でた瞬間、景色がまた変わった。



……何だコレ。


今度はもう復興終わってんじゃね?


と思うほど綺麗な景色。



「魔王様?」


「魔王様がいらっしゃったぞ!」



俺より少し背が低いくらいの耳が尖った男が口笛をふいた。


その瞬間、十数人の同じく耳が尖った魔族が出てくる。


…見たところエルフっぽい。


というか美形とか美女ばっか!!


くっ、あまりの眩しさに溶ける!


俺が溶けるー!!



目を瞑ってあまりの眩しさに手を前にやった。


その瞬間ざわめく声をざわざわという音。


ゆっくり目を開ければ、さっきまでとは比べ物にならないほど、綺麗な景色になっていた。



…俺はどうやら楽園に来てしまったようだ。


………ここが魔界って嘘だろ。


どう見たって天国のような景色に顔がひきつる。


(実際は無表情)



膝をつき頭を下げる男前。


ついでにこの中で一番美形。


多分、俺の予想ではこの村?の一番偉い人だと思う。



「気にするな」



ハハハハハハ…


…上から目線でごめんなさいっ!!onz


どうしてもこの癖はなおらないんだよぉおおおおおおお!!



「魔王様…///」



な、何だその顔は!


頭を上げた男前エルフが頬を赤く染めてキラキラとした目で俺を見てくる。



「このフィン!このご恩を一生忘れません!}



…て、照れるじゃないか!



「(いやいや)俺はただ元に戻しただけだ。気にするな」


「いや、絶対忘れません!この村で一生伝説として伝えていきます!」



えぇええええええ!?


何で伝説なんてそんなたいそうなものになってんの!?


俺はただ元に戻しただけなんだけど!!


しかも勝手に元に戻ってただけだぞ!?


もしかしたら隠れてる誰かが元に戻したのかもしれねーんだぞ!?



…だとしたら俺ってものすごく恥ずかしい奴じゃね?


何か自分がやったと思い込んでる自意識過剰のただのバカじゃ…


うわぁぁああああ!!


恥ずかしっ!///


と、とにかく今はすぐにここから消えたいっ!



『違う場所に』



そう念じればまた景色は変わる。


そして一日で復興が終わってしまったのだった(笑)


……って笑えねぇえええええ!!




 



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