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ポンニチ怪談

ポンニチ怪談 その91 パワハラ返し

作者: 天城冴

罵られ、暴行を受け続けるカレ、周囲からひどい扱いを受けるその理由は…

 『なにが、支持されている、だ!法を破って当選したんだろ!汚い手を使ってな!』

バッシン!

罵り声とともに強烈なパンチが飛ぶ。

ウウウ

うめき声をあげながら、ゴロンとカレは床に転がった。

すでにカレは何時間も罵倒を浴びせられながら、殴られ、蹴られ、踏みつけられ、様々な暴行を受け続けていた。だが、追い打ちをかけるように

『たがが、数分の距離を歩かされたからって、人を怒鳴りつけるような奴が、支持されてるだと?何様だよ、お前!』

声と同時にカレは蹴り飛ばされた。

「く、苦しい」

さらに、

『は?苦しい?お前のせいで、苦しみぬいて、死んだ人が何人いたと思ってるんだ!お前のせいで誠実で、実直な人々がどれだけ、苦しみ、そして喪われたか!お前のほうこそ、消えちまえ!』

『しかも、勇気を振り絞って、告発をした人間を探し、さらし者にするとは!元高給取りの役人のくせに!法律もコンプライアンスも理解してないとは、ただ親、教師の言う通りにお勉強モドキをやっていたドアホ職員だったんだろ!だから中央にいらなかったんだろ!この無能が!』

『ホント、おねだり、暗黙の圧力、パワハラをやるような奴って無能だからなのよね。ジジイの七光りの坊ちゃんだからあ』

「うう、こ、こんなことして…、ダ、ダチバナ」

カレは声を振り絞ったが

『ああ?あの万年法律違反政党党首モドキ馬鹿か?手前なんぞ、助けられるはずないだろ、あのオツムもメンタルも何かも弱い、虚勢を張るだけのアホウにな。自分の身も守れなかったのにな』

『とっくの昔に制裁受けちゃったよお。拡声器で一日も持たなかったわ。人さまの家で何日も大騒ぎしたり、SNSだの動画だので誹謗中傷やりまくったのに、自分がやられるほうになったら、ホント弱すぎ。だからそういう負け犬のくせに努力もしないで、必死にやってる人をこき下ろすような惨めで醜い根性になるんだろうねえ』

『で、おんなじ、上辺だけは上や周りに迎合して、中身は不満たらたら。人を見下して、匿名で人を傷つけるような連中をあおって、アンタみたいなのを支持させたんだろ。マスコミが嘘?人がやっているんだから、情報を取捨選択するのは当たり前だろ。そこから自分たちでその情報の成否を判断する、他の事実を調べ、整合性を考えてな。そんな当たり前のこともしない、できない連中たちをな』

『そんなのが、ホントに増えたよ。ジコウ党が教育を軽視し過ぎたせいだな。ま、自分の子弟もおんなじドアホになって、世界の支配者とやらにいいように利用されるだけだがな。で、誤魔化しようのない裁判負け続けのダチバナみたいなのが出てきたんだろ。だけど、アイツも酷いよな』

『ああ、支持者を売ってまで自分だけ助かろうとしてたな。ま、こっちだって酷いのは同じか。情報をとれるだけとって、後は…』

「あ、あとは?」

声を振り絞ってカレは尋ねた。

“もしかしたら、もしかしたら…なんとか、お、俺も…家族も”

『奴が追い込んだ人々に引き渡してやったよ、今頃どうなってるんだろうな』

『あいつがどん底に、死の底に落とした人々にな。恨みつらみ、憎しみを抱いていたすべての人のなぶりものにしてやったんだよ』

『お前もね、ザイトウ知事さん』

『お前のせいで傷ついた、死んだがお待ちかねだよ、どんだけ恨みを返されるのかなあ、あれだけのパワハラをしたんだから、相当憎まれ、恨まれてるよねえ』

『ああ、ホントに楽しみだよ、パワハラ野郎が裁かれるのは。もちろん、加担した副知事だの、広告会社の社長さんだの、お仲間も一緒にね、あ、ご家族は逃げたのかなあ』

「ひ、ひいいいい、助けて」

『もう、遅いよ、ナンタラ委員会だのできちんと説明して謝ればよかったんだよ、心から、ね』

『いやあ、反省なんてしてないから、ダメだろ。自分がやったことの酷さがこんな年にもなってわからない奴にはこうでもしなきゃ、ね』

『それに、被害をもう出さないためにもねえ。ニホン国がますます駄目になるからって、ホント地獄の獄卒がここまで出っ張らなきゃならないなんて、酷い国になったもんだよ』

『生きながら、裁いてあげないとねえ、こんなヒドイハラスメントをやるような連中は、性根が腐りきってるから、もう駄目なんだよ』

『永遠に消えてね、ザイトウさん』

彼らは笑いながらうずくまるザイトウ元知事を見下ろしていた。




ハラスメントをやるような人って、自分が普通とか、マトモとかエライとか思いすぎてるような気がしますねえ。マスコミを疑うより、自分の見識をまず疑ったほうが、いいような気がしますねえ。ま、マスコミの情報も精査したほうがいいと思いますが

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