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作品を打ち切るにあたっての所感

 そのままですね。どうぞ。

 これにて、この作品は打ち切りとします。デビューもしてないくせに打ち切りという言葉を使うのもアレですが、エタというよりはまだマシかなあ。今回はこの作品に見切りをつけた理由を述べていきます。


「市場分析」という言葉を便宜上用いているんですが、「今の流行りは何か」「売れる・売れない要素」「次に何が流行るか」「後追いでもいけそうなジャンル」などなどを数年間見続けてきました。出た結論は「この作品は書籍化ムリどころかポイントすら付くわけがない」というものでした。結果が出てるから結論にせざるを得ないところはありますが、研究結果としても同じでした。


 全体としてドロッとした暗さと奇妙に偏執的な視線がこびりつき、自分の好みを前面に押し出し過ぎて売り物にするのは無理があります。また匂わせてるのか単に意味不明なのかわからない部分が多く、ゲームバランスが軽視されすぎている印象が強かったなと思います。誰がどんなふうに動くのかというキャラクター性や目的意識も読み取ることが難しく、多くの種族の設定を出しつつもほぼ登場しないという設定考えただけ感もてんこ盛り。これって意識だけ高いけど力尽きてるVRMMOまんまですね。つらい……。


 ライトノベルは基本的に「さらけ出す」方が正しいのに、なぜか甲殻をまとって「変身」するうえに悪役である「怪人」になるという最悪のコンボも問題です。なろうライト層に受けるにはご立派様露出狂にならないといけないんですが、無駄に辛そうな「正しいとは言えないまでもお前が間違っていることは分かるので止める」なんてのはダメでしょう。無駄にねちっこい各部の描写も、ディーロの戦い以外ではほぼ活きないので描写した意味がないんですよね。成長した今から言えば「メイン武器だけでいいじゃん」とか「いちばん目立つとこだけでよくね?」と言ったところでしょうか。


 メインストーリーがひたすら地味な強化を重ねていくだけでカタルシスに欠ける、というところも大きいと思います。単純なリソースの蓄積だけでも面白い作品はいくつかあるんですが、そのどれにもかすりもしませんでしたね。もうちょっと数字の積み重ねに面白みを見出した方がいいなと思いました。怪人をやるならとことんダークに、女主人公のVRMMOやるならもっと明るく、ラブコメはその場合ほぼNGだし下着フェチは案外少ないらしいことが分かりました。どれもこれも噛み合ってないんですね。よくこれだけミスマッチできたなあ……。




 ここから先は「ほかにやることあるし……」という言い訳。なぜか一作品を完結するまで頑張って投稿するスタイルを取らず、飽きたら次のを始めるエタ常連のクソカスムーブをやっていた私は、懲りずに次の作品を始めてしまいました。『闇ニ玉散レ百剱』と『低レアさんのほどほど無双』という二作品がすでにあり、がんばりの成果自体はそこそこ出ているような出ていないような状態です。


 なろう作者自体いくらでもいますし、SNSでの宣伝や友人へのクレクレや相互クラスタ、各種サイトでの晒しなんかもいっさいやっていないので、名前が売れるわけがないんですよね。こんだけニート生活しといて一日二千文字程度が限界とかナメてんだろと自分でも思うんですが、なかなか……。で、毎日投稿している『低レア』の方もなかなかに伸び悩んでいるので、キリがいいところで打ち切って次回作を始めようかななどと考えています。何がいけないのかもだいたい把握しているので、あと二章か三章くらいで終わらせたい。


 ワナビとしてはいろんな作品を書いてひと山当てて儲けたい気持ちなんてありますし、つかみが下手な作品がその後にウケるということも考えづらいので、売り物を作りたいと思うなら売れないものをスパッと捨てる覚悟は必要ではないかとも思います。ウケないものをずるずる書き続けてストレス源にしてしまい、ワナビとしてもそこから先の成長を潰してしまうことは望ましくないと考えたのが理由の二つ目です。


 で、ここから先は一般人からすると痛々しいこと言ってんなという印象でしょうし、わりと踏み込んでる人でも理解しづらいことだと思うので、読まなくてもいいです。改行は多めにとっておくので、ここでブラバしておいてください。










 最後の問題は、私自身の怪人性についてです。


 保育園に通っていたころから人の死に関心があった私は、中学校でのいじめを経て人を殺したいと強く思うようになり、性的な衝動を得て人体をばらばらにすることに興味を持つようになりました。そのころ私が思い描く怪人像は「たくさんの人間を・圧倒的な力で・破壊痕を残して殺す」というグロンギめいたものでした。ちょうど大学時代に書いた作品にはそのような怪人が出てきています。


