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して! 〜 ノンケリーマンを攻略する方法  作者: LLX


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3/12

3、土曜日を妄想する〜

僕の家は一軒家、閑静な住宅地ってとこで、まあ静かだ。

とは言え、変な人はいるもので、2軒隣のおばちゃんはいつも玄関先に立っている。

カメラを通りに2台設置して、なぜか人が来るの見えると表に出てくるキモいおばちゃんだ。


「こんばんは〜〜 」


「お帰りなさい、今日はお帰りが遅いのね、クラブ始めたの? 」


「えへへ〜、彼氏にパフェごちそうになったの〜 」


「まあ! よかったわね〜 」


そう言うと、サッと家の中に消えて行く。

おばちゃんは、恐らく僕が嫌いで冷やかしに出てくる。

心であっかんべーだ。



「ただいまー! 」


ダダーッと2階に駆け上がり、マイルームに飛び込む。

勉強机の横に、カーテンで仕切ったプライベートラインの向こうに入ると、紙袋をそっと洋服の間に置いた。


「まーちゃん、ナマゾンから荷物来てるよー」


「はーい! 」


階段下りて、キッチンのぞくとスーツにエプロン姿のパパが指さす。

オールバックで無駄にカッコいい。

イケオジだし、きっと女にモテるのに、元ママに離婚されてから女っ気ゼロなんだよなー

まあ、難があるなら性格だろ。


「何買ったの? 」


「お年玉で可愛いエッチな大人のオモチャ買ったの。」


「またそんな物買って! 知らない男について行っちゃだめだよ! 」


「だからこれで我慢してるじゃん。僕もう高2だよ~ 」


「もう〜、18越えたらすぐそんなの買っちゃって。

なんで可愛く育ったのにソンナになっちゃったんだ。

パパりん複雑う。」


「可愛いの好きなだけじゃん。バーカ。」


お玉持って、プルプルされても僕困っちゃう。

だってさ、ママのBLのマンガ見て育ったわけじゃん?

