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作者: オズ

何となく書いてみたものなので、普通に面白くないと思います。


 「桜が丘高校を第一希望にするのはあきらめろ。」

学校の二者面談で春斗に言われたその言葉は、今までの春斗の頑張りを否定されるようなものだった。中三の12月。受験生にとっては志望校も決まり、最後の追い込みを始める時期である。

 「このままだと行けても桜町高校だと思う。」

担任の霞先生は表情一つ変えずに俺の夢を否定する。

 (僕がどれだけ頑張ったと思ってるんだ。)

自分が一番悪いということはわかってる。先生は全く悪くない。ただ事実を告げてくれているだけだ。

 「つぎ、古賀を呼んでくれ。」

先生は、次の面談の生徒を読んでくるように俺に言った。

 「分かりました…」



「古賀さん。次面談だってよ。」

教室に戻って俺は古賀を面談に行くように言った。古賀悠乃は僕の幼馴染だ。彼女はとてもやさしい。先ほどの面談のことを相談すれば絶対に励ましてくれるはずだ。

 「はる~?面談どうだった?」

何の遠慮もなく僕に聞いてくるのは、僕のもう一人の幼馴染。佐野翼だ。彼は僕の一番の友人であり、古賀の彼氏だ。

 「桜が丘行けそうって?」

 「…」

僕は何言わなかった。翼は僕よりも頭が良い。だから彼は桜が丘には行けるだろう。一番の親友で、勉強のライバルだと思っている彼に同情されるのが嫌だった。

 「そっか。」

翼は、そう短く言ってくれた。彼なりの優しさだろうか。

 「次、翼~」

古賀が面談から帰ってきた。その表情から見受けられるに志望校。桜が丘に行けると言われたんだろう。

 「春斗、春斗。桜が丘行けるって!」

古賀の声はとてもうれしそうだった。

 「あっそ。おめでとう。」

僕は短く答えた。これだけで古賀には僕がどういう状況なのかわかっただろう。

 「面談終わり―。今日は帰っていいらしいよー」

翼が教室に戻り、明るい声でそう言った。さすがクラス委員といったところか。


 「春斗かえろーぜ。」

 「ああ。いいよ」


~帰り道~

 男子二人の帰り道に会話はそう多くない。

「なぁ、春斗...」

真剣な雰囲気で翼は口を開いた。

「俺もさ、桜が丘無理だって言われた。桜町高にしとけって言われた。」

「そっか。じゃぁ、桜町に…」

「俺は…!」

翼の声は決して大きくはなかった。でも、力は込められていた。

「桜が丘をあきらめない。」

少しの間があった。

「霞の野郎はさぁ、いつも俺らを見下すような感じで話してくるじゃん…」

同意を求めるような視線をこちらに向けてきた。


「見返してやろうぜ」


翼は、はっきりとそう言った。僕は驚いた。僕は桜町を受けるつもりだった。霞先生は面談の最後に、死亡高校届を新しく渡してきた。志望校を変えろということだろう。

「分かった。俺も桜が丘受けるよ。」

「ありがとう」



~翌日~

朝早くに俺と翼は職員室を訪れていた。

『霞先生。俺たちはやっぱり桜が丘を受けます。』

霞先生は驚いた表情を一瞬だけ浮かべた。

「そうか。お前らがそう望むならそれでいい。」

霞先生はそう言って俺たちを教室に戻るように促した。



それからの日々は一瞬で過ぎていったように感じた。

あっという間に受験当日がやってきた。

僕は、翼と古賀と一緒に桜が丘に向かった。







なんで僕が桜が丘を志望したかって?

僕は古賀のことが好き何だろう。でも、この思いは届かないのだろう。

古賀と一緒の高校に行っても僕の思いは届かなかった。


でも、僕の努力は決して無駄じゃなかったと思う。僕は夢をかなえたのだから。







受験生頑張れ。

今頑張れば、来年の三月には笑っていられるはずだから。

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