失敗と女体
俺は高級レストランのメニュー全てをセナに奢ったあと、外に出て財布とレシートを眺めていた。これだけ出費したのに俺が食べられたのはパフェ一口だけというね…。
誠「あーあ…。」
セナ「どうしたの…?」
誠「どうしたのって…お前のせいでお金が底をつき始めてるんだよ…。」
セナ「もしかして…また洞窟潜ったりするの…?」
誠「…かもな。あーめんどくせ…。」
セナ「うん…めんどくさい…。」
そう言いながらセナは、会計のときに貰ったミント味のガムを食べ始めた。こいつ…誰のせいでこうなったかわかってるのか…?
誠「はあ…とりあえず帰るぞ…。」
セナ「…ん…。」
俺とセナは転移魔法で家に帰り、皆に今日のこととこれからのことを話した。皆心なしか顔が暗くなった気がする。…わかるよ…その気持ち…。
ベル「…つまりまた金稼ぎしなくちゃいけないんですね…?」
誠「そういうことだ…。」
アルス「どれだけ食べたらそんなに減るんですか…。」
誠「ほんとだよな…俺もびっくりだよ…。」
アイラ「…でもさ誠?」
誠「なんだ?」
アイラ「あの無限にジル出すモンスターをグロウルから借りればいいんじゃないのか?」
誠「え…。」
まるで雷に直撃したかのように体に衝撃が走った。そして俺は全身に鳥肌をたてながら、アイラの両手を握っていた。
誠「アイラ…。」
アイラ「な、なにっ…?」
誠「…お前天才だな。」
アイラ「え?あっ、ああ…でしょ!」
褒められて喜ぶアイラに俺は深く頷いたあと、皆の方を向き左の手のひらと右の拳をぶつけた。
誠「…よしっ!じゃあそうと決まれば善は急げだ!行くぞ!」
俺達は早速転移魔法で魔王グロウルの元へ向かった。着いた場所は相変わらずボロボロな城の中。いい加減リフォームとかしないのかな…埃凄いぞ…。
グロウル「えっと…何の用でしょう…?」
誠「金を貰いに来ました。」
剣聖「その言い方じゃ伝わりにくいだろ…。」
グロウル「…もしかしてジルを出すモンスターを借りに来たんですか?」
千夏「伝わりましたね…。」
剣聖「なんというか…流石だな…。」
グロウル「言っておきますけどこの子は渡しませんからね。」
誠「えっ!?なんで!?」
グロウル「この子は私だけのものですから…。」
そう言いながらグロウルは、終始肛門からジルを撒き散らすモンスターを愛で始めた。…酷い絵面だ…。
グロウル「…というわけで他を当たってください。」
剣聖「だってさ…誠。」
誠「ぐぬぬ…あっ、じゃあモンスター創るとこ使わせてくれ!それならいいだろ!」
グロウル「うーん…まあ構わないですけど…あそこ今壊れてるんですよね…。」
セナ「壊れてる…?」
グロウル「はい…創りたいモンスターが創れない事がたまにあって…って聞いてないですね…。」
俺はグロウルの話は聞かず、モンスターを作り始めていた。持っていたジルを全て使い暫く待つと、何やら怪しげな煙がたち始め警告が鳴り始めた。
誠「え…あれ?なにこれ…?」
グロウル「だ、だから言ったのに…」
煙の中から現れたのは、いかにも凶悪な形相をした竜のようなモンスターだった。目は血走り、鱗は硬く、爪は強靭、肛門からジルが漏れていた。
アルス「ど、どうするんですか誠さん!?」
誠「コンナノキイテナイ、コンナノキイテナイ、コンナノキイテナイ、コンナノキイテナイ…」
アルス「誠さん!?」
アイラ「お、おいしっかりしろ誠!」
誠「はっ!?え、えっと…とりあえず戦うぞ!」
剣聖「わかった!」
誠「ああいや待て!あいつ一応ジル出してるからゆっくり倒すぞゆっくり!」
千夏「そんなことしてる場合じゃないと思うんですけど!?」
竜「グアアアアアア!!」
竜は咆哮をしたあと、口から液体を球体にして飛ばしてきた。その球体は勢いよく俺に向かって飛んできていた。
誠「うおっ!?」
俺は咄嗟に、そして華麗に避けた。しかし液体は地面に着くとバシャッと音を立てて、飛沫が四方八方へと飛び散った。そしてその一部が俺の口に入る。
誠「うぅえっ!ぺっぺっ!」
ベル「大丈夫ですか…って誠さん!?」
誠「え…?えっ!?」
俺は俺の体を驚愕の目で見る皆を不思議に思い、自分の体を見てみた。するとなんと髪が伸び、胸が出て、そして己の聖剣が無くなっていた。
誠「な、なんじゃこりゃ!?」




