ラッキーとスケベ
グロウルへの脅迫を終えた俺は、自分の部屋に帰りベッドに潜った。すぐに眠りについた俺は、久々に安眠を得ることができた。
誠「ん…。」
目を覚ました俺は、一度背伸びをしたあと時計を見た。時計は朝の五時過ぎを指していた。こんな朝早く起きたのに、俺の頭は冴えに冴えていた。
誠「二度寝はできなさそうだし…どうするかな…。」
俺は無駄に余ってしまった時間をどう使おうか悩んでいた。悩んでいるうちに、昨日皆が攻略に苦戦したと言っていたことを思い出した。
誠「…買い出しでも行くかな。」
俺はベッドから降りたあと、一通り準備をして道具屋に向かった。朝方の静かな空気…暖かく射し込む日の出の明かり…早起きって素晴らしいな。もう二度としないだろうけど。
誠「よし、着いたな。」
道具屋のおばさん「いらっしゃい。」
誠「…さて、とりあえず回復アイテムだな。」
俺は一通り回復系のアイテムを手に取っていた。するとアイテムの置いてある棚の奥に、異様なまでにピンク色の本があることに気づいた。
誠「…なんだこれ…?」
道具屋のおばさん「あら…ウフフ…それ、今お買い得よ…。」
誠「え…?」
俺は道具屋のおばさんの不気味っぷりに疑問を抱きつつ、ピンクの本を棚から取りだした。そこにはなんと…
誠「ラッキースケベに…なれる本…だと…!?」
道具屋のおばさん「フフ…今だけ50000ジルよ…。」
誠「買います!!」
たかが本一冊、されど本一冊。この本はその辺にある本とは格が違う、たまたま拾ったエロ本よりも価値があるだろう。
誠「よし!早く帰ろう!」
道具屋のおばさん「あら?ここで読んで行かないの?」
誠「い、いや…流石に人前では…」
道具屋のおばさん「私にラッキースケベできるかも…」
誠「しない!さよなら!」
俺は高速スキップで家に帰って部屋にこもり、早速ラッキースケベになれる本を開いた。まず一ページ目、
誠「なになに…?効果は一日限り…か。」
俺は若干ガッカリしながらも次のページに進んだ。が、次のページに進んだ瞬間に俺は意識を失い倒れてしまった。
誠「んぐ…?」
俺はベッドの上で目を覚ました。気づけば手元に本はなく、全てが夢だったかのような清々しい朝だった。
誠「夢…だったのか…?」
ベル「…なにがですか?」
誠「うおっ!?なんでここに!?」
ベル「遅かったから起こしに来たんですよ。」
誠「あ、ああ…そうなの…。」
俺は時計を見ながらベッドを降りた。時計は十時過ぎを指していた。それを確認したあと、俺はベルの元に歩き始めた。
ベル「それで…どんな夢見てたんですか?…あ、まさかエッチな夢でも…」
誠「そ、そんなんじゃな…」
否定しようとしたが俺はベッドに足をぶつけ、そのまま前に倒れてしまった。が、不思議と倒れた衝撃は少なかった。
誠「た、倒れちまった…恥ずかし…」
ベル「ま、誠…さん…!?」
誠「…え?」
俺は今自分のやっていることを瞬時に理解できなかった。そして段々と頭が働き始め、俺はベルを押し倒していることに気づいた。
誠「…っ!?」
俺の右手はベルの左手と指を交互させるように握り、左手はベルを抱き抱え右足はベルの股に食い込ませていた。
ベル「あ、あの…その…!」
誠「ご、ごめんっ!」
俺はすぐにベルから離れて体を震わせていた。本物だ…!あの本は本当にラッキースケベになれる本だったんだ…!凄い…これは凄いぞ…!
ベル「う、うう…。」
誠「本当にごめんっ!」
ベル「ニヤけながら言われても伝わらないですよ!!」
正直ニヤけるなと言うほうが無理な話ってもんだぜ。こりゃ今日一日、楽しくなりそうだなあ…グヘヘ…。
ベル「もう…早くリビング行きますよ!!」
誠「へへっ…了解っす~!」
俺は意気揚々とリビングに向かった。リビングにはすでに皆集まっていた。俺が寝坊したせいで皆お腹を空かせているようだ。
セナ「やっと起きた…。」
誠「おう、おはよう。」
アイラ「腹減ったー…。」
誠「悪い悪い、じゃあギルド行くか。」
アルス「ですね!」
俺達は軽く準備をしたあとギルドに向かった。ギルドにはいつも通り、グロウルとリディが話し合っていた。
リディ「あ、誠さん。いらっしゃい。」
グロウル「こんにちわ。」
誠「おう。」
俺達はリディとグロウルの座っていた席に座った。そして一通り食べ物を頼み終わったあと、俺達は話をしていた。
アイラ「ちょっと水とってくる。」
千夏「わかりました。」
誠「俺もとってこよ。」
剣聖「いってら。」
アイラを追ってに水をとりに行くと、アイラが困った表情で俺を呼んできた。どうやらボタンを押しても水が出てこないらしい。
アイラ「壊しちゃったかな…?」
誠「平気じゃない?」
アイラ「ちょっと代わりにやって…。」
誠「わかった。」
俺がアイラと代わろうとした瞬間、後ろを通った冒険者が俺の背中にぶつかった。そのせいで俺はバランスを崩し、前のめりに倒れてしまった。
アイラ「…へ…?」
誠「あ…。」
前のめりに倒れた俺は、壁に前腕をついて体を支えていた。そして俺の目の前には顔を火照らせたアイラ。俗に言う壁ドンというやつだ。
アイラ「…あ…えと…。」
誠「(ゴクリ)」
顔が近い。アイラの吐息が聞こえる、そして肌に触れる。や、やばい…そろそろ離れないと理性がぶっ飛びそうだ…!
誠「ご、ごめん…!」
アイラ「…え?あ、うん…。」
すげえ…めっちゃ興奮した…!あの本マジでやばいな…!俺今日だけで野獣になっちまいそうだ…!じゅるり…。




