第16話 盗賊討伐2
「何でイチゴになったの?」
「うん、本人がその名前を気に入ったんだよ」
「そうなの」
「頼みがあるんだけど、イチゴを話せるようにできないかな?」
「うーん、話せるようにかー。それはちょっと難しいな。一応考えてみるけどね」
「頼むよ。返事がないと色々と時間がかかるんだよ」
俺はアシュラ神からもらった色々な金属をエミリーに渡した。この金属を使って何体か魔導人形を作ってもらうためだ。
「いいかいイチゴ、エミリーのとこにいて話せるようになるんだぞ」
彼女は大きくうなずいてる。俺はこの間にギルドに行って依頼をこなそうと思う。
「ギルドへ行ってくるよ」
「気をつけてね」
あれミーシャたちが昼間から居酒屋にいる。どうしたのかな?
「しかしあれほど強いとはな。想定外だった」
「参ったっちゃ。黒いのであの強さ!赤いのにはまだかなわないっちゃ」
「そうですねー。でも向こうにいた人たちよりは私たちの方が戦えていたみたいですねー」
「ゼンさんが来るなっていうのも分かります〜」
「何だお前たち昼間っから酒なんか飲んで?反省会か?」
「ちょっと自信を喪失していたのだ。あれ程だとは思わなかった」
「いやお前たちは大したもんだよ。生きて帰って来れたしさ」
「もっと役に立てると思ったっちゃ。ちょっと悲しいっちゃ」
「後は修行とやる気次第だよ。まあ頑張りな。自信がついたらまた連れて行ってやるよ」
「あはは・・そうですねー。その時はお願いしますー」
「もうちょっと先になると思いますよ〜」
かなり自信をなくしていたみたいだがあの四人ならしばらくしたら元気になるだろう。まあもう少し頑張って欲しいものだ。
冒険者ギルドについて面白い依頼を見つけた。盗賊討伐。金貨100枚か。これにしよう。
「これを受けたいんだが」
「ああ、ゼンさん。それお金にはなるんですけど、人質救出なんですよ」
「ふーん」
貴族の若様が人質になっていて身代金で金貨500枚を要求されている。さすがにそんな多くは払えないということでギルド依頼が来たというわけか。
「まあ何とかなるだろう」
「よろしくお願いします」
山2つほど東の方へ行くと身代金の受け渡し場所だ。この辺りにアジトがあるんだろう。
さてどうしたものか。まずは人質を救出せんとな。どこにいるか確かめるのが先決だ。
身代金の受け渡し時間が明日の昼だからもうあと1日しかないな。1日のうちに場所を特定しないとまずいことになるな。
「フライ!上から探すか」
少し飛ぶと人が大勢いる場所を見つけた。山の後ろが大きな広場になっていてそこに盗賊らしき人達が50人以上はいた。
「どうやらここらしいな」
少し手前で着陸して後は歩いて近づくことにした。
こりゃ困ったな。多分あの洞窟に人質がいるんだろうけど、その手前で酒盛りをやってるし、50人以上はたむろしているな。
馬もたくさんいて30頭はいるな。気付かれずに近づくのは無理か。どうしたものか・・・そうだ!
俺は風上に回りそこからスリープの魔法かけてやった。盗賊達は準々にバタバタと倒れていった。盗賊も馬も動かなくなったので様子を見に下りてきた。
「まあ2、3時間は起きないだろうな」
洞窟の中には人質の御曹司と執事が牢に入れられていた。ちょうど鍵がテーブルの上にある。これで仕事は完了かな。
「貴族のお坊ちゃん。それと執事さんかな。助けに来ましたよ。冒険者のゼンです」
「ああ、ありがとうございます。若を屋敷までお願いします。私は・・・」
あれこの人怪我してる。
「エクストラヒール!大丈夫ですか」
「あれ、ありがとうございます。助かりました」
「良かった!爺!冒険者ゼンよ。礼を言うぞ」
「さあ行きましょう」
盗賊の馬を2頭だけ目覚めさせそれに乗って町まで走ることにした。
執事さんとお坊っちゃんが一緒に乗り俺が先導した。町まで1時間ほどで着いた。
冒険者ギルドに言ったところ、騎士団に連絡して兵を出してもらえた。俺は一足先に飛んで戦利品を物色しようと思う。
盗賊はまだ寝ている。洞窟の中を探すと倉庫があった。中にはお金と値打ちのある品がたくさんしまわれていた。
「うーん、これだから盗賊討伐はやめられないな」
今日の収益は盗賊の金貨258枚、銀貨3600枚、あとは馬の代金が金貨18枚、盗賊の奴隷落ちの代金金貨126枚、懸賞金が金貨40枚、依頼料が金貨100枚になった。




