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希望の光が見えません
私はクラスの張り出しを見ると、早速掲示された通りの教室へ移動した。
私のクラスは1-2。東校舎の二階だ。
ああ……。一人だと教室までが滅茶苦茶遠く感じるよ……。日向といたら移動なんてすぐだったのに。
やっぱりこんなんじゃ一人ぼっちのままだよ……。
私は肩を落とし俯き、胸もとの学校の勲章を見つめた。
……ん?
そういえば、電車で会った王子様(思い込み)の勲章もこれと同じだったよね。
つまり、同じ学校。
おお?
もしかして、まだ望みはあるんじゃ…!
これからは好きな人がいるんだ!
恋愛という道だってあるのでは!?
………いや。
「私なんて相手にしないよね……」
あれだけのイケメン、女子が放っておくわけがない。
私より可愛い子なんて山の数星の数いるんだ。
やっぱダメだ。私の高校生活終わった。
一人で舞い上がって落ち込むとか虚しすぎて泣ける。
「やっぱ友達作るしかないか……」
深い深いため息を吐きつつ、私は教室へ向かった。




