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6.足音
「侍女殿」
不意にうしろから声をかけられ、持っていた花瓶を落としそうになった。だがそこは侍女の意地でなんとか踏ん張り、ふうと小さく息を吐く。
すると、申し訳なさそうな声が続いた。
「……驚かせてしまいましたか」
「ええ、少しだけ。あの、騎士様は足音があまりしないから」
「なるほど……。では、次にあなたに声をかけるときは、足音を立てるようにしましょう」
そんなことを真面目な顔で言うものだから、侍女は笑ってしまった。
「侍女殿」
不意にうしろから声をかけられ、持っていた花瓶を落としそうになった。だがそこは侍女の意地でなんとか踏ん張り、ふうと小さく息を吐く。
すると、申し訳なさそうな声が続いた。
「……驚かせてしまいましたか」
「ええ、少しだけ。あの、騎士様は足音があまりしないから」
「なるほど……。では、次にあなたに声をかけるときは、足音を立てるようにしましょう」
そんなことを真面目な顔で言うものだから、侍女は笑ってしまった。
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