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アウトオブあーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 80話 検索履歴

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。


『アウトオブあーかい部!』は、そんなあーかい部のみんなの活動記録外のお話……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。


『アウトオブあーかい部!』は、そんなあーかい部のみんなの活動記録外のお話……。




池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「かたかたかたかた……、」




きはだが1人で部室のパソコンのキーボードを打ち鳴らしていると、




「音声入力にでもなったのか?」




ひいろ入室。




「音声入力になったら楽なんだけどねぇ〜。」


「さっそく投稿分をまとめているのか、感心だな。」


「そんなんじゃないよぉ?……ほれ。」




きはだが指差した画面をひいろが確認すると、そこにはケーキの種類やらレシピやらがたくさん表示されていた。




「…………、」


「なんで目ぇ逸らすのぉ?」


「……いや、ワタシは和菓子派だからな。」


「じゃあひいろちゃんじゃないのかぁ……、なんで検索履歴がケーキまみれなんだろぉ?」


「あ、あさぎじゃ……ないか?甘いもの好きだし。」


「かもねぇ〜。」


「人の検索履歴を詮索するのは、あんまり感心できないぞ?」


「そんなんじゃないやい、きはだちゃんもケーキのレシピ調べようとしたら先駆者がいただけだってぇ。」


「きはだがケーキ作る用事なんてあるのか?」


「フッ。きはだちゃんも日々精進しているのさ……!」


「精進料理とは正反対だけどな。」


「お坊さん胃もたれしちゃうねぇ。」




「……で、ほんとはどんな悪巧みをしてたんだ?」


「悪巧みぃ?ひいろちゃんじゃあるまいし。」


「ワタシが悪巧みをするような人間に見えるのか?」


「見える見える。」


「いやいやいや、


「なんなら『他人の検索履歴を調べる』行為に叡智を感じてそうだねぇ。」


「……………………天才か?」


「ひいろちゃんのスマホの検索履歴調べてやろうか?」


「……すみませんでしたッ!」




ひいろはテーブルに額をこすりつけた。




「こいつぁ重症だぁ。」


「そういうきはだだって、人には見せられない検索履歴の10や20はあるだろう。」


「ゼロが多いしきはだちゃんにそんなものはないッ!!」


「……ん。」




ひいろが犬にお手を仕込むときみたいに手のひらを上に向けて差しのべた。




「…………さらばっ!」




きはだは部室のドアをものすごい勢いで開け放ち逃走した。




「えぇぇ……。」


「……というのは冗談さ。」




開け放たれたドアが閉まりきらないうちにきはだが室内に戻ってきた。




「ほれ。」


「潔いな……。」




ひいろはきはだからスマホを受け取ると、検索エンジンの履歴を表示した。




「なになに……、『刑期 甘い』、『ケーキ 甘い』……。打ち間違えた?」


「うむ。」


「『ケーキ 簡単』、『ケーキ 初心者』、『ケーキ ヘルシー』、『ケーキ レシピ 日もち』……。」


「なんだいその目は。」


「その、済まない。ワタシが間違えていたな……。」


「わかればよろし


「なぁぁぁあんてなぁぁあッ!!!」




ひいろはスマホの画面を一瞬きはだに見せると、プライベート用のブラウザを起動した。




「おまっ!?やめろぉぉおおッ!!」




その刹那、きはだは目にも留まらぬ速さでひいろの顎に掌底のアッパーを喰らわせスマホを奪い返した。




「ゴハッ……!?」


「ふぅ危ない危ない。」


「くっ……、」




ひいろがよろけながら後退りして壁に寄りかかった。




「おま……っ、手ェあげる奴があるかっ!?」


「プライベートブラウザは反則だろぉ!?」


「ま、まあそれは悪かったけど……。」


「……ん!」




きはだはさっきのひいろを真似て手のひらを上に向けて差し伸べた。




「ワタシは別に構わないが……、後悔するぞ?」




ひいろはきはだにスマホを手渡した。




「一応忠告はしたからな。」


「はいは〜……………………、




上機嫌にスマホを触っていたきはだの顔がみるみるこわばり、表情が消えていった。




「…………今日、わたしたちはお互い何も見なかった。…………いいね?」


「…………だな。」








あーかい部!(5)




きはだ:検討に検討を重ね検討を加速した結果、投稿しました。


ひいろ:検討に検討を重ね検討を加速した結果なら致し方なし。


白ちゃん:アンタら何してたのよ……


きはだ:そっとしておいた方が良いこともあるよねってお話


ひいろ:うんうんそっとしておこう


ウィスタリア:きはださんがそうおっしゃるならそっとしておいた方が良いんでしょう


白ちゃん:ウィスタリアちゃんもいたの?

