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騎士と侍女  作者: 鳥飼泰
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3.細身の彼

足取り軽く歩いていたら、同僚に声をかけられた。


「あら、ご機嫌ね。いいことあった?」

「さっき、例の騎士様と挨拶できたの」

「あー、なるほど。よかったわね」

「……清々しいほど興味ない感じだわ」

「私はもっと、筋肉もりもりのたくましい男性が好みだもの。あの騎士様、少し細身ではない?」

「あの方、諜報活動を主な職務とされているみたいだから。それでも文官の方よりはずっとたくましいし、所作に隙がなくて素敵なの」

「まあ、好みは人それぞれよね」


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