第39話⬜クラーケン討伐1
フライで海に出てサンダーストームを海に打ち込む。
「サンダーストーム!」
あれ?あんまり浮いて来ないな?う〜ん。効率が悪いな。何かいい方法はないものか?
そうだ!電気の棒でかき回してみよう。どうかな?サンダーをなるべく海の中に、遠くまで伸ばしてかき回してみる。直径50cmぐらいの長い棒だ。6、70mは伸ばせたと思うのだが、この棒で海の中をかき回す。これは結構しんどい。
だが効果は覿面だ。電気に触った魚がプカプカとたくさん浮いてきた。それをインベントリにしまって市場まで戻る。
「ずいぶん捕ったわね。一体何匹いるの?」
「どうだろうな。浮いてきたのは全部捕まえてきたんだけど多分食べられるんじゃないかな」
「これはこのまま売った方がいいわね。並べきれない分は冷蔵庫に入れてちょうだい」
こうして俺が海から魚を取ってきては市場でエミリーが魚を売るのを毎日繰り返した。
そして10日ほど経った頃、冒険者ギルドから募集がかけられた。ガーシー組の船でクラーケン討伐に行くことになったそうだ。
ガーシー組が船を2隻出すそうだ。俺は冒険者としてその討伐に参加することにした。
「おう!お前ら俺たちの足を引っ張るんじゃねえぞ!」
なんかすごい偉そうなやつだな。あれがガーシーか。赤髪のいかついオッサンだ。どう見ても海賊だろ。
冒険者は20名ほどだが 1号船と2号船にそれぞれ分けて配置された。俺は1号船だ。
港を出て半日が過ぎた頃、かなり沖に出たのだが、そこでクラーケンと出会った。
「野郎ども!戦闘準備だ!バリスタを用意しろ!」
クラーケンは水中から半身を出して船に襲い掛かってきた。でかい!30m以上はある巨大イカだ。
左右に5機ずつ設置されたバリスタに矢を装填する。直径10cm長さ3mはある円筒形鉄の杭だ。もちろん先は尖っている。このでかい弓を引き絞るのに滑車を使っている。1本用意するのに1分はかかるが、なかなか工夫されていい代物だ。
まっすぐに突っ込んできたクラーケンだったが急に水中に潜り姿が見えなくなった。
「くそう潜りやがった!船の下から襲ってくるぞ。回り込め!船足を上げろ。
船は右側と左側に分かれて旋回する。ちょうど1号船の真横にクラーケンが出現した。
「ようし!左舷のバリスタ撃てー!!」
1号船から打った矢は3本が命中した。反対側から2号船が打った矢は2本が命中している。
船は傾きながらも足を止めず小回りに走り続ける。クラーケンはまた潜ってこちらを攻撃する機会を伺っているようだ。
しかし、あんなごつい矢を5本も受けて平気で動いているってクラーケンってどんな化け物なんだ。
クラーケンが潜っては出てきて撃たれる。さっきからこれを何回も繰り返している。もう矢は10本以上当たっている。相手の動きも少し鈍くなったようだ。
へーこれが海の男の戦い方か。なかなか面白いな。しかしこの船本当に速くて小回りがきくな。
この船の速さは、なんか違和感がある。ひょっとしてあいつ俺の同類か。
「よーし。とどめだ!」
ガーシーがそう叫んだ瞬間1号船の船首がクラーケンの方へ向く。そして更に巨大な矢が選首から発射された。
あれがこの船の切り札か!すごいな。今まで打ってたやつの倍はあるな。これにはクラーケンもたまらず倒れた。そして海の上で息絶えた。
「やったぜ!ざまあみやがれ!」
「はっははは!」
俺たちはみんな手を取り合って喜んだ。しかしその時1号船のマストが吹き飛んだ。




