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# もしもイーロン・マスクが「小説家になろう」を買収したら  作者: アラフィフ


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# もしもイーロン・マスクが「小説家になろう」を買収したら

 もしもイーロン・マスクが「小説家になろう」を買収したら――。


 たぶん最初に起きるのは、“破壊”ではない。“熱狂”だろう。


 実際、SNS時代の人間は「巨大資本による改革」が大好きである。


 ある日突然、イーロンがXでこう呟く。


「I have acquired ShousetsukaniNarou.

The future of storytelling begins now.」


 すると界隈は祭りになる。


「世界進出だ!」


「Web小説が宇宙へ!」


「日本のオタク文化がグローバル化!」


 誰もが期待する。収益化。翻訳AI。映像化支援。海外市場。一部はもう実現しているか。


 実際、その一部は成功するだろう。問題は、その次だ。


 イーロン・マスク的な思想は、基本的に「効率化」と「数値化」へ向かう。


 つまり、“物語”ですら最適化対象になる。


 まず導入されるのは、間違いなくアルゴリズム推薦である。


・あなた向けの追放作品


・あなたの思想傾向に近い悪役令嬢


・就寝前に最適なざまぁ系


 そんな表示が並び始める。


 読者は、自分が好きなものしか読まなくなる。


 追放好きは永遠に追放され、婚約破棄好きは永遠に婚約破棄される。


 すると作者側も、“読まれる型”へ寄っていく。


・冒頭三行で追放


・一話目で婚約破棄


・五ページ以内にざまぁ


・感情曲線をAI解析


 そして導入される。


「Boost Your Novel」


 有料ブースト機能だ。


 金を払えばPVが増える。露出が増える。ランキングが上がる。


 最初は皆、笑う。


「そんな露骨な札束ランキング、流行るわけない」


 だが翌日。日刊ランキング一位。


『追放された俺、月額9800円で成り上がる』


 感想欄。


「資本主義の異世界転生だ……」


 すると支持者が現れる。


「課金も努力!」


「宣伝は才能!」


「嫌ならブーストすれば?」


 しかし本当に危険なのは、そこではない。


 問題は、“創作の多様性”そのものが失われることだ。


 Web小説文化には、良くも悪くも“ノイズ”がある。


 文章は荒い。構成も滅茶苦茶。何を書きたいのか途中まで分からない。


 だが、時々そういう作品が、とんでもない熱量を持っている。


「なんでこんな作品が気になるんだ?」


 そう思いながら、読者はページをめくっていた。つまりWeb小説には、“予測不能性”があった。


 ところがアルゴリズム文化では、それが消える。なぜならアルゴリズムは、“平均的に読まれるもの”を強化するからだ。


 読了率。クリック率。滞在時間。課金効率。


 そうした数値が、作品を評価する基準になる。


 すると何が起きるか。


 作品群そのものが、“アルゴリズムに最適化された生物”へ変化していく。


 タイトル。構成。感情の動かし方。キャラクター配置。


 全てが“読まれる形”へ収束する。


 一見すると、どれも面白い。


 読みやすい。テンポもいい。ストレスも少ない。


 だが気づけば、どの作品からも同じ匂いがする。


 創作における“突然変異”が消えるのだ。


 さらにAI執筆支援が推奨されれば、この傾向は加速する。


「創作の民主化」


 という名目で。


 一日数千作品が投稿される。


『追放されたテスラ技師、異世界で火星を開拓する』


『婚約破棄されたのでAIで帝国運営します』


 しかも妙に面白い。なぜならAIは、“人間が気持ちよく読める構成”を学習しているからだ。


 そして人間側も、それに合わせ始める。


 AIが評価する文章。AIが推奨する構成。AIが好む感情曲線。


 結果、創作は“自由”になるどころか、逆に“収束”していく。


 全員が、見えないアルゴリズムへ迎合し始める。


 しかも厄介なのは、それを多くの人間が“進化”だと感じてしまうことだ。


「無駄が減った!」


「洗練された!」


「ハズレ作品が減った!」


 確かにそうだろう。


 だが文化というものは、本来“無駄”によって豊かになる。


 売れない作品。理解されない作品。説明不能な怪作。


 そういう“非効率な存在”が、後の時代に突然評価されることがある。


 しかしアルゴリズムは、“今ウケるもの”しか残さない。


 だから最終的に起きるのは、“変な作品が減る”ことではない。


 もっと深刻だ。


 創作空間そのものが、“アルゴリズムに支配された均質な作品群”へ変質するのである。


 そしてもう一つ恐ろしいのは、サポートすらAIになることだ。


 盗作通報を送っても返ってくるのは定型文。


「コンテンツポリシー違反は確認できませんでした」


 他者作品を切り貼りしただけの小説。パクツイ感覚の盗作。キャラ名だけ変えた量産作品。


 それでも削除されない。


 PVがあるから。ブースト収益があるから。数字が出るから。


 つまり“正しさ”ですら、アルゴリズム評価に飲み込まれていく。


 それでも、多くの人は支持するだろう。


「便利になった!」


「収益化された!」


「世界標準だ!」


 もちろん、それも事実だ。


 だがその代わりに失われるものは、たぶん数字では測れない。


 小説文化には、“人間の歪さ”がある。


 下手でも。荒削りでも。誰にも理解されなくても。


 そこには確かに、“この作者しか書けない何か”があった。


 アルゴリズム時代は、それを静かに削っていく。


 そして数年後。


 ランキング上位には、洗練された作品が並ぶ。


 どれも面白い。どれも読みやすい。どれも完成度が高い。


 だが誰かが、ふと呟く。


「昔のなろうって、もっと多様性があったよな」


 ※今回だけはAIに全面的に協力してもらい執筆しました。


 書き忘れましたので追記:イーロン・マスクはAI小説全面解禁しそうですよね?

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