過去
両親ともに世界的な音楽家(父親が声楽家、母親がピアニスト)の家に生まれた少女が主人公
少女:しっかり者で歌うのが好き
妹:天真爛漫な甘えん坊
少女:5年生 / 妹:3年生
妹が夏ごろから急速に歌の実力を伸ばしそれに反比例するように少女は自信を失ってしまう
ある日父親が妹の成長を褒め、少女に「まだまだだ」といったことで歌う事をやめてしまう
なお「まだまだ」は父親にとっては「まだまだ伸びる」という意味を込めた最上級の誉め言葉なのだが少女はそれを「妹はこんなにできるのに、お前は何をやっているんだ?」と誤解してしまう
それで少女は歌わなくなっていく
家族と、特に少女と歌う事が大好きだった妹は度々少女に一緒に歌う事を求めますが少女はあれこれ理由をつけてそれを拒否します
そんなことが続いて数か月それは起こりました
シーン描写は以下
『少女の自室
何もせずボーっとしている少女
いつものように歌を求めてくる妹
妹「お姉ちゃんお願い お歌聴きたいな 一緒に歌って?」
少女「うるさいな!放っておいて!私は歌わない!出てって‼️」
少女は妹を部屋から追い出し鍵をかける』
この一件以降少女は完全に自分の殻に閉じこもります
ただ起きて学校へ行き帰り寝る
他者はもちろん家族にも心を開かず自室に閉じこもるばかり
そんな日々が中学校を卒業するまで続きます
妹は
妹にとって姉の歌が1番でした
姉の歌を追い求めるも近づく事が出来ず
事の起こる直前父に褒められた技術に縋り練習をしてしまいます
そのせいで心を込めるより技術に傾注していきます
心を忘れ、技術に偏重した妹は日常生活にも変化が出ます
姉と触れ合えないストレスもあり少しずつ癇癪持ちのようになります
ですが学校には姉との一件の話があった事もあり年齢や性別特有のワガママだと教師たちは解釈し、少し諭す程度になります
妹が5年生、6年生と成長するにつれて諍いを起こす事が徐々に増え、両親は妹の環境を変える事にします。
中学校への進学は心を込めて歌う事を教えてくれた母校への入試、入学を妹に勧めます
妹は両親に進められるがままその中学校への進学を決めます
ですがその学校は父親が通っていたころとは別物になっていました
経営陣の代替わりがあり学園のブランド化を急速に進めます
その一環で『父親』が卒業生だと知りそのネームバリューを元に合唱部を広告塔にする事を思い立ちます
技術に長けた人物を指導者として招聘しコンクールで勝てる合唱部を作り上げていきます
技術に頼っていた妹にこの学校は居心地の良い学校でした
部活でも技術を強く教えてくれる
技術的な話を誰も嫌がらない
そして妹はますます技術にのめり込んでいくのでした