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冴子の恋
綿矢と冴子が不倫関係に陥るまでに、そう時間は掛からなかった。
これも、全て冴子の策略なのである。
冴子は初対面の時から綿矢を手に入れると決めていたのだ。
端正な顔立ちに、気さくで人柄とよく女性スタッフや女性客から受けの良い綿矢を絶対に自分のモノにすると。
既婚者で子持ちの身ではあるがら、今の生活に飽き飽きしていた。
家にいるのが退屈でならないのだ。
神崎を結婚相手に選んだのは、単に仕事を辞めたかったから。誠実で、順応そうだったので、自分が御せると思っただけなのである。
思ったとおり、順応で誠実ではあるが、
給料もそこそこで、贅沢三昧出来るお金はないし、
産んだ子供も鼻がでかくてブサイクでちっとも可愛くない。女の子だったら、ブランドのベビー服など着せれば華やかに自分の装飾品くらいにはなったも知れないが、男なので服も限られ面白みがない。
そんな時働きに出た時に出会った綿矢に一目惚れした冴子は、またいつもの手を使って近づくのであった。




