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【挿絵400枚】2055~ステータス0の亡者  作者: 烈火
第5章 改変地獄編
57/83

☆メインストーリー5-3「囚われの織姫」※挿絵有

※仮想空間においての会話は

名前「会話文」の特殊表記となります。

詳細はあらすじにて

~仮想空間・地獄 天空エリア フェンリル城


雲でできたエリアにぽつりとあるお城。

その中に二人の電脳生命体がいた。

両者黒髪で少女の見た目をしている。


挿絵(By みてみん)


髪を結んだ本物の織姫。

私は同じ見た目をした相手に文句をかけた。


織姫「いい趣味ねフェンリル。

相手の心を抉る見た目を繰り返して。

スミスの幼少期の次は私の姿を真似て。

それを淘汰にでも披露するの?」


敵の陣地の中雄弁を振るう彼女。

電脳生命体の神の器の半身織姫。


目の前にいるのは今はなき別の半身彦星と同じ人類支配思想を持つ上位電脳生命体フェンリル。


たった今私には気に入らない点があった。


見た目があまりにも似すぎている。

互いの違いといえば髪型と服装の差であろう。

ちなみに私の服装は自動更新機能により薄い青色のドレスに新調されている。


フェンリル「友好のつもりだったのだが」


織姫「腹パンするわよ」


声まで同じであり少しむかつく。

それを嘲笑うのかに見えたがフェンリルは表情を曇らせ元の少年の姿に戻った。


フェンリル「失礼だったか悪かった。

さぁ本題に入ろう。

実はいい話がある」


織姫「やーよ」


話の腰から折る私に怒りの顔を見せたフェンリルであったが彼は静かに息を吐く。

そして冷静な表情に戻し話を続けた。


挿絵(By みてみん)


フェンリル「我が悲願は【破壊の電脳神】の復活。

お前らがGGMと呼ぶ存在だ。

その魂は今我の手にある。

そしてここには器の半身である織姫がいる。

つまり残りの那老が持つ彦星の亡骸の変異体。

電脳覇王剣(ダーインスレイブ)】さえあればお前は【破壊の電脳神】の器として完成する!

器と魂がひとつになりし時。

お前は電脳生命体の女王として誕生するのだ!」


両手を広げ高らかに語り出す彼。

私は首を振って嫌悪感を顔に出した。


織姫「馬鹿じゃないの?」


短く強い返事を何度もかけられフェンリルは牙を見せ今にも殴りかかりそうだった。

背後から虎獣人の電脳生命体56(ごろ)が止めに入る。


56「落ち着くにゃフェンリル様!

相手は神様の器だぞ!」


フェンリル「ああ血圧が上がる!

後で血圧計持ってきてくれ!

最大200は超えてるかもしれん!

……それはさておき、いいのか?

淘汰達は我の改変地獄により捕らえられている。

いつでも手にかけることはできる」


怒りのあまり暴れかけた彼であったが再び落ち着いて交渉を持ちかけてくる。

感情のコントロールは割とできるらしい。


脅しをかけられた私は口を閉ざす。


無限回廊での戦いの後。


挿絵(By みてみん)


私達は天裁とぽちと神谷の父と共に無限回廊で淘汰を追おうとしていた。

しかしぽかりと床に空いた大穴に吸い込まれ気付いたらここだ。


フェンリルは淘汰戦で酷く痛い目を見たとは言っていたが戦略的には勝ったと宣言していた。


どういう状況か全く掴めない。

ただ淘汰達はまだ生きているようだ。

私の対応次第で変わるのかも。


そう思うと少し恐怖を抱いた。


フェンリル「分かるぞ。

我は心と精神を司る電脳生命体だ。

怖いのだろう?決断が」


なるほど全てお見通しという訳か。

なら


ばーか!


再びフェンリルが顔を赤くして暴れようとした。

56という名前の部下がまた取り押さえる。

突然無言の私にキレだしたので56は状況が分からず困惑した表情だ。


フェンリル「あんっまりふざけてると本当に殺るぞ!

絶対に殺るからなっ!

我はそういった類の煽りは許さん!!」


言葉通りあまりからかう余裕はない。

だが彦星といい上位電脳生命体というのは何故力による支配を求めるのであろうか。


織姫「あんたに電脳生命体の神にされる気は無い。

人間を支配する気もない。

互いに足りない分を補って共存する事こそが私の希望よ」


フェンリル「なら奴らは死ぬぞ?

