第7話 勉強
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ありえない。
こんな事があるなら、生まれ変わらない方が良かった。
僕はもう駄目だ。遺書をしたためよう。
~拝啓 父様、お元気ですか?この手紙を父様が読んでいる頃には、僕はもうこの世にはいないでsy
「何を書かれているのですか?」
「あっ」
やばい、見られちゃった。素早く逃走に移る。
「どこに行くのですか?」
しかしあえなく捕まる。
「ちょっとお手洗いに行こうと思っていました」
苦し紛れの言い訳に、
「では、私もついて行きましょう」
鋭く返してくる先生。だが、甘いな!
「もう子供じゃないので1人で行けます」
ふ。勝ったな。
「あなたはまだ4歳ですよ?立派な子供です」
そうだった。この世界に来てからまだ4年しか経っていないんだった。くそう、こうなったら!
「あー、お腹が痛い!このままだと死んでしまうー」
「そうですか、では王国一の医者を呼びましょう」
もう駄目だ。これ。しょうがないから諦めるしかないか。
「なんか大丈夫になりました。続けましょう」
「まだ何もやってませんよ?」
なぜこうなったのかというと、それは時を遡ること1時間。
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アナさんから告げられた一言。それは、僕に衝撃を与えた。
「今日からお勉強をします。この方達は、オルに勉強を教えてくれる先生です。オルは頭がいいから、本当は5歳から勉強をさせるつもりだったけど、今日からやる事にしました。頑張ってくださいね」
な、なんだと?4歳の頃から勉強をする?ありえない。日本では小学校1年生からだったのに。勉強するくらいなら死んでやる!しかし、そんなことは表情には出さない。
『無表情Lv1を取得しました』
え?スキルをゲットした。そんなことでいいの?てかスキルゲットしたら声で知らせてくれるんだ。便利だなぁー。
「ケイトです。算数を教えます。これからよろしくお願いします」
なんてことを考えていたら自己紹介が始まってしまった。この人は、見たところ黒髪の30歳のエロイお姉さんだ。泣きぼくろがいいね。
「礼儀作法、ダンスについて指導します。イヤマッテローンです。厳しくしていきますから頑張ってください」
名前やべえよ。イヤー、待ってローンってなんだよ。ネーミングセンスが死んでるわー。見た目ロッテ◯マイヤーにそっくり。てか名前、順番入れ替えただけじゃね?
「魔物や生き物、人間以外の種族、土地について教えさせていただきます。グリンです。よろしくお願いします」
ん・・・この人エルフだ!綺麗な肩まである金髪を、さらりとストレートにおろしている。見た目は20歳。まぁ、どーせこの世界でもエルフは歳をとりにくいって言うんでしょ!?騙されないよ!?本当は200歳なんでしょ!?
「女性の年齢のことを考えるなんて、失礼ですよ?」
顔に出てたっぽいなー。でもなんで分かったんだ?とりあえずステータス確認をしよう。鑑定をしよう。
『鑑定を妨害されました』
鑑定を妨害?そんなことできるのか?なんて思ってるうちに、グリンさんが近づいて来た。
「あまり、女の子をジロジロ見ちゃ駄目ですよ?ちなみに年齢は◯000歳です」
うん?今ゼロが3つくらいなかったか?くそっ!ステータスを見られたらこんな苦労はしないのに!だけど表情は変えない。
『無表情Lv1がLv2に上がりました』
またなんかスキルLv上がった。こんなに簡単に上がっていいのか?神よ。
僕はこの時、完全に称号スキル<成長期>のことを忘れていた。それが後で、僕の運命を変える事になる。だけどそれはまた別の話。
「すみません。とてもお綺麗だったもので」
「まぁ、そんな事を言っても何も出ませんよ?」
「いえ、これは本当に心の底から思っています」
このことは本当だ。金髪に、整った顔立ちで絶壁(どこがとは言わない。怖いから)さらに長寿。4つ揃った彼女はまさにエルフの鏡だ。ものによってはアルプス並に描かれているのもあるが、それは邪道だ。やはりエルフはまな板でないと駄目だ。
「もういいですか?私は歴史について教える、ユーリンと言います。人の歴史だけでなく、竜人族や魔族の歴史についても教えさせていただきます」
ユーリン?youの名前リンって言うんだ。くだらな。茶髪の髪を肩下まで伸ばしている。そばかすが少し目立つが、充分美人の内に入るだろう。歳は25歳ほど。
「剣術を教える、セドだ。」
ケモミミが付いているから獣人だな。だが、でかい。とにかくデカイ。190くらいいっちゃってるんじゃないかな。顔の半分が茶髪で隠れている。ちなみにポニテ。顔がいかついなー。自主規制しようと思ったけど、やっぱりステータスを見てしまう僕。せっかく便利なものがあるんだから、使わなきゃ損だよ。今度はもっと意志を強く持って、彼女の全てを覗いてやる!って感じで発動させた。
セド
Lv68 年齢:36
種族:獣人/獅子
身長:193cm
体重:86kg
髪の色:茶
目の色:赤
足の大きさ:27cm
スリーサイズ:131・80・135
クラス:剣士
体力:7200/7200
魔力:4700/4700
筋力:63
素早さ:47
視力:2
称号スキル
救世主・守護者・筋肉バカ・くそ真面目・苦労者・調伏者・克服者・魔物の天敵・狂戦士
スキル
覇王の風格Lv1
先導者Lv5
料理Lv6
危険予知Lv7
野生の勘Lv7
威圧Lv7
遠見Lv6
鷹の目Lv4
未来予想Lv5
持久Lv7
瞬動Lv4
剣術Lv8
魔法
属性魔法
炎纏
温水
水治癒
微風
風刃
土壁
系統外魔法
思考加速
探索
警報
発熱
透視
[セドの性格]
[セドの考え方]
[セドの好きな物]
[セドの使える技能]
[セドの習慣]
[セドをどうにかしたい時の対策と傾向]
[セドの人生]
ゴフッ!なんだこれ!前使った時はこんなの無かったぞ!?これはやばい。鑑定があれば自分のプライバシーは無いのも同然だぞ。僕は個人情報を大事にするからセドの性格とかは見ないけど。けど、これからお世話になるんだし、仲良くなるためには、分かるよね?スリーサイズも体重も知っちゃったしね?
「な、なんで何も言わないんだ?おい、オルカ?」
とりあえず性格を見てみよう。
[セドの性格]
曲がったことが許せない正義漢。決して挫けず、どんな時でも諦めない。
嘘が嫌い。
ふーん。曲がったことが許せない、ねぇ。じゃぁ、綺麗な放物線を描くその2つのエベレストはどうなんですか?はっ。禍々しい気配を感じる。なんかグリンさんが笑いながらこっちを見てる。だけど、目が笑ってない。すいません。でも男の子なんでしょうがないですよ。ほら、セドさんも怯えてますって。
時間が無いからステータス見るのは止めよう。
「シスカ。魔法を教える」
あ、あのジト目の人だ。すごい魔法を使えるんだよな。僕もいつか使えるようになりたいなぁ。質問しよう。
「あの・・・」
「なに?」
「前に僕の部屋で使った魔法って、僕にも使えるようになりますか?」
「努力次第。かなり難しい。あれは古代の魔法。使えるのは今のところ私だけ」
「わかりました。ではみなさん、これからよろしくお願いします」
でも魔法以外はやりたく無いな。
シスカさんのステータスはまた今度見よう。
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てな感じだ。真面目に勉強しよう。それは大事。超大事。
どうしても話が単調になっちゃいます。
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