第18話 エミリー危機一髪
「おいアンタ一体これはどうしたんだ?何が襲ってきたんだ?」
「え?竜が5頭で襲って来たんだよ。冒険者が戦ってくれたのでこれ位で済んだんだ」
「それで竜はどうなった?」
「町の外に行ったみたいだな」
「そうかありがとう!」
エミリーは大丈夫だろうか?いつも いる所に馬車兼店舗はない。無事に逃げていてくれればいいのだが。
戦っているのは冒険者だから多分あいつら4人も入ってるだろ。救援に行かねばならん。だがエミリーも心配だ。
「よしオレとイチゴとメロンはエミリーを探しに行く。その他の者は冒険者たちを助けに行け!」
「はい!わかりましたマスター」
俺なら隠れる所の多い西側に逃げるな。西から探してみるか。
「空から町の西側を重点的に探すぞ」
「了解ですマスター」
町から5キロほど離れたところに川がありそこで休んでいる100人ばかりの集団を見つけた。
「エミリー!大丈夫か!」
「あ!ゼン来てくれたのね」
「無事で良かったよ」
「うん。それは大丈夫。魔導人形ゼンイチとゼンジが私をしっかり守ってくれたからね」
こちらの支援用だけじゃなくて自分の護衛も作っていたのか。それにしてもこっちの方は顔が落書きだな。
「良かった。俺は戦いがどうなったかちょっと見に行ってくるよ。一応イチゴとメロンを置いてくんで警戒に当たらせてくれ」
「分かったわ。気をつけてね」
町の東側に行くと冒険者たちと竜たちの戦いはもう終わっていた。
魔導人形5体はやはり強力だったようだ。赤竜が1体黒竜が4体倒されていた。
「お前たちよくやったな」
「はいマスター。山で戦った古竜よりも劣る個体でしたので」
「ハアハア、ゼンの仲間だったの?助かったっちゃ」
「しかしその五人は強いな。あっという間に竜たちを叩き落としたぞ」
「まあそれなりに頑張ってるからね。 冒険者たちの被害も少なくてよかったな」
その後は町に戻り壊れた建物の片付け と怪我人の救護を行った。
町は半分壊れたが人的被害少なかったようで、まあ何とか守ったと言えるのではないだろうか。
それにしてもエミリーの所にまで来るとなるともう少し戦力を残しておかないと心配だな。
その日は町の人たちの治療をして日が暮れた。
「なあエミリー、お前の護衛はゼンイチとゼンジだけで大丈夫なのか?」
「大丈夫よ。あなたにつけてある魔導人形と同レベルだから2体もいれば私を守ってくれるわ」
「しかし、なんで顔がそんな落書きみたいなのになってるんだ」
「あーこれはあえて人形と人間の区別をつくようにしただけよ」
「じゃあこっちの7体は何でみんなお前の顔なんだよ」
「そんなのどこにいても私を意識してもらえるようにするためじゃない」
「参りました」
次の日、俺はアシュラ神に頼んで古竜を退治しに行った。
『お前から申し出るとは珍しいな』
「いや連れが襲われたんでね。個人的に奴らを倒したいだけだよ」
『まあ何にしても助かるわ』
基本的に古竜は山の頂上付近に住んでいることが多い。なのでアシュラ神に送ってもらった方が便利なのだ。
2頭目の古竜も山の上の方に住んでいた。俺は前回と同じように魔導人形たちが古竜の動きを封じている間に強力な魔法をぶち込んだ。
「ライトニングトルネード!ライトニングトルネード!」
「マスターどうやら息絶えたようです」
「うん。何とかなったな。お前たちのおかげだよ」
「いえマスター、マスターあっての我らです」
「あー、はい、そうかもね。ここのお宝ももらって行くぞ」
「分かりました。マスター」
しかし竜族は光ったものが好きだね。俺のストレージもレベルアップで大きくなっているようで大体の物は入ってしまう。
「しかし、すごい量だね。まあいいか」
『グギギ、ゼンよご苦労だった。これで竜族はしばらくおとなしくなるだろう』
「そうなのか?」
それじゃあ他の勢力がまだいるんだな。油断はできんな。




