54話、判明と利害の一致
キンッ!キンッ!
ああ、いい音が誰もいない広場に響き渡る
右に、左に、振り下ろしに、袈裟斬りを跳ね返し跳ね返される
あ、対応が遅れた!間に合わない!
けど僕の腕は間に合わない斬撃に対応して刃を跳ね返した
その際に魔力が腕にまとわりつくような違和感を感じた、もしかしてこれかな?
次に僕はエルさんの縦振りの斬撃をブルーで跳ね返し、マリンで跳ね返した腕を狙った。相手はバランスを崩して刺せる位置だ
けど、足が後ろに下がり、全身が不自然にバランスを戻して
腕が急に振り落とされてきたのを避けるためにブルーで振り下ろされた腕をかわしながらエルさんのお腹を蹴った。多分結界があるから大丈夫のはず
やっぱり、この結界はエルさんのお腹をガードしてる!安心した
蹴った後後ろに少し下がったエルさんに僕は構えを解いて感じた違和感をぶつけてみようとしたらエルさんも感じたみたいでパールとライトを鞘に直した。それをみて僕もブルーとマリンを鞘に戻した
「リョウくん、なんか変な違和感を感じた」
「はい、僕も感じたよ」
「これが魔力のブーストかな!?」
「うん!絶対そうだよ!」
2人してやったー!と歓喜の声をあげた
「これどうやったらうまく使えるかな!?」
「魔力を無意識じゃなくて意識しながらやるのはどうかな?」
「じゃあもう一回やってみる!?」
「それもいいけど魔力の流れを集中して違和感を感じたのを再現するのもありだね」
「どっちにしよう?すっごい迷う!」
「どっちがいいかなぁ、、」
「私は魔力の流れを再現して明日実践しながら確認がいいと思う!」
「それいいね!」
上がったテンションのまま、2人で会話が弾む
自然と笑顔になる、すごく楽しいや。
僕は魔力の流れを再現するにも座るべきか迷った
「どこで魔力の流れを感じようか」
「じゃああそこのベンチに座りながらやらない?」
エルさんの誘いに僕はうんとしか答えれなかった
僕が先に座り、エルさんが座り2人で並んで座るけど、、
近い、すごく近い!もう色々な箇所が当たってる!
「ち、近くないですか、、?」
「え?、、!?」
無意識にしてたのかな、凄く顔を赤くして離れた
「なんで近づいたんだろ?わからないや!」
顔を赤くしなするエルさんがなぜか、凄く可愛くみえた
少しして、落ち着いたエルさんと僕は魔力の流れを再現しようとした
けどなんどやっても上手くいかず失敗する、なんでだろ?
「魔力が暴走してるから、、?」
僕がボソッと言った考察にエルさんが食いついた
「得る何かヒントが見つかった!?」
「うん、戦ってる時に魔力が暴走してるのかも、、」
「つまり、それに近いようにしたら、、!」
「うん、いけるかも」
「やってみよう!」
「だね!やろう!」
僕たちはまた無言で体内の魔力を感じる、わざと右腕の魔力を暴走状態にして
、、違和感を再現することができた!
報告したくてエルさんを見ると、エルさんもほぼ同時に魔力の暴走に成功したみたいで目を輝かせてこちらに振り向いた
「「やっ、、たぁぁぁ!」」
思わず2人で叫び!エルさんはわからないけど、僕の心は舞い踊った
エルさんがテンションが上がっていたが考えるように話し出した
「これをうまく制御できたらうまくいくかもしれないけど、、これを制御しながらは大変そうだね、、」
「だね、明日も魔力の制御の練習だ」
エルさんをみながら話してると、エルさんがハッとした顔をした
「練習は私と以外禁止だからね!」
えっ。、なんでだろ?
「う、その予定だったよ?」
「えっ、、?あ、そうだったんだ!」
なんかエルさんが動揺してる?
「何かしてほしくない理由があったの?」
なんか動揺からエルさんが酷く慌ててる、訳がわからない
「なんでそんなに慌ててるの?」
「わ、わからないよ!」
わからないのに慌てる?何故?でもそれがまるで、動物の子供みたいで可愛くみえたので思わず
「可愛い」
なんて言ったら、エルさん顔が火山が爆発したみたいに赤くなった
「な、な、な、、な、、、」
何かあったのかな!?
「大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないよ!なんてことを言うのよ!?」
え、、本心だったんだけどなぁ、、
「え?可愛かったから?」
「だーかーらー!もう!」
なんかムクれた?
「夜が遅くなるし今日はおしまい!また明日ね!、、でもありがとう!」
「わかった、また明日!」
エルさんが、笑いながら走って行った
、、、よし、僕も帰ろうかな
アディスタッフを手に取り、帰路につく
アディは、、寝てるみたいだ。寝息が聞こえるもん
僕は部屋に戻り、日課を済ませて就寝した
ーーーーー
ドカッ!
鈍い痛みが室内の壁を叩いたせいで襲いかかるがそんな事はどうでも良かった、それよりも広場にいたエルが男といた時点で喉が渇く
なんだあれは!なんだなんだなんだなんだなんだなんだ!?
あれがエルのいったやつか!
何故あのガキに俺のエルをとられなきゃいけない!?
許さぬ許さぬ許さぬ!室内で暴れて暴れてもまだ足りない!
「あらあら、ダメじゃないですか?何してるのですか?」
真後ろで声がしたから裏拳をすると空を切った
反動に任せて振り返ると、たまに来るフードの女だ。イライラする、しかも泥つきの土足かよ!
「何の用だ、、いますこぶる機嫌は良くないぞ?」.
のらりくらりと顔を隠して口元で笑うこの女にイライラする
「あの子のことを教えようと思ったのに、ぞんざいな扱いですね」
「あいつを知っているのか?」
俺の興味を持つことを持ってきて少し落ち着いた
「まぁ、今はsクラスってことしかわからないけどね」
「使えねぇな」
「そんなこと言って、、殺しますよ?」
「ぐっ、、、」
相変わらずすごい殺気を出すな
「また、あの子について何かあれば教えますよ。」
「では、、」
「月が混ざり合った時にまた会いましょう」
そう言って女は窓から出て行った、何故か笑いが出てきた
何故かはわからないがとても、愉快だ!
ーーーー
夜の木の中で私は笑いが出ました
やれやれ、魔術でタガが外れた程度であれですか、、けど、いい実験材料だわ
あのバルディッシュにもこそっと実験を込めて加工しようかな、、でも私とバレないような加工しないとね
リョウ君、必ず手に入れますよ。あなたは私の、、
不老不死に繋がる素敵な実験材料なのですからね?




