It's A Small World (※第三章まとめ)
どうも、abyss 零です。例によって例のごとく、第三章もまとめていきとうございます。
では本編どうぞ。
【あらすじ】
グレイたち第2中隊は、疑似ポルタ装置を介して別の世界へ訪れた。そこは、赤い空に覆われた、クラウズの支配する地であった。極秘裏に行われるはずの任務だったが、救世軍はクラウドの待ち伏せに遭い、早々に交戦してしまう。
一方、ウルプスでは、街の四方にポルタが同時に出現し、クラウドによる襲撃を受けていた。救世軍は第1中隊と第3中隊、残存している総力をあげて街と人民の防衛にあたった。
全てが敵の狡猾な計画であり、罠であったと悟った作戦本部は、グレイらにウルプスへ帰還するよう命じた。
死力を尽くして戻ると、そこはウルプスから離れた別の町だった。敵の魔の手は本部にまで及び、疑似ポルタ装置の保護を優先し撤退してきたのだ。
支援部隊開発科が技術の粋を結集して完成させた5種のマシンを駆り、グレイたちはウルプスへと急いだ。
街に着いたグレイたちを待ち受けていたのは、熾烈な戦いだった。幾多の犠牲を出しながら、第2中隊D小隊α分隊の救世主たちは、辛くも勝利を手にしていった。
戦いが佳境となった時、グレイとクロムは一連の戦争を引き起こした張本人、クラウンと遭遇する。聖王となんらかの接触を果たしたクラウンは、多くを語らぬまま、グレイとの一騎討ちで致命傷を負ったメシアを連れ、ポルタの向こうへと去ってしまった。
戦いの末、己の無力を痛感した救世主たちは、新たな段階へと進もうとしていた。ある者は魔法の修得に動き出し、ある者は武器を用いた戦法を学び始め、ある者は次の一手を打つために情報を開示した。
そして、グレイとレインは、学院の屋上から壊れた街を見つめた。
魂を懸け、最後まで戦い続ける。2人は、救世主の使命を果たす覚悟を決めていた……。
【主要登場人物】
☆グレイ……17歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。本作の主人公。恐れを越え、救世軍全体でも上位に入る戦闘能力を手にし、常に最前線で戦うエース。メシアとの戦いで命を落とすが、時を越えてきたクロムに救われ復活。クロムの武器モノを一時的に借り受け、辛くも勝利を収めた。
◇ヤーグ……グレイの魂が具現化した秘剣。炎熱を消費して強力な技を放つこともできるが、100パーセントを超えるとオーバーヒートを起こし、戦闘不能となってしまう。何らかの方法によって炎熱を吸収すれば、再び使用が可能となる。
△秘術・【業火】……戦闘の際に発生する熱を吸収し、ヤーグの斬れ味が増す。同時にグレイの身体能力も僅かながら向上させる。これによって熱を吸収し続ければ、実質的にヤーグはオーバーヒートを起こさない。
△秘技・【炎天】……秘術・【業火】で蓄えた熱を炎に変換し、操る。操った炎は常に刀身へ還元されるため、この技のみでは炎熱は消費しない。
△ブレイズ……ヤーグを逆手で持ち、秘技・【炎天】の推進力で飛行する。炎の噴出には繊細な調節が必要なため、飛行には2本のヤーグが不可欠だが、高所への跳躍や敵に接近するだけなら片方だけでも可能。
▽インパルス……左手の剣を敵に投げつけて動きを封じ、右手の剣のブレイズで急接近、すれ違い様に2本の剣で同時に斬り裂く。炎を30パーセント出力・消費する。
▽メイルストロム……2本の剣から炎を噴出し、回転しながら敵を連続で斬りつけ、最後に斬り上げる。炎を50パーセント出力・消費する。
▽バラージュ……敵を十字に斬りつけてから跳び上がり、ブレイズで空中を浮きながら、多数の炎の剣を飛ばして敵を攻撃する。炎を70パーセント消費する。
☆レイン……17歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。本作のヒロイン。グレイの幼馴染みで、心優しい少女。【総代】として、グレイたちのみならず、救世軍全体のリーダーとしての役目を担っている。数多の魔法を駆使し、様々な状況に応じて戦う。
◇ニア……レインの魂が具現化した魔弓。様々な魔法を宿している。いくつもの精霊と契約しており、召喚魔法で使役できる。
△カスタム・ファイア……レインの得意魔法。魔力の火を様々な形で放って攻撃できる。レインが使う魔法の中でも威力は最強だが、他の救世主と比べると弱い部類。
△ウィンド・ブレード……風の刃で敵を切り裂く。対象を切断するには威力が足りず、主に牽制に用いられる。
△ホイール・ダッシュ……棘のついた車輪を射ち出す。敵を負傷・行動不能状態にするために使われる。
△ロック・アート……弦を弾く音が何倍にも増幅される。敵を怯ませたり、孤立した場合は仲間に自分の居場所を知らせることも出来る。
△エコロジー・デビル……毒の霧を散布する魔法。味方と認識した者には効果がない。