改変地獄を崩壊させる事でな」


織姫「そしたら私が神になった時あんた達を殺すわよ。

【破壊の電脳神】様とやらに体が乗っ取られようがそれだけは曲げる気はないから。

せいぜい私の機嫌を取ることね!」


その言葉を聞いたフェンリルは顔をしかめ56は首を傾げた。

土壇場の地団駄が響いたようだ。


貧乏ゆすりで腕を組んだ後人差し指をこめかみにあてるフェンリル。

考え込んでいるようだ。


フェンリル「なら【完全逆憑依】を用いる。

無限回廊で行った不完全な憑依ではない。

【破壊の電脳神】と融合する。

我が身は滅ぼうとも世界も道連れとなるかもな」


挿絵(By みてみん)


彼は1つの球を取り出した。

これがGGMの魂か?

まさか今からそれを行おうというのか。


織姫「待って!

そんなことをしたらどうなるか!」


フェンリル「あはは!

初めて見たぞお前のその慌てふためく姿!

でも最後の手段だ」


織姫「分かったわ。

約束して、淘汰達をここに連れてきて。

皆の顔を見たら思い残すことはないから」


本来ここで条件を出しても却下されるだろう。

しかしフェンリル本人も最終手段だけは取りたくないらしく素直に応じた。


フェンリル「その答えは予期していた。

だが現在我はこの手にある魂の維持、そして改変地獄の維持で手一杯だ。

その為淘汰達に無限回廊の時のように直接言葉を送れん。

のでダンケルハイトとMr.Bを派遣した。

津田は行方不明、あれ派遣したか?

ともかく奴らには実は事前に告げてある。

生きて連れてくるようにとな」


織姫「かまをかけるとはやるわね。

淘汰に負けた雑魚の癖に」


挿絵(By みてみん)


また彼がキレだした。

本当に煽り耐性が足りない。

56に取り押さえられると胸をさすり出す。

とっさに薬のような物を差し出されフェンリルは水と共に飲み干した。


56「今度またお医者さんに血圧の薬貰わないと。

あーあと揚げ物は控えにゃきゃ」


フェンリル「医者は嫌いだと言っている!

食事制限も断固反対だ!

薬もほんとは飲みたくない!

……ごほん。

とりあえずしばらくは捕虜の身だ。

と言っても我らは本当はそちらを歓迎している。

待遇はいいぞ。

ダンケルハイトが帰ってきたら唐揚げを作ってくれるらしい。

仲間を捕まえたら奴らにも振舞おう」


確かに割と悪くないわね。

でもこいつ本当に大丈夫なの?

色々控えないと今にも死にそうでなんだか逆にこっちが心配になってきたわ。


~仮想空間・地獄・火山エリア


レイブン「へぇ。

人類の脅威000が仲間にか。

んで元のあっしの教え子神谷に戻ったと」


淘汰「ああそうだ」


挿絵(By みてみん)


溶岩が流れるフィールドにてなんとか見つけたキャンプポイントに集まる一行。

現実の火山が如何なる暑さかは分からないがここはそこまで暑く感じない。


その上キャンプポイントにおいてはひんやりした空間であり休むにあたり至福であった。


000はレイブンの顔を警戒し目を逸らしたり向けたりをしていた。

今まで敵か味方であるか不明であった存在にどう反応するか。

不安なのかもしれない。


頻繁に寝ているぽちを横目に俺もレイブンの表情を伺った。

一瞬静まったが彼女はニコリと笑い肩を竦めた。


レイブン「いいんじゃね?

フェンリルの奴をぶっ飛ばす仲間が増えんだろ?

それに元々皆で一緒に現実(リアル)に戻るつもりなんだし、一緒に戦おうぜ!」


000「いいの?」


レイブン「昨日の敵は今日の友だ!

それにお前達はあっしの生徒だったし。

面倒見るのは当たり前って話さ」


その様子を見た000は少し安心した顔を見せた。

確かレイブンは俺達の元担任の教師だ。

どんな先生だったか。

記憶を失った俺には分からないがとても懐が深い印象を受けた。

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