第40話⬜クラーケン討伐2
「なんだこりゃ!どうなってんだ!」
「クラーケンって、もう1体いるのか」
「そんなバカな!さっきのよりでかいじゃないか」
確かにさっきのよりでかい。一回りか二回りは大きいな。まずいぞ。1号船は3本目のマストが折れちまった。しかもクラーケンに捕まってしまっているし。
「2号船!かまわねえから思いっきりバリスタを叩き込め!この船から離れて攻撃しろ」
すげーなガーシー。なかなか素早い判断だ。
「おめえらも相打ちでも何でも構わねえ。少しでもバリスタを叩き込め!」
「おおおおー!!!」
2号船から撃った矢は何本かクラーケンに命中しているが1号船はそうはいかない。クラーケンの足に吹き飛ばされて船員たちが次々に海に落とされていく。
「くそう!やられてたまるか!ウインドカッター!ウインドカッター!」
魔法でクラーケンの足を1本吹き飛ばした。しかしその間にも他の足から攻撃を受けて避けるのが精一杯だ。
「吹き飛べ!エクスプロージョン!エクスプロージョン!エクスプロージョン!」
ようやくクラーケンが1号船から離れた。だがこちらの船員はほとんど海に投げ出されてしまっている。残ってるのは俺とガーシーだけだ。
「おいガンシーなんか切り札はないのか!」
「この船じゃもう無理だ!選首をクラーケンに向けられれば主砲が打てるがな」
そうだエミリーに作ってもらった切り札があった。長さ2mの筒に俺の魔法を込めた球を入れて撃ち出す。バズーカ砲みたいな物だ。
中に入ってる魔法はエクスプロージョン10発分だ。威力は大きいが一発しか打てない。
「おめえ!それはロケットランチャーか?」
「その名前が出るって事は同郷だな」
「そうか!お前が自由を勝ち取った唯一の男、ゼンか」
「アシュラ神から聞いたのか。その通りだ。だが自由は勝ち取ったが、まだ戦ってはいるぞ」
「くそう!負けてらんねえ!」
そう言うとガーシーは走って看板の下に行ってしまった。おそらく主砲を打つためだろう。
クラーケンはまだ出てこない。俺はこの間に海に投げ出された船員たちに浮き輪やボートを下ろした。
船がきしむ音がする。クラーケンが海中から船を締め上げているようだ。水中にいるんじゃ船の主砲もこっちのバズーカも使えない。
何とか水上におびき出さねば。う〜ん。何かないか?そうだ!魚とりの時に使った手で行こう。
サンダーを棒状にして水中に入れる。それでクラーケンに当たるかどうか探ってみた。すぐに反応があったのでそこで全力を出す。
クラーケンは苦しそうに会場に浮き出てきた。そこでエミリーのバズーカで狙いをつける。
「これでもくらえ!」
ドガガガガガガガーン!クラーケンの腹に大穴が開く。しかしさすがにしぶとくまだ海上を漂っている。
続いて1号船の船首から主砲が発射された。ドシュ!!クラーケンは完全に動かなくなった。
「ガーシーの奴狙ってたな。よく当てたものだ」
「やったぜ。これでなんとか顔向けができる」
俺は自由になったが、ノルマがあるこいつは大変だな。でもまあ役に立ててよかったと思う。




