44話、案内と影
遅れてすみません、、
「次リョウ・タカシロ!」
な、、に?みんな息を飲んでる?なんで!?
「戦闘剣術学科、戦闘魔法学科の共に合格!どちらか選んでください!」
え!今から!?
なんかマイクを渡されたんですが、、全く考えてないぞ!?
「ぜひ魔法学科に!あなたは賢者になれる!」
いや、賢者と言われましても、、
「エルと会えるのは戦闘剣術学科だよ!」
え、、それは一回しか会ったことないけど魅力的な気が、、する、、
「静粛に!黙りなさい!」
「リョウ君、どちらになさいますか!?」
え、ある意味公開処刑じゃないかな、、あ、そうだ!この方法なら!
「えっと、、僕は、、細工屋トムでお世話になったのでトムニアさんのいる学科に行きたいですね」
、、、?
あれ?みんな凄い、、、ざわざわしてる
「トムニアは、、確か魔法学科だったな?」
「はい、今年卒業ではありますが魔法学科ですね」
「決まりですね!リョウ・タカシロは戦闘魔法学科に入学とします!」
「「「うぉぉぉぉ!」」」
大歓声に包まれた、なんか嬉しいな
「では、今回の合否発表は終わりとします!」
皆が席を立ち上がり、出口に向かってる
それを見てると、マイクを渡してきた人がこっちにきた
「不合格はあちらに、合格者はこちらへどうぞ」
僕たちは誘導されるまま、門に入った
すると、先輩方が本を渡してきた
「おめでとう、君は寮に入るのを希望するかい?」
「はい、します」
「なら、そこで合格学科と名前を書いてね」
思わず入りたいと答えてしまった、、まぁいっか、、
指さされた机で、入寮志願書なるものを書いた
「その書類は貰うよ、あとはパンフレットの通りに頼むよ。ようこそ、イーサント大学校へ」
「ありがとうございます」
僕は書類を渡して、外に出たら、、外が凄いことになってる。ってか、、囲まれた
「おめでとう!」
「おめでとう!ようこそ魔法学科に!」
多分これは魔法学科の先輩達かな?、、もしそうなら
なんか、嬉しいな
歓迎された後に周りに人もまだらになりパンフレットを見る、すると入学は明後日らしい
集合場所や用意するものがかかれていた、、マズイ、、わからないものが沢山あるぞ?
とりあえずトム細工屋に帰ろうかな
周りを見て歩く、なんか、、、、見られてる?
まぁ気にせずトム細工屋にかえった、すると、、
おばちゃんとトムニアさんがいた
「おかえり、合否はどうだったかい?」
おばちゃんがいつもの席で何事も無いように落ち着いて聞いてきた
「合格しましたよ、魔法学科に!」
「おー!後輩になるんだね、よるしく」
「よろしくです」
トムニアさんに握手を求められてしてしまった
「トムニアさんたちは大丈夫でした?」
ふとした疑問を聞いたらなんか考えてる
「うん、、まぁ大丈夫だよ」
「ああ、トムニアを救った犯人は潰されたからねぇ、、」
「え?潰された?」
おばちゃんの言葉に凄い素っ頓狂な声を出しちゃいました
「うん、まぁ、、気にしない方がいいよ」
なんか苦笑いされてるんだけど!?
「は、はぁ、、わかりました」
なんで動揺してる僕にトムリアさんがハッとする
「道具を揃えるんだよね?」
「はい、後パンフレットによると、入寮道具も必要らしいです」
僕の声に目がトムニアさんがキラキラしてる
「おー、入寮するんだね。明日買いに行くのかい?」
「はい、買いに行きます、、良ければついてきてほしいです」
「うん、良いけど1人幼馴染を連れて行って良い?」
幼馴染?
「彼女さんですか?」
彼女の言葉にトムニアさんがなんか凄い顔赤くし出したぞ?
