やっぱり友達
あっという間に食べ終わり、カップをビニール袋の中に入れた時、
ピコピコッ
と机の上の携帯端末が鳴った。どうやらLINEが来たようだ。
スプーンを端末に持ち替えLINEを開いてみると、日向からメッセージが来ていた。
画面には、
『今日はぉつかれ!
学校は変わっちゃうけど、たまに会おうね(´・_・`)
学校の勉強に遅れるなょ!ゎら
お互い頑張ろうね( *´•ω•`*)♡*。』
というメッセージが送られてきていた。
……そういえば今日、卒業式だったなとLINEを見て気がつく。
ついプリンの事で頭がいっぱいになっていた。
私はとりあえず、
『あんがと♡笑
そーゆー日向こそ遅れないでよ〜?』
とだけ打ち返すともう携帯は見ず、階段を登り部屋へと入った。
着替えるため、ブレザーを脱いでハンガーに掛けると、心臓がトクン、と鳴った。
そうか、このブレザーを着るのも今日で最後なのか。
今更だとは思うけど、それに気づくと少しだけ寂しくなった。
思えば、私の高校生活なんて勉強と部活に力を入れるだけであって、友達と遊んだりすることなんて滅多になかった。
その中で、日向は私と仲良くしてくれたのか。
もう一度トクンと心臓がなった後、鼻が痛くなった。
やばい。泣いちゃうかも。
と、その時だった。
「舞桜ー!!」
せわしない様子で足音が近づいたあと、ドアが勢い良く開いた。
後ろを振り向くと、何故かドン引いた顔をして私を見つめる妹の美桜がいた。
「……え、何で下着で制服見つめてんの。変態」
「……」
見事に私の涙はひっこんだ。