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異世界転生に終止符を! ~違法転生者討伐ライフ~   作者: 新宿のボブ
1章 異世界エデン
4/10

第4話 ラグナロク教団の教祖

少し02から文章がぐちゃぐちゃになってしまいました。もっと考えないと…

  01


  ――第1島 ヴェルディア王国――


 異世界エデンの七つある島の一つヴェルディア王国は

 剣と魔法が栄えてる王国で、転生者が選ぶ転生したい街No.1に選ばれた大人気の街である。

 街中は中世ヨーロッパの城下町に似ており、騎士や剣士など様々な人間が日々の生活を楽しんでいた。

 自分達の生活の基礎が

 主神によって支えられている事を忘れながらも




 ヴェルディア王国の街中に配置されている転移装置エリアから現れた僕は街中にある異常に気づいてしまった。


 ――――街中が大火災に陥ってしまってる現状に


「いったいこれは?!」


「ジルさん、ジルさんは!? 」


 周囲を見渡すと人が着ていた服装だけが散らばっており、人がいないまま炎は街中を燃やし続けていた。


「瘴気が凄いわね…」


「吐き気がします…」


 僕には全く影響はないが、街中に燃えている炎が瘴気を出しているせいかマリー、メリッサの顔から生気が失われていた。


「メリッサ、マリー、なにかがおかしい、離れないようにしといてくれ」


「姉様、グレンさん、なにかが近づいて来ますッ! 」


 ザアザアとなにかを引きずる音がこちら側に近づいてきている。

 その音は段々近づいて来て、ついにはその姿を現す事になった。


「君達はこの彼の友達かい?」


 赤いローブを身にまとった男がどさっとなにかを床に叩きつける。

 置かれた物はマリーにとっては親しみのある物だった。


「ジ、ジルさん…」


「ああ、彼の名か。あまりにもうるさかったからこの街の人間と友に魂を救済してあげたよ。」


「救済、だと?」


「――――ああ、この街の人間共は主神オーディアス様に対しての感謝を忘れていてね、それもこれも転生者が現れてから主神オーディアス様の感謝を忘れてしまったのだ。」


「転生者はこの国の人間共からしたら新たな文化を教えてもらえる貴重な人材だ。だか、新たな文化が植え付けられてしまう事によりオーディアス様が創った文化や加護はすぐに廃れてしまう…だから私は主神オーディアス様に彼らの穢れてしまった魂を救済してもらったのだよ」