白ちゃん:っていうかひいろちゃんと初のご対面?


ウィスタリア:いーえ


あさぎ:なかなか会えないもんだね


ウィスタリア:ユーレーですから


ひいろ:何か事情があるなら詮索しないさ


ウィスタリア:わあカッコいい


ひいろ:済まない、ワタシには既に心に決めた人がいるんだ

ウィスタリア:ゴライアスハナムグリとおんなじくらい


あさぎ:草ァ!


ひいろ:他人のやつで煽るな……!


あさぎ:大丈夫?昆虫ゼリー食べる?


ひいろ:貴様ぁ……!


白ちゃん:こらこら喧嘩しないの


ウィスタリア:背中トントンしますか?


きはだ:弱っちゃうからあんまりヤンない方が良いみたい


白ちゃん:カブトムシかっ!


ひいろ:良いんだ白ちゃん、ワタシにはみどりさんさえいれば……


ウィスタリア:みどりさん?

ウィスタリア:そーいえば前にも名前が出たよーな……


あさぎ:ひいろの婿入り先


ウィスタリア:わお……///


白ちゃん:卒業したら好きになさい


きはだ:白ちゃん好きにできたぁ?


白ちゃん:余計なお世話じゃ……!


きはだ:なあんだ、ウェディングケーキ調べてたんじゃなかったんだぁ……


白ちゃん:ひいろちゃん、言ったの……?


ひいろ:なんで自白しちゃうかなあ……


白ちゃん:自白?




白ちゃん:あ


あさぎ:えっと、ドンマイです


ウィスタリア:そーゆーのはネットで調べるよりも出版元が確かな本で調べた方がいーのでは?


きはだ:かもねぇ〜


あさぎ:料理本って高いんだよなあ……


ウィスタリア:知的財産ですからね

ウィスタリア:ところでひいろさんは何をご覧になったんですか?


ひいろ:何って?


ウィスタリア:『そっと』聞く分には構いませんよね☆


きはだ:構います


ウィスタリア:え〜〜〜〜〜〜〜〜


きはだ:えーじゃありません


ウィスタリア:ええじゃありませんかきはださん


きはだ:方言なんて、いつの間にそんな難しい日本語覚えたんだい?


ウィスタリア:はうっ!?


あさぎ:ウィスタリアって日本来て間もないの?


ウィスタリア:ハーフ&ハーフです♪


白ちゃん:食品かっ!


ひいろ:ハーフだと0.5人だろう


ウィスタリア:もし半分になるなら……やはり上半身でしょーか?


白ちゃん:グロいグロい


あさぎ:五体満足じゃないのはちょっと……


ウィスタリア:だるまは無し…….っと。


白ちゃん:ウィスタリアちゃん?


ウィスタリア:足すのはアリでしょーか?


ひいろ:異形はちょっと


白ちゃん:おい


ウィスタリア:ネコミミとかもですか……?


ひいろ:きはだ?


きはだ:はいひいろちゃん墓穴


ウィスタリア:きはださんからは何も聞いていませんよ♪




ひいろ:しま……っ!?


ウィスタリア:因みに尻尾は?

白ちゃん:とまんねえなコイツ

ひいろ:知るかっ!


あさぎ:そこは『///』つけないと


ひいろ:こーなったらきはだも自白しろ!///


白ちゃん:そこは律儀につけるのね……


きはだ:きはだちゃんは賢いから

きはだ:(口を手で覆う)


ウィスタリア:↑って叡智ですよね


あさぎ:きはだで想像するのはちょっと


ウィスタリア:(口を手で覆う)


あさぎ:人類の叡智

ひいろ:叡智の結晶


白ちゃん:おいこら


あさぎ:脇は閉めないとなお良し

ひいろ:(固い握手)

あさぎ:(固い握手)


白ちゃん:アンタらまだウィスタリアちゃんの顔も知らないのよね……?


ひいろ:顔で人を判断するのは良くないぞ

あさぎ:ちゃんと内面もみないとですよ


白ちゃん:字面だけ見るとまともなの腹立つわね

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