僕は色目を使う奴には興味がない(555文字小説)
【作者より】
※ 拙作は「春のチャレンジ2026」に参加させていただいた作品です。
君は職場で毎日のように僕と目を合わせようとしたり、「私に興味を持ってほしい」「構ってほしい」と可愛い子ぶった感じで言っていたよね?
残念ながら僕にとって君の魅力は何も感じられないよ。
君は「どうして?」と訊いてくるけど、自分で考えてみて分からないかな?
僕に振り向いてほしい、興味を示してほしいから、いつも色気のある服装や化粧をしているんだろう?
他の女性を嫉妬させるためだろう?
周りに自慢してチヤホヤされたいだろう?
そういう奴に限って色目を使って男を振り向かせようとするんだよ。
可愛い子ぶった話し方は気持ち悪いから止めた方がいい。
ふっ。図星のようだな。
僕が言ったこと全て正論だったとはね……笑ってしまうよ。
僕は彼女に「君には全く興味がないので、二度と僕に近づかないでほしい」と乱暴に告げ、その場をあとにした。
その翌日――
職場の誰かが僕たちの会話を聞いていたらしい。
性別や部署を問わず、彼女の告げ口をあちこちで耳にした。
彼女は相変わらず色気のある服装や化粧をして仕事をしている。
噂が立ち始めるとあっという間に広まってしまうものだ。
「世間は広いようで狭い」というのはこのことだろう。
君、どうやら気がついていないようだね?
周囲から告げ口をされているのにね。
僕は彼女に非難の目を向け、普段より低い声で「ざまぁみろ」と呟いた。
最後までご覧いただきありがとうございました。
2026/03/16 本投稿




