101色 終幕! これが商店街の絆!
事件から数日の時が流れて、商店街イベントの最終日を迎えた。
緑風くんはまだ入院中なので、残念ながら不参加となってしまいましたが、彼の為にもこの最終日を成功させます。
忙しなく開店準備を整えていると、お店のベルが鳴り、そちらに顔を向けるとアカリ達、カーミン組がやってきた。 その隣にシーニも一緒にいた。
「おはようございます。 シーニ、もうよかったんですか?」
私が挨拶ついでに質問すると優しい笑顔で頷き答えてくれた。
「うん、いろいろと問題はあったけど、なんとか片付いたから最終日ぐらいはこっちの手伝いをしたくてね」
「そうですか、それは安心しました」
「よーし! 今日もがんばるよー!」
私も笑顔を返し答えるとアカリが元気よく握り拳を掲げながらいい、他のメンバーも「おー!」と元気よく返した。
「ありがとうございましたー」
最後のお客様を見送り入り口の看板を裏返し、店内に戻る。
みんなの顔を一通り見回し私は告げる。
「これをもって『セーラン商店街繁盛計画』を終了させて頂きます」
私の言葉を受けたみんなは互いに顔を見回して笑顔を浮かべた。
「よかったー! なにごともなかった…………わけじゃないけど、ぶじにおわったね!」
「君……一瞬、クウタの事忘れてただろう」
「そ、そんなことないよ!」
メガネくんに突っ込まれたアカリは腕をブンブンと振って弁解する。
すると、入り口のベルが鳴り扉が開く音がしたので、そちらに顔を向けると社長さんが店内に入ってきた。
「よう、ご苦労だったな」
「社長さん、お疲れ様です」
私が挨拶をすると社長さんも挨拶を返してくれて話はじめる。
「今回の件はすまなかった、改めて謝罪をさせてもらう」
社長さんは私達に深々と頭を下げる。
「あの、お言葉ですが、社長さんが謝ることじゃないんじゃないですか?」
抹消さんが問いかけると、社長さんが首を横に振って答える。
「いや、下の起こしてしまった問題は上にも責任があるのだ。 今回、上にいるワタシが商店街の協力を承諾したが、下が納得していなかった、納得させられなかった為に起こってしまったからな」
「…………」
社長さんの責任感に私達は驚いて言葉を詰まらす。 これが上に立つモノの責任なんだと。
「今回の責任はしっかりと取るつもりだ」
「え? そこまで思い詰めなくても……」
抹消さんがフォローを入れると、社長さんは哀しい表情を浮かべながらシーニの方を見る。
「アオイ、残念ながら、ワタシは今回お前との約束を諦めようと思う。 せめてもの贖罪だ」
「別に気にしなくてもいいよ」
「!?」
シーニは優しく微笑みながらいうと言葉を続ける。
「食事をするだけでしょ? それくらいなら付き合うよ」
シーニの言葉を聞いた社長さんはとても嬉しそうな顔を浮かべると、子供の様にはしゃぎ出した。
「フハハハハ、さすがはアオイだ! ますます惚れたぞ! そうと決まれば、日程の調整とラブラブデートプランを立てなければなー!」
「…………はあ……またはじまった……」
あまりの嬉しさにクルクルと回転しだす社長さんをみたシーニは溜息をこぼす。 周りのみんなは先程までのクールな彼と全く違うギャップに若干引いている。
「……スズヒコ、わたしが許すってわかってただろう」
「まあな! フハハハハハ!」
「うわ……うざ」
シーニはまるでゴミを見る様な眼を向けるが、そんなこと気にも止めずに社長さんはいう。
「では、後日連絡を入れる! 式場の予約をせねばな!」
「ちょっとまって! 勝手なことするなよ!」
「照れるでな~い♪ 照れるでな~い♪」
「照れてない! むしろうざい!」
捲し立てるだけ捲し立てて社長さんは高笑いしながら去って行った。
「おい! マジで式場だけはやめてよ!!」
シーニは慌てて叫ぶが、聞こえたかは定かではない。
「……まったく……すぐに調子に乗るんだから」
シーニはもう一度大きな溜息を吐いた。 その肩に抹消さんは手を乗せる。
「式の予定決まったら呼んでね」
「キャーキャー! ケーキ入刀ってやつだね! たのしみー!」
「アカリさんがやる訳じゃないですわよ」
「違うから! 式なんてあげないから!」
親指を立てながらいう彼女達にシーニは慌てて弁明する声が商店街に響いた。
数日後、商店街は少しずつでしたが、賑わいが戻りつつあった。
ショッピングモールとの協力関係も良好で互いに情報共有をできています。
「ありがとうございました」
「おつかれ~マルちゃん」
私は実家の八百屋の手伝いをしていた私にノワルが声を掛けてきた。
「こんにちは、ノワル、相変わらず暇そうですね」
「あはは~暇じゃないよ、マルちゃん守るっていう重要な仕事をしてるよ~」
「ストーカー発言には目を瞑るとして、今日はひとりなんですね」
私が質問するとノワルは目を向かいのお店に向けながら答える。
「アランのお店がちょっと忙しそうだったからにげてきたんだ~」
「なら、逃げた先を間違えましたね」
「え?」
私の返しにきょとんとするノワルにエプロンを渡す。
「こっちもそこそこ忙しいので、手伝ってください」
「ええ~」
「ストーカー行動されるよりはマシなので」
「まあ、いっか、マルちゃんと一緒にいれるってことだもんね~」
「そういうことです。 じゃんじゃん働いてください」
「へーい」
ノワルは陽気に笑いながらエプロンを着ける。 それを確認した私は仕事に戻った。
「いらっしゃいませ」
私の声が賑やかな商店街に響いた。
カラーメモリー『Re・MAKECOLAR』 ~ 救え!セーラン商店街編 ~ 完




