表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

1章ー7 敗北?

──目をつむり、リグレットが攻撃してきたと思われる方向へと剣を向け、ガードをしまジュンヤ。

視界が晴れていく。声が聞こえてくる。

ジュンヤは視界が戻ったことを確認した後、先程の防御の結末に辿り着く。


「……どうやら、僕の勝ちみたいだねー」


……ジュンヤの心臓辺りを、短剣が突き刺していた。

一瞬何が起きたのかわからないジュンヤは、目の前に近づいている「敗北」に気づかなかった。

─ああ、もう終わっちまうのか…俺の、俺の異世界生活は……

そして、ジュンヤは背中から地面に倒れた。

脱力感と絶望感に襲われる。気持ち悪い。やだ。やだ。こんなのやだ。

命の灯火が、あえなく消え………

……………………

………………………

…………………………

…………ない。

──ん?んんん??なんで死なないの?俺、リグレットに刺されて…

そう思い、ジュンヤは刺された箇所に目を降ろす。

刺されたはずの胸からは、短剣が刺さったままだか、血が一滴も流れていない。

それもそうだ。何故なら…


「お、俺の財布がー!!!」


──刺された箇所、そこには先程ポケットに入れた財布があった。

これも第六感と言うべきか。

ジュンヤがガードした向きはあっていた。

しかし、リグレットの短剣はその僅かに上にあった。

心臓の位置を刺したはずが、たまたまそこに財布が入っていた。


「なるほどねー。面白いねー、君は。楽しくなってきちゃった」


ジュンヤは警戒するがもう遅い。

真横に滑り込まれたジュンヤは、横からの蹴りに対して防御出来なかった。

子供とは思えない脚力で、軽々と吹っ飛ばす。

その先にあるのは……


「どわーー!!」


吹き飛ばされた先は、食料倉庫の中だった。


「いててて、くそ、あの野郎どんだけキック力あるんだよ…」


小麦粉の袋が緩和材となってくれたおかげで、衝突の時に痛みはなかった。

しかし、リグレットに蹴られたときの痛みは今なおも続いている。


「面白いから今度は場所を変えて遊ぼうよー。退屈させないでねー」


ゆっくりと、リグレットが倉庫内へと入っていく。

第二ラウンドの、幕が開く……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