清い人
掲載日:2024/03/23
(短歌十首)
そらの色
教会に鳴るしあわせの
鐘に震えて聖域を模す
海面を
盛り上げるように白鯨が
祈りにも似た息吹を吹き出す
街角で
ちいさな悪魔がギター弾き
むね刺すうたが天使を堕とす
イメージが
違う深夜の君の声
少女のようにはじけて笑う
明るげな
ひとが俯く目の中に
つい悲しみを探す雪の夜
すき透り
青い空までたちのぼる
煙みたいに悪を消したい
から過ぎる
カレーを食べて涙より
もっと痛めな汗をかこうか
待ち合わせ
なんてしたのは久しぶり
特徴的な帽子が浮いてる
とんがった
心の奥の底にある
罪を恥じてるやわらかな目が
清い人
みたいというのが褒め言葉
だなんて知らない無垢な目をして