▽イフリート……召喚魔法で呼び出される炎の獣王の精霊。
▽シヴァ……召喚魔法で呼び出される氷の女帝の精霊。
▽ゴーレム……召喚魔法で呼び出される土の巨像の精霊。
▽バハムート……召喚魔法で呼び出される、精霊の王。他3体の精霊と【絆】を結び、初めて契約できる。
☆クロム……17歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。本作の準主人公。グレイの親友で、怒りっぽいところもあるが、根は優しい少年。グレイ、レインと共に、時に隊をまとめるキャプテンとしてメンバーを引っ張る。空間魔法の奥義で時を越え、メシアとの戦いで命を落としたグレイを救った。
◇モノ……クロムの魂が具現化した二丁拳銃。様々な種類の弾丸に対応している他、魔力を凝縮して撃ち出すことも可能。変型・合体して特性を変え、臨機応変な使用が可能。
△双式……二丁拳銃の形態。モノの通常形態で、この形態を基点に様々な形態に変型・合体する。
△散式……散弾銃の形態。射程の短さや弾の装填リロードに時間が掛かることがネックだが、1発で広範囲の敵を攻撃できる。
△連式……軽機関銃の形態。凄まじい勢いの連射が可能だが、残弾の消費が著しいことと、照準がブレやすいことが難点。
△遠式……狙撃銃の形態。長距離からの精密射撃に特化した形態だが、反動が強く、次弾の射撃までにタイムラグが生じる。
△剣式……銃剣の形態。銃口の下部に短剣が備えつけられている、モノの形態の中でも特異な形態。グレイの戦法から着想を得て体得した。遠近両用の万能な戦い方が出来る。
△転式……回転式拳銃リボルバーの形態。装弾数が6発と少ないが、モノの全形態で最強の威力を誇る。取り扱いの難度も相まって、使いどころを選ぶ。使用者の技術が試される形態。
▽インヴァースバースト……双式で繰り出される技。回転しながら二丁拳銃を連射し、周囲の敵を一掃する。
▽イベントホライズン……剣式で繰り出される技。魔力を銃剣の刃にまとわせ、凄まじい大きさと斬れ味で敵を両断する。
▽ホーリーフレア……転式で繰り出される技。装填された弾丸、魔力、自身の魂のかけら全てを集約させて放つ、超高威力の1発。
◇空間魔法……新たに修得した能力。視界に入る場所なら、空間を越えて瞬時に移動できる。ただし、現在は建物の中や壁の向こうの部屋など、見えない場所への移動は出来ない。この魔法を極めた者は、時さえも転移することができるが、致命的な代償を支払うこともある。
☆スノウ……14歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。口数の少ない内気な少女だが、隊の仲間とは徐々に打ち解けつつある。特にレインとは大の仲良し。元の世界で関わりのあったグレイには、なにか特別な感情を寄せているようだ。
◇チェーンウィップ……スノウの魂が具現化した鞭。変則的な動きを得意とし、敵の拘束具としても活用される。単体での攻撃は心許ない。
△エナジーチェーン……チェーンウィップを敵に巻きつけ、生命力を吸い取る。吸収した生命力で自分や、傍にいる仲間の傷を癒やすことが出来る。
◇ヒーリング……治癒魔法。回復魔法の一種で、傷や怪我を治すことが出来る。
☆ヘイル……28歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。頭より体で物事を考える脳筋。なにがあろうとも己を貫き、正義を全うする熱血漢。
◇トリプルスピア……ヘイルの魂が具現化した槍。三段階まで伸縮でき、その可変機能を活かしたトリッキーな戦い方も出来る。
△サウザンドスラッシュ……ヘイル曰く必殺。本当に千回も攻撃しているのかは誰にも知る由はない。投げたりもする。
◇スウォープ・ストーム……風魔法。強力な攻撃を高速で浴びせる。
☆スリート……23歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。常に場の状況を俯瞰的に観察できる、冷静沈着な指令塔。分隊随一の知識人で、頭脳も明晰だ。
◇リコイルトンファー……スリートの魂が具現化した左右一対のトンファー。至近距離の敵を連続して殴打できる。
△ソウルランチャー……左右のトンファーの先端から、四つの光の球を放つ。球の速度は遅く、敵の動きを読んだ計算高い利用が必須。
◇クイック・ブリッツ……雷魔法。目にも止まらぬ速さの連撃で凄まじい威力の技を繰り出す。
☆ブルート……19歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。口は悪いが、実は思いやりに溢れるツンデレ。ネルシスの口説きは冷たくあしらうが、最近は割りとまんざらでない様子。
◇タロン・タスク……変身魔法。様々な動物に変身できる。現在は哺乳類や鳥類のみ変身可能。子犬や子猫に変身した時の人気は絶大?
