表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
して! 〜 ノンケリーマンを攻略する方法  作者: LLX


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/12

4、そしてやって来た!土曜日!

その日、マリルーの父は大きなため息をついていた。

妻と離婚して6年ほどすぎた。

マジで彼女に切られるとか茫然自失だが、中学に上がった息子がその後急速に変な方向に走ってしまったのが、最大のストレスになっている。


一緒に居間にいる間は、ほぼスマホでゲームしてて会話がない。

学校はどうかと聞いても、楽しいよと判で押したような返事しかない。

そうはいっても、友達のとの字も付き合いがないようだし心配がつきない。


いや、一度女の子連れてきたが、別に彼女じゃないらしいし、顔がパンダみたいな化粧だった。

ギャル友ってなんだ? 

まーちゃんは男の子のはずなんだけど。ギャルなのか? 男の子ギャル??


大人のおもちゃを買ってると気がついたときはびっくりもしたが、まあそういう年頃なんだろうと思っていたのに、入れる方じゃなくて入れられる方とか、もう、


あああああああ!!!


だったし、買ってから時々息子のあえぎ声・・・ エッチな声まで聞こえるようになって、テレビの音大きくするしかなかった。


「はあ~~~ 」


思わず、ぼーっとしていると、肩をトンと叩かれた。

ビックリしたのを押さえながら振り向くと、課長に書類を差し出されていた。


「四季島さん、随分のんびりしていますね。仕事足りないなら回しますよ。」


「いえ、すいません。現状で手一杯です。」


「あなた、人に迷惑かけて毎日定時で帰るんですから、集中してください。」


「申し訳ありません。しかし、定時で帰るのは当たり前のことかと存じます。」


「口だけは達者ですね。だから出世しないんですよ。」


「お構いなく。出世は考えておりません。本日も定時で帰らせていただきます。」


はああああ、この嫌みな上司が苦手だ。

今年親会社から出向してきた若い課長だが、いつも不機嫌そうでニッコリした顔なんて見たことない。

だが、どうも結婚が近いという話なので、それで丸く落ち着いていただければと願っている。

できればもう少し朗らかになって、自分の二の舞はしてほしくないものだ。

まあ、離婚した自分が言っても全然説得力ないから黙ってるけど。


「はあ~~~ 」


まーちゃん、ナンパされたって言ってたなあ。

可愛いから心配、さらわれたらどうしよう…… 

防犯ベル、ちゃんと鳴るか今夜確かめなきゃ。

やっぱり、警備会社の通学防犯プランに入ろうかな……


心配が尽きない、パパりんだった。




そして、

土曜日の朝、ザンジバルさんが迎えに来るって言うんで家で待つ。

車で行くらしいけど、あのバンは嫌だなー

LINEの赤い車はどうした、ザンジバル。

もっとさー、なんかエッチなおじさまが乗ってるような、高級車とは言わないけどぉー


ま、きっちりした奴で、ちゃんと親に挨拶したいとか。

勝手に連れ出すと、犯罪になるから嫌なんだそーだ。

パパりんはソワソワしてて、変な奴なら叩き返すって、なんかフライパン握ってるし。

僕は朝ご飯食べたら、さっそくプライベートルームでギャルメイクを済ませた。


居間にヘアアイロン持って行って、姿見の前でいつも後ろでしばってる髪を左右に分けてくるくるして、姫カール作る。

僕の髪は物足りない直毛で、これがなかなかカールしてくれない。

早起きして、ヘアアイロンで格闘してるの、見かねてとうとうパパりんがやってくれた。


「できるかな〜、パパりんはやったことないから下手くそだからね。」


「いいよ! 僕はめっちゃ嬉しい! 」


くるくる巻いてくれて、やっぱりして貰った方がきれいに出来る!

リボンのカチューシャ付けて、鏡見るとめっちゃ可愛くて、ニッコニコしてる自分が千倍可愛い。


「できたーー! 」


「可愛いよ、まーちゃん。かわいーー!! 

パパりん、写真撮っちゃお! 」


「えへへ 」


スマホ持ち出して、僕をめっちゃ激写する。

パパりんのスマホには、僕の写真がぎっしりだ。うざ、

でもまあ、写真撮ってくれる時だけは、気分いいからいいや。


ピンポーン


「はーーい! あー、来た来た、家わかったんだー

いらっしゃーい! 」


カギを開けて、出るとザンジバルさんが嫌そうな顔で立ってる。

見回しても車がない。


「あっれ? 車は? 」


「近くの駐車場に停めてきた。お巡りにカツアゲされたくないからな。

て言うか、何だよその格好は。」


「えー、可愛い? 似合ってる? 」


ザンジバルがまじまじ見るそのモノトーンのドレスは、いわゆるゴスロリでもシンプルな物だ。

濃いグレーの腰までフィットしたドレスの両脇には大きなスリットが入り、下に切り替えで付いているナチュラルベージュのレースのスカートが、下にはいたパニエで膨らんでいる。

大きめのレースの襟が上品で、膨らみのあるそでには沢山のリボンが付いていた。


クルリと回ってみせると、ワンピースドレスがフワリと舞い上がって、中のパニエのレースが膨らむ。

このワンピースは、僕の一番のお気に入りだ。

お店で見かけて、貯金で足りなくて、パパりんにちょっともらって買って来た。

今日は初下ろしで、めっちゃ嬉しい。


「チッ、キモい。親の顔見てみたいな。

なんだよその顔は。ケバい! 」


「やっだー、ねえ、可愛いよね! これ、僕の一番服なんだ。」


「いいから、おとーさんとおかーさんは? いらっしゃる? 」


「いるよ! おかあさんはいないけど。パパりーん! 」




「はい、はーーい! 」 


カーン! カーーンッ!




「えっ、何? この音。」


ドスンドスン、地響きかと思うほど足音立てて、パパリンがやって来た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