今夜は十三夜。
紅葉の時期も終わったとある山では動物たちが冬眠を始めていて、葉の落ちた木々の間を風が吹き抜ける音だけが響いている。その山の中、ちょっと変わった子が走っていた。
雪で出来た体を氷のマントで包み、山で拾ったたくさんの栗を載せたリヤカーを引く彼の頭は、かぼちゃだった。
昼はまだ暖かく外に出られない彼。今夜は冬眠してしまう友達のため巣穴の前に栗を置いてきた。
「お月見の用意が出来たよ。一緒に食べるかい?」
枝豆や栗を供えサンタと一緒に十三夜を眺めるのは何度目だろう?
いつかあの子と一緒にこの月を見たいと願い、彼は今年も冬眠のお手伝い。
