ルビについて
ひょっとしたら同じような内容は既に書かれている可能性が高いけど、そういった物を探すのも面倒なので取りあえず書く。
時々、ルビ機能を使おうとして失敗しているのを見掛けたりします。
「|」が付いてるけど、その後の括弧内がルビにならずそのままだったり
自動ルビのつもりで書いた括弧内がルビにならずに残ってたり
これらはマニュアルをよく読んでないために起こる間違いが主です。
主、と言うのは、実はマニュアルが間違っている箇所もあったりするからです。
では、その辺りも含めて、間違いやすい例をいくつか見てみましょう。
●ケース1:括弧の種類を間違える
マニュアルにはこうあります。
§参照範囲↓
書き方
書き方:わたしは|山田太郎《やまだたろう》と申します。
| は開始を表す記号で、 《 》 に囲まれた文字がルビとなっています。
| 及び ( ) は全角・半角共に反映されます。
§参照範囲↑
さて、上記の例では《》内が「山田太郎」のルビになって
わたしは山田太郎と申します。
と表示されます。
問題になるのは、上の文では括弧に《》を使用しているのに、下の文では()になっている事です。
正しく記載するなら下の文も《》でなければいけませんね。
ここがマニュアルの間違いポイントです。
これのせいで間違えている人もいるかも知れませんね。
()では括弧内が平仮名か片仮名でなければルビになりません。
《》なら括弧内が英字や記号などでもルビになります。勿論カナでもなります。
あと、ありがちなのが、《》ではなく≪≫を使っている事です。
《》は二重山括弧
≪≫は不等号の一種で「非常に小さい」「非常に大きい」を表します。
カナ以外の特殊なルビを多用する場合は原則《》を使うようにしましょう。
●ケース2:自動ルビの書式違い
マニュアルには
§参照範囲↓
自動でルビ扱いとなるケース
| は省略することができ、下記のような書き方も対応ブラウザではルビとして表示されます。
書き方:わたしは山田太郎(やまだたろう)と申します。
他、以下の場合は自動でルビ対応となります。
・ 《 》 の前が漢字
・ ( ) の前が漢字且つ ( ) の中がカタカナまたはひらがな
()内をルビ扱いにしたくない場合
「山田太郎(やまだたろう)」と書くと、()内は自動的にルビとなります。
これをルビにしたくない場合は、( ) の前に | をつけることで回避できます。
書き方:わたしは山田太郎|(やまだたろう)と申します。
見え方:わたしは山田太郎(やまだたろう)と申します。
§参照範囲↑
この自動ルビ機能が厄介です。
これのせいでルビにするつもりじゃないのにルビになってしまうケースが多いと思います。
逆に、これを意識して自動になるパターンでないのに|を入れてしまう事もあります。
なお、ここでもマニュアルの記載に不備があります。が、それは後述するとして
注意点は
1:括弧の直前が漢字
2:括弧内が平仮名か片仮名(どちらか片方ではなく混在でも)
ルビにするつもりがなくても、括弧内がカナだけ且つその直前が漢字だと、ルビになってしまいます。
例:ここはどこだろうか? 空には月が二つ見える。
またルビのつもりでも、括弧内がカナだけでなかったり括弧の前が漢字ではないとルビにはなりません。
例:月面宙返り(ムーンサルト)
例:二回転半(2かいてんはん)
ルビの対象が漢字だけでない場合も注意が必要です。
例:天の川
さて、上記のマニュアルの記載で問題なのは
・ 《 》 の前が漢字
・ ( ) の前が漢字且つ ( ) の中がカタカナまたはひらがな
これだと、()は前が漢字で中身がカナだと自動になるけど、《》は前が漢字なら中身は無条件でルビになる、と読めてしまいます。が、そんな事はありません。
《》も中身がカナでなければ自動ルビにはなりません。
これもマニュアルの間違いポイントですね。
ちなみに括弧内がカナだけなら
|漢字《かんじ》
漢字《かんじ》
|漢字(かんじ)
漢字(かんじ)
の、どの書式でも結果は同じで「漢字」になります。
ただし逆では
かんじ
かんじ《漢字》
|かんじ(漢字)
かんじ(漢字)
と、一つ目しかルビになりません。
ちなみに一つ目の書式は「かんじ《漢字》」の前に「|」が付きますが、ルビにならないように表示させようとしても仕様の制限で出来ません。
ところで、自動ルビは平仮名か片仮名に限定されていますが、実は一部の記号もカナ扱いになります。
「・」と「ー」です。
「-」はカナ扱いにならないので長音と間違えないよう注意が必要です。
●ケース3:文字数制限
マニュアルには
§参照範囲↓
ルビの仕様
ルビ及びルビの対象となる部分は10文字以内で入力してください。
11文字以上入力された場合はルビが解除されます。
§参照範囲↑
ところで、ここにもまたマニュアルと違う事があります。
ルビの対象は10文字までですが、ルビ(括弧内)は最大20文字まで入ります。
最大としているのは、入らない場合もあるからです。
ひらがな及びカタカナだけなら20文字まで入りますが、
それ以外の記号や英字や数字などがあると10文字までしか入りません。
ちなみにルビに半角カタカナを使うと表示は全角カタカナになります。
ルビが文字数を超えた場合は括弧内がルビにならず残るだけですが、
ルビの対象が10文字を超える場合は注意が必要です。
例えば、
|一二三四五六七八九十百《1234567890》
と対象の頭に|を付けた場合は単純に失敗ですが、
これの括弧内がカナの場合は自動ルビが適用されて、
|一二三四五六七八九十百
10文字を超えた分は無視されて直前の10文字だけがルビ対象になります。
なので間違いに気づかずそのまま見過ごしてしまう可能性があります。
なお、
一二三四五六七八九十百千(いちにさんしごろくしちはちくじゅうひゃくせん)
と、括弧内が20文字を超えた場合も勿論ルビになりません。
●ケースEX:他サイトの書式で書かれている場合
他サイトに投稿した文のまま一切見直す事なくコピペして投稿したパターン。
まぁ、数が多ければ直すのも大変なのかも知れないけどねぇ……。
§§§
と、ルビについて思いついた事を書いてみました。必要があれば追記するかも知れません。
まとめ
1:ルビの括弧は原則《》を使う
2:括弧の前後は自動ルビに注意
3:文字数に注意
EX:エディターで一括置換のマクロでも組んでみたら良いんじゃないかな?