「そんな、そんな事って」


 あまりのショックにマリーは床に倒れこんでしまう。

 当然だろう、自分が仕えた親しい人間がこんな外道に殺されてしまったからだ


「メリッサ、少し力を貸してもらえないか」



「ゴホッ… いったいなにをするつもり?」



「僕の中にいる彼の封印を解いてもらいたいんだ」



「やっぱり気づいてたのね…」


「ところどころで記憶が合わない事がよくあったからね、もしやと思ったんだ。」


 僕の中にいる「彼」は僕が魔術をもらった際の後遺症によるものだ、

 たまに僕を押しのけて「彼」が出てくる事があったのでメリッサが封印をしたのだ。


「―――グレンが後悔しないのならいいけど」


「後悔はしない、目の前で泣いている人物を放ってはおけないから―――――」


 目の前に泣いている少女マリーの為にも僕は自分自身の憎しみの力を借りなければならなかった。


「わかったわ、行くわよっ!」


「いまさら足掻いても君たちは瘴気に飲まれて死ぬだけだよ」


 メリッサは僕の体に触れて、

 僕に刻まれている呪詛を外すために解呪をしていく。


「いい?グレンの中にいる彼の能力はあまりにも強大だから自分で制御しなさい。」


「わかってる。」


 呪詛が解かれるにつれ、僕の体つきは徐々に変化を始めてきた。

 細かった腕は太くなり、胸板、足などもサポートタイプのグレンとは全く違う戦闘向きに変わってきた。

 体が変化しきった後に僕の意識も「彼」に変われるように徐々に落ちてくる


「メリッサ、後の事は頼ん…だ。」


「ええ、もしもの事があったら」


「―――――殺すから安心して」


 そこで、僕の意識は途絶えた。

「彼」がなにをしたとしても僕は何も知らないし、知りたくもないと決めている、力を利用するだけだと。


 ―――

 ――――

 ―――


「ちょっとグレン、なにぼーっとしているのよ!」


 バシンとメリッサからキツイ眠気覚ましのビンタを1発もらった。


「痛てぇな、メリッサ。久しぶりの挨拶がこれかよ」


  目覚めの挨拶としてはかなり痛い。

 久しぶりだからしょうがないか…


「あら?グレンいつの間にか入れ替わったのね」


「?メリッサが俺の封印を解いたんだろう?なに言ってんだ?」


「私が?どれどれ…」


 メリッサは俺の制服の下に着ているシャツをめくり、直接肌を触って呪詛を確かめる


「ちょ、グレンさん、姉様なにやってるんですか!?それにグレンさん、口調が変わってますよ!!」


「少し黙ってて、マリー」


 あまりの状況に理解をしきれていなかったマリーの慌てっぷりは傍から見ても面白いものだった。


「どうやら、貴方…意識を失ってる間に別のルートを体験したみたいね。そこで何らかの事態を陥って私が貴方の封印を解いたと」


「姉様、話が掴めないんですが…」


「詳しい話は出来ないけど、グレンは魔術をもらった代償で二重人格になってしまったのよ。」


「目覚めが悪すぎる…」


 僕が後でメリッサに聞いたところ、異世界エデンに着いた時に意識を失い、そのまま1時間目的地の教会に着くまで目覚めなかったらしい。

 僕は意識がないまま、自身の魔術「平行世界の観測」を使い、別ルートを体験して意識が変わることになったのだ。


「なんか実感は湧きませんが能力は変わるんですか?」


「性質は変わらないが俺はなんらかの異世界に来た場合、その世界の能力全部を使えるんだ。」


「チートすぎじゃないですか!?」


 奴と俺が持っている魔術は他の人間からするとあまりにも規格外の能力らしいが、


 あまり実感はない。



「まあ、魔法レベルはコピーはできないけどね。ん?」


「なんか教会から火が出てませんか?」


 街から離れているラグナロク教団支部から何らかの原因が生じたのか火柱が出ていた。

 あいにく俺達は教団から近い場所にいたので向かう事にした。


「アンタ達ジル団長は?!」


「それが中に入ったまま、出てこなくて…ワシらも中に入ろうとしたら魔物が現れたんす…」


 周りを見渡すと侵入者を排除しようとしていた魔物の死骸が散らばっていた。


 どうやら結界には特定の人物以外が触ると侵入者排除の為に魔物が現れる仕組みのようだった。


「なんか、俺は触れるんだけど…」


「どうやらグレンを誘っているみたいね…」


「グレンさん、ここは私達が引き受けますので先に行ってください!」


「言われなくても!」


 魔物の数はおよそ二百体、対する俺達はマリーの部下を合わせて100人、人数は不利だが女神2人がいるので安心できると思った俺は本拠地に乗り込む事にした。




  02


 扉を開けると


 中は異様な空気が漂っており、この場にいるだけでも吐き気がしてくる異様さがあった。


「早く終わらせて帰りてぇ…」


 ひとまず俺は未来視を使い、どこから魔物が出てくるかを把握するようにした。

 ラグナロク教団…コイツらの噂はあまり良いものがない

「奴」の事だから女性に気を使ったつもりだと思うが、本当の事をメリッサ達に言わなければあの魔物達を殺してしまうだろうに。

 そんな事を考えながら魔物が出てこない最適なルートを走り抜けていく。


 2階に辿り着いた時には1階とは全く違う空気が漂っていた。

 まるで、さっきまで大勢の人がいたような気配があったからだ。

「奴」が視てしまった別ルートと同じ事を教祖はやったのか?自分の信者を…?


「―――まずいな」


 俺は自然となにも考えないまま、走っていた。

「奴」は助けるとあの少女に誓っていた


 ―――俺には関係はないが約束は守らなければいけない


 ドアを開ける暇もないので一気に蹴破る。


「これは…」


 俺が見たのは教祖が倒れていて、そこに1人の青年が佇んでいる異様な光景だった。



「また、君に会えるとは嬉しいなぁ…」

 ジル?は俺の元に歩み寄る。

「奴」が想像していたイメージとは全く違っていた。



「俺を知っているのか?アンタ…」


「知っているも何も君は私を知っている。

 なぜなら私は君の両親と親しい知り合いだったからね」


「―――――ッ」



「俺」は驚きのあまり声は出てこなかった。

 あの事件で関係者は殺したはず――――


 誰なんだ…

 

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