42話、人質と逆鱗
あ、、、いつの間にか寝てたんだなぁ、、
、、、筋肉痛で動けない!仕方ない、筋肉痛を治すかな
「ヒールスロウス」
体が光った、、
よし、これでなんとかなるかな
母さんに教えてもらったヒールのうちの一つ、スロウスはゆっくり回復するけど免疫力が上がったり身体機能があがったりする
ただ、ゆっくり過ぎて効き目を実感できないんだよね、、
僕は美味しい朝食を食べて、服を着替えた
そして武器に挨拶をする
さて、合否発表だ!下に降りていつもの席にいるおばちゃんに挨拶する
「おはよう!おばちゃん!」
「おはよう、、」
元気ないなぁ、どうしたんだろ?
「どうしたの?」
「いや、、なんでもないよ、、」
なんか紙を隠してる、なんかあったのかもしれない。オーラもすごく、、低い、、
「大丈夫?」
「ん、、大丈夫だよ?」
絶対様子がおかしいな、、そだ!
「おばちゃん!行ってくるね!」
「行ってらっしゃい、、」
元気のないおばちゃんに見送られて店を出て、、、
店の横に隠れた、おばちゃんの様子を見れる位置で様子を伺う。
もし、誰かが死んで悲しんでるなら少しでも元気になるようにお花を買って帰ろう
おばちゃんが紙を置いて上の階に上がっていく
今だ、僕はこそっと店に入り、、高そうな紙を見ると
「合否発表の時にお前の店で下宿してる奴を学園に向かわせるな、じゃなければ人質にしている在学中のお前の息子の右腕と首を頂く。名前は、、書いてない」
あれ?なんだろこれ、、すごく、カラダの奥が熱い
知らない感情に支配されそう、、わからない、、けど、、凄く、、何かが体内で巻き起こってる
わからない、顔が赤くなってるのも凄くわからない
「ブレイカー、こい」
(落ち着け!リョウ!)
僕は凄く落ち着いてるよ?
(いや、落ち着いてないぞ、、)
なぁ、どうやったら息子を見つけれる?
(我に聞くな)
なら、おばちゃんに聞くか
ブレイカー、まだ居てね
階段を降りる音がする
降りてきたおばちゃんが僕を見てびっくりしてる
「あ、あんたなにしてるんだい!?」
僕は笑顔で接する
「ねぇ、おばちゃんに聞きたいんだけどこの紙は、、何?」
笑顔だ、笑顔で接するんだ
「ひっ、、」
おばちゃんが怯えてる、なんで、、?
(こんの、、馬鹿ものぉ!)
いきなりなに!?
(殺気が少し漏れてるぞ!?)
えっ?ほんと!?ってか、、これが殺気かぁ、、
初めて本当に怒ったからわからなかった
「ごめんなさい、怯えなくて大丈夫だよ」
腰を抜かし震えるおばちゃんに手を差し伸ばしたが震えてる
ダメだ、しばらくは喋れないかも、、
(なら、我と同じように召喚とかできないのか?)
あ、そっか!してみようそれ!
「僕は探し人の位置を知りたい」
ーー「我は時を重ね歩む者、我が求むは見つける力」
我に応えよ!白紙記憶の地図!(ホワイトメモリーマップ)!
僕の目の前空間から出てきたのは厚い白紙の紙
僕が紙を持つと紙は使い方を教えてくれた
紙を机に置くと、現在の地理が出てきた
マップの中心の黒丸が僕の居る位置だ、けど人を探す、、その為には、探し人の名前と探し人の身近な物が必要だ、、
「おばちゃん、息子さんの名前と身近な物とかない?」
「な、名前は、、トムニア、、身近なものは、、そこに学生証が、、」
「ありがとう、おばちゃん」
頑張って喋ってくれたおばちゃんに笑顔でお礼を言った
トムニアの位置を教えて
すると、マップの中心が光り、、赤丸が出てきた
ここにトムニアが居るのか、、わかった
「おばちゃん、ちょっとトムニア兄ちゃんを助けてくる」
「えっ?」
僕はブレイカーを空間に直した
今から、、大暴れするよ、、!
僕は駆けた、地図を見て位置を確認したら全速力で!
声を置いて、隙間をかいくぐり隙間がないならジャンプして
風を置いてけぼりにした!位置はイーサント学園から1番遠い位置だなここ、、
目的の位置には酒場がある
「ブレイカー、来い」
ブレイカーを出した、父さんごめん、、おばちゃんの息子さん、、助けたいんだ
(やれやれ、、仕方ない)
ブレイカーの刀身がみるみる刃が潰れ、殺傷能力がなくなった
(こんなこともできるんだね)
(当たり前だ、リョウを人殺しにしたらクロノス様や空真様に申し訳が立たん!)
