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小田からの贈り物

キミにありがとう。

作者: 小田虹里
掲載日:2015/09/01

 一年で、一番大切な日。


 その日を、自分が祝えなくてどうするの?




 この世界に、この時代に選ばれ、生まれてきたキミ。


 泣いていないで、顔をあげて?




 大丈夫。


 生まれてきた意味は、此処にある。


 キミの中にあるから。




 だから、焦らなくてもいいんだよ。




 これからも、「キミはキミ」であり、他の誰でもないのだから。




 「命」はめぐる。


 「とき」はめぐる。


 「記憶」はめぐる。


 「キミ」はめぐる。




 キミが生まれてきた本当の意味を、いつか知る、そのときまで。


 この人生を、めぐるの。




 大丈夫、怖がらないで。


 さぁ、目を開けて。


 時間は戻らないのだから。


 目を閉じている間にも、時間は過ぎていく。


 平等に、時間は過ぎていくもの。




 怖いこともある。


 辛いこともある。


 目をそらしたいこと、たくさんあるね。




 でも、目を閉じていたその瞬間に……。


とっても「良いこと」が、あるかもしれないんだよ?


 


 そう思うと、ワクワクしない?




 今日は、キミのルーツをたどる大切な日。


 キミがこの世界に足を踏み入れて、何年目かな。




 年の数だけ、ろうそくの火を灯しましょう?


 それは、あなたがこれまでに歩んできた記憶。


 煌々と燃えるその火は、命の灯火。




 「生きている証」




 ふっと……消し去る煙は、また来年。


 一本、灯火を増やすための約束を交わすため。




 ひとつの、「おまじない」。




 どうかまた、ひとつ年を重ねられますように。


 どうかまた、ひとつ生まれてきた意味に近づけますように。




 キミが、キミを好きでいられますように。


 キミが、キミを受け入れられますように。


 キミが、キミを大切に想ってくれるものと、共にいられますように。




 どうか……。


 どうか……。




 キミに、幸多からんことを……。




 ハッピーバースディ……。




 生まれてきてくれて、ありがとう。




 最初に贈る言葉。




キミへの祝福。




 キミにありがとう。



 こんばんは、はじめまして、お誕生日おめでとうございます。9月1日。


 私の誕生日であります。


 私の祖父の誕生日でもあります。




 ときは巡る。


 私が生まれてきたときには、まだ祖父は生きていました。


 ですがもう、この世には居ません。


 私が小学校三年生になる春に、亡くなりました。


 弟は、小学校一年生になる春……そのため、祖父はランドセル姿の弟を知りません。

 祖父が買ってくれたランドセルで、弟は小学校生活を送りました。


 私は、祖父がくれた自動鉛筆削りをつかって、今も絵を描いています。




 祖父の身体はもう、ないけれども……。


 私の母も、もう亡くなっているけれども……。




 泣いてばかりは、いられません。




 昼間には、この世に生まれてきたことを悔やんで、涙しました。


 でも今は……この、物語の主人公に導かれるように、この世界、この時代、この家族のもとに生まれてきた意味を知りたいと思っています。


 いつも、支えてくださっている方々、すべてに感謝します。




 それから、今日同じくして誕生日の方。


 いえ。




 毎日が、誰かの誕生日です。




 だからこそ、日々は尊いのかもしれません。




 無駄な日なんて、一日たりともありません。


 毎日が、特別なのです。




 どうか、すべての方に幸多からんことを……。




 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。




 また、次の作品でもお会いできれば幸いです。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 祝いの炎は「生きている証」で、灯した炎を増やすのは「約束」、「生まれてきてくれて、ありがとう」は、繋いだ命への感謝の言葉。 歳を重ねる事も悪くない、生まれた意味を知るため、示すために、今日…
2015/09/02 14:35 退会済み
管理
[良い点] > 毎日が、誰かの誕生日です。 この気持ちが作品を貫いている気がします。 読んでいて幸せになりました。 誕生日は自分を祝う日、だけでなく母に、両親に……そのまた親に感謝する日でもあるので…
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