第2話 女神メリッサ
2話目です!
中々話が進みませんがお許しを!
*
「ジルさん、貴方が言っていた魔術書を作っときました。」
金髪の少女は大男が寝ている時に彼に頼まれた魔術書を持って
来た。
彼が寝ている時ではないと機嫌がいつも悪いので何を言われるかわからない。
「いつも悪いねぇ!貴方を早く解放してあげたいんだけど彼がねぇ~」
彼の寝室のもう一つの扉から1人の老婆が出てきた。
年齢はおそらく70代後半から80代前半、
すこし腰が曲がっているが
彼女はそれを感じさせないようにその年代の女性と比べると言葉がしっかりしていた。
「私が勝手にここにいるだけで、ジルさんは私に居場所をくれただけですから…」
「体だけは壊さないでよ!あの子達も心配するしね!」
「ええ……」
頷いた後に私の頭の中にある未来が流れ込んでくる
その未来は今日、この集団の主であるジル・スゴルニアが死んでしまう事だ。
例えそうだとしても
私は私なりに使命を真っ当する。
―――――「人」に尽くさなければ、私は…
01
「さて、私は警務課第2係に用があるから失礼するよ、君も早く第1係の一員を集める事だな」
「余計なお世話だ馬鹿野郎」
アーサーは皮肉を言った後、僕の部屋を後にした。
かなりムカつきはするが正論だから何も言い返せないのが癪に障る。
「やっぱりアイツに頼るしかないかぁ……」
アイツとはつまりこの組織において僕らに力を授けてくれる女神メリッサの力を借りに行くのだ。
彼女は大抵ユグドラシル内を酒瓶を持ちながらふらふら歩いてたりするから余計に見つけにくいのだが、今日は何かが違っていた。
「は?オメェもういっぺん言うてみいや」
「アタシの研究を理解できないアンタは馬鹿なんだよ!
馬鹿!」
色々と試行錯誤していたら、僕の部屋の外からあまりにもややこしい怒鳴り声が聞こえてきた。
絶対めんどうに巻き込まれる……でも仕方がないから止めなければ女神の権能が暴発しかねないからだ。
「おい?なにしてんだアンタら」
僕は勇気を振り絞って、扉を開けて地獄の入口に入っていく。
「ん? 君は確か警務課室長グレン・マクスウェルか」
メリッサと喧嘩していたのは粛清課 室長 ルーシー・フレイアさんだった。
彼女は四つある課の中で異端とされている粛清課の室長で粛清課の中でもかなりの変人だ。
「グーレーン! 聞いておくれよ、コイツになんか言ってくれ!……」
「君はメリッサさんの知り合いならアタシの研究に文句つけるのはやめろって言ってくれないか」
「ちょ……」
マズイ……この二択どちらを選んでも死んでしまう……
こうなったら……
「ルーシーさん、今回はウチのメリッサが迷惑かけてすいません、この借りはいつか返しますんで! 」
「お、おい! グレン! 」
僕はとりあえず口約束をして、メリッサを連れてこの場を去る選択をした
「グレン・マクスウェル……いずれ君に頼み事をするかもな」
02
「変な意味で酔いが覚めたわ……私になにか用があるんでしょ?」
「まあな、ちょっとこれを見てくれないか? 」
僕は酔いが覚めているメリッサにはぐれ女神の写真を出した。
「この子私の姉妹だけど、なんか違うのよね」
「私にはマリー、ミシェルていう双子の妹がいるんだけど、ミシェルだとこんな場所にはいないから恐らくこの写真はマリーね」
「でも、なんでこの写真を? 」
「実は……」
僕はアーサーからマリーが今回の事件に関わってる可能性があるという事を詳しく話した。
「マリーがそういう人間を困る事はしないはず……」
「協力してくれるか? 」
「真実を確かめなきゃね、行くわよ! グレン! 」
「ちょッ 」
メリッサは女神の権能でワープホールを作り、僕の手を取ってその中に入っていった。
まさか、この事件がこんなに大きくなるとは今の僕は思いもしなかった