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『幸せ』を掴むまで  作者: 峠 凪
第 2 章
4/25

4, 自己紹介

「・・・ようこそ、フォスフィライト家へ。君を歓迎する」

そう笑顔で、黒髪の騎士は私に仰りました。



☆ ☆ ☆



「屋敷に着いたから居間へ行こう。そこで色々話し合おう」

と、仰るとさっさと歩いて行かれ慌ててついて行きます。しかし、足の長さの違いでどうしても私は駆け足になってしまい、早々に息が切れ始め、居間に着いたときには肩で息をしていました。扉を開け私を先に通そうと思ったのか振り返ると、今の私の状態を見、黒髪の騎士は目を見開いた後、眉を寄せ目線を外しつつ、入れと仰ります。

部屋は黒と青系統でシンプルにまとめつつも暗い雰囲気ではなく夜の暖かさを感じられ、居心地が良いです。キョロキョロしていると、後ろから、

「向かって左側のソファーに座るように」

唐突に仰られて、声の位置と近さに驚きつつも座ります。黒髪の騎士は目の前のソファーに座られると、

「説明の前にまず自己紹介をしようか。俺はアイル・フォスフィライト、一応公爵家当主で、騎士団長を勤めている。因みに年は24だ。後、大概の人が知っていることだが、このショール王国の現陛下が兄だ。君は?」

「・・・私は名前が無く、呼び名がラチです。16歳になります。・・・・・・ご主人様の奴隷です」

「・・ご主人様の奴隷?」

「はい、その通りです」

「・・・ベテルス候は捕まったから君はもう奴隷じゃない。それと、呼び名って何?」

苛ついたように仰られ、何が気にさわられたのか考えながら答えます。

「・・・呼び名は皆様が呼ぶ名です」

「区別をするためだけに?」

「・・・・・・は・い・・」

答えると更に低い声になり、この後・・・罰が始まると思いうつむいていました。

暗い思考に陥っていますと、不意に頭の上に影が落ちぎゅっと目を閉じ衝撃に構えていました。しかし、いつまでも思っている衝撃は来ず、代わりに柔らかく撫でられている感触が伝わってきます。疑問に思い恐る恐る目線を上げますと、黒髪の騎士、フォスフィライト様が私にはよく分からない表情でゆっくり撫でていました。

「怖がらせて悪い。少し考え事をしていただけだ。・・・名が無いなら俺が付けてもいいか?」

「え・・・はい。お願いします」

「なら、瞳の色から『ミーナ』はどうだ?」

私の瞳はオッドアイで、右目はミント、左目は水色です。そんな瞳に因んでの名前はとても嬉しく綺麗な響きがあり、好きになりました。


「・・・気に入らないなら別の名前を考える」

嬉しくてふわふわしていますと、そうフォスフィライト様が仰り慌てて、否定し気に入ったことを伝えます。ほっとしたように表情を緩め良かったと仰りました。






これから先私は『ミーナ』を名乗り暮らしますが、同時にフォスフィライト様の甘やかしが始まることを初めての名前に興奮していた私は知りませんでした。


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