「いや、僕は好きだけど、、相手は内心で僕を嫌ってるよ」
「どゆこと?」
「まー、気にしないで」
その顔はまるで、大事な物を失ったみたいに深い悲しみに包まれていた
なんか、影を落とされてるけど僕には何もできないんだよな、、
その空気を断ち切るようにおばちゃんが言葉を発した
「とりあえず、今三刻(3時)位だから少し遊んできたらどうだい?」
「そうだね、リョウに色々と先輩として街案内してあげたいよ」
「そうですね、トムニアさん。お願いします」
僕はトムニアさんに連れられて細工屋を出た
ーーー
リョウ達が出て少ししてから階段上から男性と女性の2人が降りてきた
「本当にありがとう、おふたりさん、、貴方方のおかげで助かりました」
「気にしないでください、子供を助けたい気持ちは私たちもわかります」
「あとは花屋の方も助けた、彼女も救ったから後は大丈夫かな。けど、、トムニアが失った物は俺たちが取り返すものじゃない」
「そうね、、彼の気持ちを考えたら凄く悲しくなるよね」
「それはリョウやエルに任せよう」
「そうするしかないわよね、、、私たちもしばらくここで生活してみる?」
「うーん、したいけどまだできないよ?」
「そうですよね、、、」
「それが終わったら、暮らしてみよう」
「はい!」
「やれやれ、、、よそでやってほしいわい、、」
「ちなみに、貴方方が来なかったらどうなってたのですか?」
「それはね、、」
ーーー
僕はトムニアさんに案内され街を回った
「この通りはリョウさんに助けられる前に居た酒場があるとこだけど、、危ないから近づいたらダメだからね?」
「うん、わかった」
マズイ、また来ますなんて書き置きをしてしまった
さらに通って、、武具屋や魔法道具屋を通り、、肉の解体工場に来た
「ここは肉を作る工場だね、まぁでもここには来ることがないかもね」
トムニアさんが凄い笑ってる、まぁ普通はそうおもうよね、、っと
「お、坊主じゃねーか!」
「あ、解体を手伝ってくれた方ですね!こんにちは!」
「今日は何の用だ、また依頼をしてくれるのか?」
「街の案内をしてもらってるのです」
会話してたらトムニアさんが動揺してるよ
「し、知り合いなのですか?」
「はい、動物の解体を手伝ってもらいました」
あ、解体員の視線が僕からトムニアさんに向いた
「なるほどなぁ、、君」
「う、はい?」
「仲良くしなよ?この子凄まじいから」
「はい、それは知ってます」
「そうか、、」
なんで2人とも理解しあってるの!?
とりあえず雑談してその場を離れた
大通りに着き、花屋の前に着いた
花屋には、どこかで見たことある人がいる。
けど、、髪色は綺麗な亜麻色の髪に可愛い顔立ちをしてる、、どこで見たんだろ?
「やぁ、、ミーチ」
「こんにちは、トムニア」
なんだろ、ミーチさんもトムニアさんもなんか闇を抱えてる?
「紹介するね、うちの所で下宿してるリョウ君だ。魔法学科に合格したんだ」
「そう、おめでとう」
「ありがとう、お姉さん、、どこかであった?」
僕の台詞にビクッとしたんだけど、、なんで?
「あ、、会ってないはず、、ですよ」
すっごい焦ってるように見えるんだけど、、
「で、良かったらさ、、明日俺とリョウの買い物に付き合って欲しい」
ミーチさんはビックリした顔をしてる
「わ、、私でいいの、、?」
「もちろんさ、リョウも良いかな?」
「うん、来てほしいな」
断る理由もないしね
「じゃあ明日トム細工屋に来てね」
「わかりました、行きますね」
なんだろ、この2人の嬉しいのに影を落としたような感じ、、、、わからない、初めて見た
僕たちは一通り案内されてトム細工屋に帰る頃には、陽は落ちてた
ん?って思う場面は後々わかります




