現在判明している一部の超人の能力の説明
久しぶりのこちらへの投稿。本編が楽しくて、ついね。
一般的に自分が超人である事は明かすべきであるとされているが、その目覚めた能力次第では気が乗らないという人も多くいるのではないだろうか。そこで、一般的な能力とその脅威度を正確に把握できれば、自身の能力とそれらを比べ、明かすか明かさないかの判断基準とできるだろう。また、非常に特異な能力もここでは上げさせていただく。
#1 身体強化:最も多くの超人が目覚めているとされる能力。その倍率は筋トレなどにより上げることができる。また、これによって上げられるのは最大出力であるため、通常の生活に大きな支障を来すことは無い。一般的な倍率では、2倍~5倍程度であるのだが、アスリート等のような日々体を鍛えている人が目覚めた場合には、その倍率は跳ね上がり、10倍~20倍に至るようだ。また、極稀ではあるが、とある特殊な体の鍛え方を長い期間続けている人物はそれすらも大きく超えるような倍率になるらしい。このあたりの情報は都市伝説的なものであるため、あまり詳しくは話さないでおこう。
また、倍率という言い回しをしたが、一体何が倍になるのか。当然そこが疑問になるだろう。最近の研究結果では、その倍率の数だけ、自身の筋繊維と同じ程度の力を出せる、質量や熱量、体積を持たない筋肉繊維。通称:並列的繊維が生まれるとされている。そのため、倍率は自然数の値となるのだ。
パラレルファイバーを科学的に解析しようという動きもあり、事実、解析に成功したら、非常に有用であろう。しかし、それらは存在しているだけであって、我々には認識することのできないデカルト以前の学問とほぼ同義であるという学説が一般を占めている。
#2 念動力:こちらも非常に多くの超人が目覚めている能力である。威力は非常に低く、同時に複数個の物体を操作するのも可能ではあるというだけの少々弱めの能力である。物質を動かしたいと思うと動かせるようになる能力である。自分が持ち上げられる質量の五分の一までの質量だったら、操作することが可能である。また、複数個の物体を動かす場合には複数個の物体の動きを正確にイメージしなければならず、非常に難しい。
また、唐突に何もない所にエネルギーを生み出すというのは意味が分からないだろうし、事実、エネルギー量保存則にも大きく反している。そこで、エネルギー量の前後関係を調べるという研究が行われるのは自明の理だろう。その研究結果、エネルギーはいきなり物体にはたらいているのではなく、その能力の持ち主から、発されている糸のようなものから、働いているらしいことがわかった。それは上の身体強化の説明でも使われていたパラレルファイバーによるものであり、パラレルファイバーが物体を押したり引いたりをすれば、その反作用は当然自分に来るのだ。そのため、超人が落下しながら、地面に向かって能力を放てば、地面に対して力を働かせるだけでなく、自分の落下する運動エネルギーも軽減できるわけである。
しかし、極稀に上位念動力なる能力を持ったものもいるのだ。その超人は異様に強力な念動力を行使することができるのだ。その仕組みも解析されており、パラレルファイバーの両端を自分につけないで異なる物体にパラレルファイバーをつけることで自分の筋力に寄らない条件を作り出し、更に、そのパラレルファイバーの中心あたりに自分から放ったパラレルファイバーをつけることで、情報を送り込み操作するのだ。一般的な念動力よりも行える操作が多いのだ。一般的な念動力では自分の体からパラレルファイバーを切り離すことはできない。どうにかして、訓練している人もいる事にはいるが、恐らく結果が出ることは無いだろう。
#3 熱量操作:その名の通り、熱量の操作を行える能力である。自身の体験したことのある最高の温度から自身の体験したことのある最低の温度まで触れている物体の温度を変えることができる。当然自身がその温度に対して、耐性を得るわけではないため、下げると冷たすぎて、手が凍えたり、逆に火傷したりする。
当然そのためには吸熱と発熱が必要になり、それに伴うエネルギーをどうにかしないといけない。ここにもパラレルファイバーが大きく関係しており、全世界の熱量操作の能力者はとある二人の人物にパラレルファイバーによって接続されているのだ。その二人の人物は無限の発熱と無限の吸熱が可能なため、熱量操作に伴うエネルギーを無限に賄うことができる。その二人の人物は守り神であり、守り神の能力は我々の知見で推し量ることは不可能であるし、変に研究をしてしまい、癇癪を買っては世界が滅亡させられてしまうかもしれないため、詳しい理屈はよくわかっていない。