 しかし、ひとり暮らしを始めてから幾度も貧血や健康不安にさらされ、それまでろくろく食べてこなかった肉の滋味を知った私は、人間を栄養として摂取したいと考えるようになりました。心臓が苦しくて血流が弱くなり、手足がしびれたり内臓がドロドロに腐っていくような感覚に襲われ、疲れ切っているにも関わらず三時間眠れればいい方で、心の内も惨憺たる状態でした。しかしながら、ひとり暮らしは私にもうひとつ嫌なものを突きつけてもくれました。


 昔からクリームパンを食べるとくしゃみをするという体験をしていたのですが、これがどうやら「フラワーペースト」なる添加物のせいらしく、同じ成分が入ったパンを食べるたびにくしゃみをしていました。いつの間にか構成成分の味が分かるようになっていた私は、豚肉とチーズから同じ味がすることを知りました。同時に、コンビニのパンはすべて同じ成分が含まれていることにも気付きました。とても喉を通らなくなったパンを食べるのを諦めて、近くのカフェで教えてもらった系列のスーパーで買い物をすることになりました。その選択は正解でしたね、とても美味しいものがたくさん買えましたから。


 ところで、生物濃縮という言葉があります。食物連鎖における上位の生物が多くの毒物を濾しとるように集め、その影響で死んでいくのだという話ですね。コンビニのパンが喉を通らなくなった私は、心底ゾッとしました。多く脂肪に蓄積されるという毒物は、つまり肉汁の代わりに泥水が詰まっているようなものではありませんか。ふっくらと柔らかなふくらはぎにかぶりついた瞬間にでも、その構成成分が……簡素に済ませる食事としてかじっている安っぽいパンの成分でも匂ってきたのなら、肉を丸ごと吐き出してしまいかねません。あれほど美味そうに見えていた人間が、汚物の塊にさえ見えてきました。しかし私は、人間というリソースの塊を無駄にすることなど考えられませんでした。


 ある夜、栄養不足や睡眠不足がたたって胸に亀裂が走ったような激痛が走りました。舌が痙攣して呼吸もしづらく、体の内側から真っ黒い泥がこぼれてきたかのような感覚の中で、机に突っ伏してめまいをこらえつつ、心臓からかぎ爪が飛び出てくるような激痛をどうにかやり過ごしました。不安は増し、スケッチブックに筆ペンで地獄絵図を書き殴ってもなお痛みはそのままでした。けれど、書き殴っためちゃくちゃなものを見ているうちに、私は不思議な空想に落ちていきました。


 人間の肉がマズいなら、もっと純粋にエネルギーとして取り込めばいい……つまり、魂を抜き取って食べればいいのではないかと思えてきました。近寄って抜き取るのはスマートではありませんし、霊魂は新鮮なほうが良いのに決まっています。ということは、亀裂めいた痛みやかぎ爪が飛び出るような痛みは成長の一過程だったのではないか、と空想は膨らんでいきます。


 心臓を通って肩口からかぎ爪が飛び出し、魂をえぐり出して食べる。なるほど画期的ですし、肉のまずさを味わわずに済み、死体の美しさを損ねることもありません。非常に良い着想を得たと思いながら、私の怪人性は大きな転換を迎えました。「獲物にこだわり・目的のみをこなし・死の美しさをそこにとどめて殺す」、それが私の中での怪人となりました。仮面ライダーシリーズで言うならば、ファンガイアにでも似ているでしょうか。食の美を嗜み、痛みを癒すために人を食う。キャラクター付けとしてはばっちりです。


 こうして、私の中の怪人性が大きな変遷を経た結果として、ただ人を切り刻んで殺すというこの作品の怪人は私の中にあるものとそぐわなくなりました。人の死を楽しみ、エネルギーとして取り入れる邪悪な明るさが足りないのです。もっともっと楽しい人殺しがしたい。そう思った私は、この作品に向けるべき情熱をほとんどなくしてしまいました。




 そもそもウケが悪く、やる気もなくしたため、これ以上できることはありません。できないことを続けてひずみを大きくするのも無駄の極みですし、やる気のない執筆でよいものができるとも思えません。ほかにすべきことも多く、できそうにないことに割いている時間を削減すべきだという思いもあります。


 それにしてもアレですねえ……エタったので更新停止します、というお知らせにこれまでひとことも謝罪が出てこないあたり、私の人間性が出ていますね。ブクマ数件にポイントもちょこっとだけ付いているのだから、更新を楽しみに待っている人だって数名はいようというものなのに……。この作品を読んでくださったすべての方々に心よりの謝罪を申し上げるとともに、あまり信用ならない書き手である私を見放していただくことをおすすめしておきます。


 幸い「小説家になろう」にはたくさんの作品が投稿されており、好みぴったりの作品を見つけることもあるでしょう。皆さまにそう言ったドハマりできる良作とのご縁があることを願って、この文を閉じさせていただきます。それでは皆さま、ごきげんよう。

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