今更ですよ、今更言うな。

箱持って、部屋に戻るとプライベートラインに入ってワクワクして箱開ける。

お花の可愛い髪留めと、ピンクの可愛いディルド、ちょっと大きくしてみたの。

うーん、どうだろう。

今使ってる空色の出して比べてみる。


「あー、ちょっと大きかったかな~、今夜試してみよっと。

後はいつものローションとゴムの消耗品セット。

あとは~ リボン付いた可愛いロリータ系カチューシャ! 」


頭に付けて、鏡覗き込む。

真っ白じゃなくてナチュラルホワイトにして良かった。

うん、可愛い。

いつか使う時を楽しみに、アクセの引き出しにそっとしまった。


「まーちゃん、先にお風呂入っちゃいなー 」


「はーい! 」


そんなこんなでお風呂に入って、パパりんとご飯食べて、居間でソファに座ってテレビ見る。

今夜の煮込みハンバーグ美味かった。

パパりんの料理はなかなかの腕だ。

最初はもの凄く時間かかってたけど、最近はめっちゃ手早い。

土日は僕が作る事もあるけど、だいたいカレーか炒めるだけで完成の冷凍食品のミールキットだ。

土日の方がパパりんが遅いのは、趣味の集まりとかマジウザい。


パパりんがお茶碗洗って隣に座ると、一緒に歌番組見た。

一番人気のグラスレビューの歌が始まる。

ボーカルのココナは、顔も可愛いし、透き通るような声もいいから好き。

足でトントンリズム取ってると、パパりんがパタパタうちわであおぎ始めた。


「この歌手、好きなの? 」


「ん〜、いいよね、ココナの声きれいだし。カッコいいし。」


「パパりんの方がカッコいいでしょ。」


「おっさんくっさ、」


「ひどうい、今日遅かったね。どこか寄ったの? 」


「男にナンパされただけ。」


「え〜〜〜〜! どんな奴? 何かされたの? 」


「リーマン、一緒にお茶してバイバイした! 」


「まーちゃん、怖いときはちゃんとパパりんに言うんだよ!」


「はーい、はいはいはい」「勉強するんだよ! 学生はね! 勉強が〜〜〜! 」


面倒臭いから、さっさと自室に戻る。

ベンキョーベンキョーって言うけどさ、ちゃんとベンキョーもしてるってば。

大学もそこそこ公立駄目だったら、専門学校でいいやと思うわけ。

卒業したらバイトして自分で稼ぐし、好きな事学んで、好きな事仕事にしたいもん。


僕は服飾に進みたいなーって思ってる。

可愛い洋服が好きだから。

ほら、プライベートルームに寝転ぶと、好きな物が僕を囲んでる。

お気に入りのワンピースに、リボンのいっぱい付いたブラウス。

白黒かグレーのゴスロリ系でまとめてる。

服に対して小物は派手めに、バッグはラメ入れて、ギラギラとか、靴もエナメル。

この高いヒール履くために、毎日筋トレも欠かさない。

お小遣いとお年玉と、ドーナツ屋さんのバイトで稼いだので買った、特にこのスカートとワンピは僕のお気に入り。


「くふふ、それじゃ気分上げてこー 」


ベッドに寝っ転がって、イヤホンして、気に入った曲のファイルを流す。

一曲流しながら、お気に入りのマンガめくる。

はあ〜、この好きのすれ違いが何とも言えない。

好き、スキ、ほら、言っちゃいなよ、

次の曲、始まっちゃったよ!


ベースの音が、僕の性感帯を刺激してズンズン鳥肌が立つ。

この曲、昔のやつだけど、ママがよく聴いてたから好きなんだー

お腹の底からカッと熱がせり上がってくる。


はあ、はあ、はあ、はあ、


もう少し、もう少しで好きなフレーズ。


ボンバボンボンボボボボボボンボン、キュウアアアン! ギュアンギュアン!


うっ! あっ! そこっ! はあはあはあ!


やだー、歌が始まっちゃう。

歌いらないから、このギターとベースだけ頂戴よお!


漫画もお気に入りのシーンで気分があがる。


「お願い、お願い、はあ、はあ、はあ、

優しく、優しくして。」


僕はすっかり、マンガの中の主人公だ。

彼の優しい手が僕を翻弄する。


「はあはあはあはあ、早く、早く来て。」


ここで、この歌の決めゼリフー



『 君を、救いに来たんだ 』



あーーーー!

性感帯に効くーーー!



ピロロ~ン


スマホが鳴った。



「えっ、なんで? 」



みんなからキモいってブロックされてるのに。


「え? え~と、え~~~ザンジバルううう??

僕今それどころじゃ無いんだけど~ 」


一応、ラインを見てみる。


『 来週の土曜日、ヒマだから付き合え。

親にはちゃんと言ってこいよ。好きなとこ連れてってやる。

どこ行きたい? 』


「はああああ??? 」


マジ? キモくなかったのかな?


なんだかストーンと気持ちが落ち着いた。


『 バッグと指輪持って来いよ! 』


「ああ、何だそっち目当てか。

えーと、休日知ってる奴が誰も行きそうに無いとこってどこだろ。

ほどほど遠くて、あいつが納得出来そうなとこって…… うん、あれか。」


『 勉強のために、美術館に行きたい 』


『 なんだ、以外と真面目なんだな。わかった、近場のA美術館でいいか? 』


「え~~、それ近すぎだろ、ほら、服飾絵画展やってるとこどこだったっけ? 」


検索して探すと、電車で片道2時間ってとこのB美術館に決めた。


『 B美術館行きたい。あと、どっかでお花見たい 』


なかなか返事来ない。

失敗したかと思ったけど、しばらくしてようやく場所わかったと返事来た。


「も~、年寄り、ググるの遅すぎ~ 」


ハートいっぱい送っておく。

親指下向けた絵が返ってきた。かわいー


「さて、来週だね。正装で行きますか。」


ウキウキして、また、はあはあ始める。

おっさん、どんな顔だったっけ?


「あーん、まだ彼がおかずの域に達してないじゃん。」


ねえ! ザンジバルさん、ねえ。

お願い、して。 してよ、して!


「んっ! あっ! あっ! あっ! 」


僕はとりあえず、来週土曜日の予習を妄想し始めた。


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