第42話⬜ヘルウインド
ダンジョン都市にはその日の夕方に到着した。エミリーの馬車が優秀で乗りごこちがいいからだと思う。
イチゴ達は馬のゴーレムに乗っていたので馬車が軽かったのもあるかな。
ダンジョン都市クノッソスはダンジョンの入口を中心に街が放射状に広がっている大きい都市だった。アルカスの10倍はありそうだ。
歩いている人は冒険者が圧倒的に多い。あとはそれに関係した商店や露店が多い。
とりあえず拠点を決めないといけないが、何かいいところはないかな?
「マスター街の外れに無料の解放区がありましたよ」
「なるほどね。そんなとこがあるのか。エミリーそこでいいか?」
「いいんじゃないかな」
「それじゃあ、俺は情報収集してくるから、みんなはそこに行ってみてよ」
「マスター!私達も何人か連れて行ってください!」
「う〜ん。じゃあ2人いいかな?」
「2人ですね。それなら1人はリーダーの私かな」
「何を言ってるんですか?そんなの関係ないですよ!」
「ここはこのプラムが行くべきでしょう」
「意味わかんないわ!ここは私よ!」
しばらくワイワイやっていて結局ジャンケンでプラムとピーチに決まった。
「お前たち、その巨大な武器を持っていくのか」
プラムはバスターソード、ピーチは巨大ハンマーを携えている。
「だって冒険者ギルドに行くのでしょう?武器がなきゃ話にならないじゃないですか」
「その通りですマスター」
「分かったよ」
それにしてもこんな目立つ2人を連れてったら、またハーレム野郎扱いされるに決まってるな。う〜ん。
冒険者ギルドはダンジョンの入り口に近いところにあった。冒険者ギルドに入ると男たちの鋭い視線が俺に突き刺さった。
「ずいぶん 綺麗な姉ちゃんを連れてるじゃねえか?色男さんよ!」
思った通り、もう絡まれた。相手は男5人組のパーティーのようだ。
「フン、何か用か?」
「なんだとこの野郎!下手に出てりゃつけあがりやがって! 天下のヘルウィンドに逆らう気か」
「御大層な名前だな。もっともお前らじゃ名前負けしてるんじゃねえの」
「この野郎〜!」
プラムとピーチが俺の後ろで武器を構える。もうすでにやる気満々だ。
「文句があるなら相手になってやる。かかってきやがれ」
「よーし訓練場に面かしな。思い知らせてやるぜ」
さすがにギルド内では差し障りがあるのか訓練場でやり合うことになった。
「謝るんなら今のうちだぞ。なんたって俺たちはグノッソスで最強のクランだからな」
「マスターこんなの私一人で十分ですよ」
ピーチが相手を挑発する。確かにそんなに強いようには思えないなあ。
「じゃあ2人で行っておいでよ。あんまり派手にやらないでね」
「この野郎!やっちまえ!」
ガイン!ガイン!ガイン!ドカドカドカドカ!
さすがに威勢がいいだけあってすごい勢いでかかって来ていたが2人に簡単にあしらわれている。結局2人に軽くふっ飛ばされていた。
「グエ〜」
「うがあああ」
終わったようなので俺たちは冒険者ギルドの方へ戻ることにした。
「おいあんたたち!早く逃げた方がいいぜ。ヘルウィンドに睨まれたら厄介だぜ」
「こいつら下っ端だが上にまだ30人ぐらいいるからな」
「そうか?」
なんかもう、お決まりのパターンのような感じなので大して気にならなくなった。
この後、資料室に行ってダンジョンのことについて調べた。どうやらこのクノッソスのダンジョンは35階層まで制覇されているようだ。しかもそれを制覇しているクランがさっき威張っていたヘルウインドらしい。




