#3神が作るのか?
少しずつ更新していきます┏●
年末の大掃除が終わって、腰が痛いです(笑)
お楽しみ下さい┏●
縄張り争いをしている両軍の大将2人を噴水から
取り出した結果、戦場になっていた森は静けさと恐怖に満たされていた。
「なぁリン。俺は確かに水の外へ出したよな?なのに世界に2人がまだ居るんだ?」
間違いなく、俺の足元に人形サイズの大将2人が
転がっているが、創造した世界を写す噴水の中には同じ人間が黒焦げで倒れている。
「神様が世界の人間を、水から取り出すとその人間は、様々な死に方をします。見たところ雷に打たれて死んだのでしょう。神様が人間を水から取り出す、つまり人間の魂を取り出すのです。」
「なるほどな・・・だから世界に体が残ってる訳か。」
不思議で仕方ない。
噴水から取り出して、この小さな体を踏み潰すなりするのかと思ったが、取り出したのが魂だとは・・・
つまり俺が蒔いた種は魂だった。
神が世界に魂を蒔いて、体は噴水が作る。
それが世界の仕組みって事でいいだろう。
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「縄張り争いをするなんて、話し合いで何とかできないのか?」
「失礼ながら神様。この人間達には言語がありません。神様の頭はカラッポですか?」
こいつ・・・無表情で言いやがった。
バカにした様な、煽るような表情では無く無表情で!!
それが冗談でも無く、本当に不思議に思っているようで更に腹が立つ。
ここは、怒りを堪えて大人になろう・・・
「ホントに失礼だな。言語かぁ・・・どうすればいい?」
「簡単な事です。言語とゆう概念をもつ神を作って、人間達に教えれば良いのです。」
「神を作る?誰が?」
「無論、神様です。」
そう言うとリンは赤い屋根の自分の家へと歩いて行った。
慌てて追いかけると、家を通り過ぎて何も無い所に足を止めた。
「こんな所で止まってどうした?」
「それでは神様。第3の試練です。腕時計下部のボタンを押してください。」
「また試練か。ポチッと・・・」
ボタンを押すと地震が起きた様な、グラッとした感覚に襲われて膝をついた。
不快な感覚が収まってヨロヨロと立ち上がると
目の前に青い屋根の家が出来ていた。
「いつの間に家なんか出来たんだ・・・?」
「先程の神様を襲った感覚は神力が半分近く消費されると起こる、疲れのような物です。今押したボタンは神の住まいを出現させるボタンです。中に入りましょう。」
半分近くも消費したのかぁ。
あと半分でまた気絶・・・
考えるのはやめておこう。
リンに続いて家に入って見ると、様々な言語で書かれた本が所狭しと本棚に入っていて、さながら圧縮した図書館の様な家だった。
部屋の中心で足を止めたリンが振り返って、
「それでは神様。言語を司る神の容姿を想像してみて下さい。声に出さなくても結構です。」
容姿ねぇ・・・
メガネをかけてるのは鉄板だろ〜
隙がなさそうなシルエットで、それでいて女性らしい体付き・・・
あっ!リンみたいな硬い感じじゃなくて、もっと優しそうな口調だといいなぁ〜
「なぁ、これになんの意味があるんだ?ただ妄想してるだけのように思えるけ・・・ど?」
途端に意識を引きずり込む感覚になって、歯を食いしばって耐えていたが、結局また倒れて気絶してしまった。
気絶する直前に、柔らかい何かが頭の下にあったような・・・
「ふふふっ。可愛らしい方ですね・・・」