#4 千里眼:自分が実際にいる場所とは別の場所にいるかのように感覚を飛ばすことができるようになる能力である。これの理屈はパラレルファイバーの理解があれば、誰にでもわかるだろう。
人間の感覚を遠くの地で再現すればいいのだ。パラレルファイバーを遠く後に飛ばし、そこから得られる光の情報や音の情報、味の情報、熱の情報、質感や重さの情報を読み取り、その超人に運べばいいという非常に簡単かつ単純明瞭な能力である。しかし、扱う情報量が多いため、自身が実際にいる場所の情報が一時的に得られなくなってしまう。
さて、ここまで読んでくれれば、わかると思うが、基本的に能力というのはパラレルファイバーという情報やエネルギーを通すパスのような物に基づいて動作している。違うものがあるとすれば、非常に希少な物質生成系の能力者であろうか。この世界に数十人しかいない物質生成系の能力者も簡単に紹介しよう。
#5立方体生成:剛体の立方体を生成する能力である。いきなり出現させるわけでなく、原子以下のサイズの所から徐々に大きくさせていくのである。体積増加の仕方は三次関数的で一辺ごとに一次関数的成長を見せる。百秒で一立方メートルの立方体が作り出せる。密度は水と同様であり、ある程度大きくすれば、凶器足りえるだろう。
また巨大化している最中、超人は動くことができなくなり、立方体も同様に最初に決めた地点から動かせなくなる。しかし、立方体はしっかりと形を持っているため、物質は貫通することができない。また、生成中は完全なる隙であるが、剛体が目の前に存在しているため、台車の上で生成し、運んでもらえれば、非常に強力な武器になる。
また、相手の体内に生成すれば、自分も動けなくなる危険があるが、体内に巨大化する剛体が出来上がり、体を内側から破壊することが可能。
因みに生成は掌から十センチメートル前の場所からであり、掌に当たったら、そちらへは巨大化しなくなる。
また、時間が経ったり、新たな立方体を生成し始めたりすると立方体は消滅する。
物質生成系能力者はそれぞれに別々の形の物を生成する。例えば、正四面体。例えば、球。例えば、正方形(正確には微量の厚みが存在しているが、その一方向には一切巨大化しない。そのため非常に鋭利)。例えば、液体や気体。例えば、粉末状。例えば、線(正確には二方向にも微量の大きさが存在しているが、その方向には一切巨大化しない。非常に鋭利)。
さて、このように、大抵の物質生成系の超人は全く共通性質を持つ物体をそれぞれの形で生み出している。しかし、極稀ではあるが、特定の現実に存在している物質を生成する超人もいるようだ。その数は非常に少なく、世界に三人のみである。またその一人はかの有名な対超獣中心軍事拠点のメンバーのようだ。詳しくは自分で調べていただきたい。
さて、ここまでそれなりの数の能力を紹介させていただいたが、次に紹介させてもらう能力は非常に特異なものである。それは、演算系能力。その名の通り、情報を演算し、そこから導き出される回答を伝えるものである。
実例は一つしかなく、討伐者レングラント氏の最適行動のみである。
これはパラレルファイバーの法則性から逸脱しているのだ。パラレルファイバーはエネルギーや情報をそのまま伝えるものである。よって、周囲から得た情報を演算し、そこから求められる最適と思われる行動を超人に取らせるなどと言う事は本来起こりえないはずなのだ。
これには、世の研究者も苦悩しており、研究結果が出るのを待つしかないだろう。
最後に紹介させていただくのは、演算系能力よりも更に異常な能力である。それは、世界改変系能力。その名の通り、その能力は世界を改変する事ができるのだ。但し、限界があり、その能力によって得られた情報に対してのみではあるが。その能力は討伐者四茅野憧成氏の未来予知。
これは演算系能力もその内部に含んでおり、このまま行った場合に辿り着くと推測される世界の認識を示すというものであるのだが、更に特異な点がある。それが、不確定性原理を完全に無効化するということ。この能力によって、示されている未来を確定させ、未来に対して、どんなアプローチをとったとしても、未来予知によって示された未来だけは絶対に改変する事ができないのだ。
これに関しては、これからの研究に期待するしかないと言いたいところだが、ハッキリ言って、余りにも特異で、研究でどうにかなるものの範疇を超えていると思えてしまうのだ。
当初の目的の通り、まだ世に能力を明かしていない方々にとっての能力を明かすかどうかの判断基準となっていれば、嬉しく思う。
今回はここまでだ。ご覧いただき大変感謝する。
主人公の能力の異常性を理解していただければ、有難いです。