僕は酒場に入った、すると、、ガラの悪い冒険者が何人もいて酒を飲んでた。横には何人も女性がいる
しかも、全員露出が高くて、、目のやり場に困るけど
昨日見た上級生みたいな幼い顔立ちの人がいるよ
でも1番嫌なのはこいつら全員、見た事ないような赤のオーラを纏ってる
すると、僕よりかなり身長の高い男性がきた
「ここはガキが来るとこじゃねーぞ?帰んな!」
「うるさい、ここに用があるんだ」
もういいよね?抑えてたものを全開にした
「ひっ、、」
「どけ」
僕はブレイカーを優しく横になぎ払い、道を開けさせた
「おい、店の者だよな?トムニアって人が来なかったか?正直に話せよ?」
「ひっ、、ひぃぃ!」
質問中に物音がしたのでそちらを向いたら座ってた男が立ち上がっていた
「黙って座ってろ、思わず、、殺したくなるだろうが、、!」
男性が座った、みんな赤のオーラが段々と青くなってる
(おま、、なんていう殺気を出してるんだ)
(まだまだいけるよ?)
「知ってるなら連れて来い、、じゃなきゃ、わかるよね?見せしめがないとわからないならそこの女性を、、殺す」
指差して男の横に座ってる1番若そうな女性を威嚇して指を指したら、、女性がガタガタしてる
「お、、おね、、おねがいしま、、「今そんなセリフは求めてないし意味がない」
命乞いなんて時間の無駄、笑顔で店員さんにもう一度聞いてみる
「ねぇ、、教えてよ、、ねぇってば、、?」
「居ます、奥に居ますからお願いです危害は加えないで!」
「ありがとう!あと、、君たち僕が奥から出てくるまでその場にいろよ?みんなの顔は覚えたからね?」
僕はさっと指に刺された扉に向かった
ーーー
「あー!酒がうまい!」
ひと仕事した後の酒がうまい!昼間に横に女いて酒飲めるとか最高!
「今日はやけに羽振りいいわね?」
「あたぼーよ!今日の依頼はスッゲー羽振りが良かったんだわ」
「え、あの私が手引きしてこの店に運んだだけなやつ?」
そうなんだよ、誘拐してここに運んだだけで半年は遊べるくらいに金貨を貰えたから本当に上機嫌だ
しかもこの女、、名前は呼んでないから覚えてないが親の借金と学費を肩代わりしてやってるから本当に好き勝手にできるのも良い。親の為に媚び売ってやがる
まだまだ伸び代があるな
「そうなんだよ、サイコーだぜ!ガハハ!」
なんて笑ってたら、店に14か15ぐらいのガキがきた
「お前、見たことあるか?」
「知らなーい、でも可愛いね」
黒に青が少しだけ混じった髪色をして顔は、、悪くない、将来もてるな
けど、、あの武器はなんだ?見たことないぞ?
「ここはガキが来るとこじゃねーぞ?帰んな!」
ボディガードで見えなくなったがすぐにつまみ出される、、と思ってた
「うるさい、ここに用があるんだ」
場が、気温が急激に下がった、なんだこれ!?何が起きた?
「ひっ、、」
「どけ」
剣でボディガードが横に動かされると原因がわかった、このガキ、なんて殺気をしてやがる!場を支配しやがった!?
「おい、店の者だよな?トムニアって人が来なかったか?正直に話せよ?」
「ひっ、、ひぃぃ!」
こっちは注意されてない、一応こっちに向けられてないならナイフを投げるくらいには俺にも根性が、、
「黙って座ってろ、、思わず、、殺したくなるだろうが、、」
その根性は、背骨が凍らされるみたいな感覚に負けて俺は座った
多分、なんかしたら殺される、、横の女もビクビクしてる
周りを気遣う余裕がない、、
「まって、、トムニアは、、私たちが連れてきた人の名前、、」
「おい、、嘘だろ、、?」
「知ってるなら教えろ、、じゃなきゃ、わかるよね?見せしめがないとわからないないなそこの女性を、、殺す」
俺の隣の女性を指差してきた!自分が刺されたわけじゃないのに凍った背骨にタールがつけられたみたいに従属をしてしまうレベルの恐怖、得体が知れない、関わりたくない、、
「お、、おね、、おねがいしま、、「今そんなセリフは求めてないし意味がない」
泣きながら命乞いをしようとして止められた女は恐怖のあまり泣き出した
「いや、、イヤ、、死にたくない、、」
ガキは笑顔で店員にもう一度聞いてる
「ねぇ、、教えてよ、、ねぇってば、、?」
甘えるように言ってるのに殺意が全然甘えがない、、
「居ます、奥に居ますからお願いです危害は加えないで!」
店員も恐怖で体が震えてる
「ありがとう!あと、、君たち僕が奥から出てくるまでその場にいろよ?みんなの顔は覚えたからね?」
笑顔が睨みに変わった瞬間、俺たちは、、逃げるという選択肢を、、潰された
逆鱗に触れました




