第25話 3人の新従者
「一度落とした町がどんどん取り返されている。これは一体どういうことだ?私の送り込んだ軍勢がことごとく消されている!一体何が起こっているのだ」
「ははーグレートスカル様。それがアルカスという町の冒険者が次々とわが軍勢を消し去っているという報告が来ています」
「なんだと?人族にそんな者がおるなどという報告は受けていないぞ」
「獣魔王もそうやつにやられたようです」
「なんだとー」
「俺が行って様子を見てきましょうか」
「おお!マッシュか。では頼むぞ」
「お任せください」
俺たちはアルカスの町を守ってから他の町を取り返す為に戦い続けていた。実はこの3日間でもう10の町を取り返えしている。
町に着くと相手の軍勢を見つけては消し飛ばしたり虫や動物に変えたりしてきている。
だからそんなに時間はかかっていない。俺もこのアナザーワールドが使えるようになってからは戦いがすごく楽になった。
「ゼンはお供がいて良いな。わらわもほしいぞ」
「シャチー様は物を生き物に変えられるんだからお供は創ってしまえばいいのでは?」
「うーん。それが中々うまくいかんのだ」
「何がですか?」
「わらわが創ると誰もわらわを心配せんのだ。困ったな」
ああ、なるほど。俺の場合イチゴたちはエミリーが作ってくれたから。それにオレの魔力を通したからな。
シャチー様が全部作ったのではみんなシャチー様に似てきてしまうから誰も心配しないのだろう。それならば!
「私の体の一部を使ってください。そうしたら違うのができますよ」
「ああそうか。なるほど!それはすまんな」
すぐにシャチー様は石から猿を、草からカエルを、木の革からタヌキを創った。
「じゃあ髪をもらうわね」
「はいどうぞ」
髪を3本ぬいて渡した。それを3体の動物につけてから人型にした。すごいな!
いつもながら動物の特徴がよく出ている3体が出来上がった。
「あんまり可愛くないわ。もっと可愛くなーれ」
そう掛け声をかけると3体とも女の子の姿になった。確かに前と比べるとものすごく可愛くなったがどことなく特徴を残している。
「さあお前たち!わらわにご挨拶しなさい」
「あのう、シャチー様その前に私達に名前をつけてくださいケロ」
「あーごめんね。それじゃあケロケロ言ってるあなたはケロちゃん。あなたはキーちゃん、そして君はポンちゃんどうかな?」
「ありがとうございますケロ。シャチー様」
「うれしいですキー、シャチー様」
「頑張って働くポン、シャチー様」
アハハハハハそのまんまに名前をつけたな。俺でもそうつけるだろう。
カエルから進化したケロちゃんは緑のショートカットのかわいい女の子。頭の2つの膨らみは何かな?
キーちゃんは猿から進化した茶髪の女の子。中々凛々しい娘だ。
ポンちゃんはタヌキから進化した黒髪のグラマーな女の子だ。
「それじゃあこの中から自分に合った武器を選んでよ」
「あなたはなんか他人のような気がしないキー」
それは他人じゃないわな。俺の髪の毛も入ってるし。
「私はこれがいいポン」
キーちゃんは棒を選んだ。ポンちゃんは普通に長剣を選んだ。ケロちゃんは短剣を選んだ。
「それじゃあイチゴたちと戦ってみてはどうかな」
「うむわらわも見てみたい」
「「「分かりましたケロ、キー、ポン」」」
「ピーチ、プラム、ベリー相手をしろ」
「「「分かりましたマスター」」」
それぞれ一対一で10分ほど戦ったがほぼ互角の戦いをしていた。しかしキー、ケロ、ポンはそれぞれ魔法を使うことができた。
キーは炎の魔法が得意でケロは水魔法、ポンは光魔法が得意のようだ。 さすがに魔法を使われると魔導人形たちは劣勢になった。
しかしすごいな。ちょっと作っただけでこんなすごいものができてしまうなんて。
まあ魔導人形を作ったエミリーもすごいのだがこのシャチー様はまた別格だ。
「あれ?何かいるケロ」
「本当ポン。これはキノコ?」
「キノコだ。ゥッキー!」
うん?魔王軍のスパイかな。人型のエリンギみたいなのが立っていた。
「我が名は・・・ウギャー!!」
「焼きキノコにしてやるウキィ!ヘルファイヤー!」
名前も言わないうちに倒された。哀れなやつだ。
この後俺とシャチー様は二手に分かれてアンデッド族の討伐を行った。支配下に置かれていた町は全て解放した。