◇ファイトウェポン……新たな戦法を得ようと手に入れた装甲具。身体の各部位のプロテクターやグローブ一式の総称で、徒手空拳での戦闘を想定している。
☆ネルシス……26歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。美人に目がない残念色男。見境なく告白や求婚をするが、果たして彼が異性を射止める日は来るのだろうか。
◇クラッシュ・スプラッシュ……水魔法。自分の魔力で無から水を作り出したり、生活用水などを使役したり出来る。汎用性が高く、他者との連携に向いている。
◇シールドブーメラン……新たな戦法を得ようとネルシスが手に入れた盾。投擲することも可能な上、自動で手元に戻ってくる。
☆チルド……12歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。分隊の最年少で、明朗快活な少女。無邪気な性格でみんなを笑顔にするムードメーカー。
◇プリーズ・フリーズ……氷魔法。大気中の水分を凝固させ、氷を作り出し操る。対象の身体の一部なら、僅かの時間だけ凍結することも可能。高熱に弱い。
◇マジックロッド……新たな戦法を得ようと手に入れた杖。先端の宝石が魔力を増幅させ、より強力な魔法を放てる。
☆グロウ……31歳。救世主。救世軍実動部隊第2中隊D小隊α分隊所属。分隊の最年長だが、全体的にだらしない。いつも気だるそうな彼女だが、近頃は何やら変化の兆しが窺える。
◇クライド・グラウンド……大地魔法。地表を支配し、時には土地の形状をすら変えてしまう大規模魔法。だが周囲の味方を巻き込み兼ねず、また屋内での使用が制限されるため、扱いには相応の注意が必要。
◇ブレイクハンマー……新たな戦法を得ようと手に入れた大槌。常人では持ち上げることも敵わない重量で、いかなるものも粉砕する。
☆ウィル・ミン・ヴォルンテス……26歳。救世主実動部隊第2中隊D小隊指揮隊長。スコラ学院剣術学講師も兼任。普段は厳かな態度が常だが、兜の下に優しさを秘めたグレイたちの頼れる理解者。武器は刀。
☆レッジ・ノウ・スケンティア……26歳。救世主支援部隊研究科陣頭指揮官。スコラ学院無系統魔法学講師も兼任。ウィルと同様、グレイたちを全力でサポートしている。様々な魔法に精通している。
☆エモ・シオン・アフェクタス……25歳。ケントルム特殊工作部隊隠密調査員。スコラ学院歴史学非常勤講師も兼任。仕事柄、彼女の素性を知る者はほとんどおらず、旧友のウィルやレッジでさえも詳細な経歴は知らない。第三章には登場していない。
【その他の登場人物】
○ヒルト……第1中隊C小隊β分隊所属の救世主。性根は優しいが、不器用ゆえに周りと壁を作りがち。憎しみに囚われると暴走してしまう。
○シース……第1中隊C小隊β分隊所属の救世主。ヒルトやガードとは隊の仲間であると同時に友達。今回の戦いで、クラウドと交戦中に死亡してしまう。
○アロー……第1中隊C小隊β分隊所属の救世主。華やかで、いつも友達に囲まれている。隊の仲間やレインを気にかけている。
○ガード……第1中隊C小隊β分隊所属の救世主。短気で血気盛ん、制御が難しい問題児。しかし義理人情には厚く、仲間を守るためなら自分の命をも張る。
○バレット……第1中隊C小隊β分隊所属の救世主。いわゆるボクっ娘。クロムにちょっかいばかり差している。
○サリス……アルマニャック少年剣士隊のリーダー的存在。グレイに会いに街へ来たところ、戦いに巻き込まれてしまう。
○カナード……アルマニャック少年剣士隊の突撃隊長だが、ものすごく臆病。グレイに会いに街へ来たところ、戦いに巻き込まれてしまう。
○シャン……アルマニャック少年剣士隊の参謀だが、どこか間が抜けている。グレイに会いに街へ来たところ、戦いに巻き込まれてしまう。
○聖王……ケントルムの最高権力者。世界で最も重要な人物。クラウンの接触を受けたようだが、果たして彼の口から何が語られるのだろうか。
●メシア……最初に生まれたクラウド。真の救世主イーヴァスを殺害した張本人であり、彼の能力を吸収しつつある。絶対的な力を駆使してグレイの前に立ちはだかったが、またしても目的を阻まれる。更なる強さに固執しているが、その真意は計り知れない。
●クラウン……戦争を引き起こした黒幕。クラウズ・クラウドたちを率いて数々の計略を巡らせている。彼については目的・素性、全てが謎に包まれているが、聖王と何らかのやり取りがあったらしい。メシアの敗北を知ると、クラウドらへ早々に撤退を命じ、メシアを連れてポルタの向こう側へ姿を消した。
【用語】
○救世主……世界に危機が訪れた時、民衆の安全と国家の平和を取り戻す存在。時代を越えて幾度も必要とされ、その度に別の人物が選定されてきた。選定する存在、その意図など一切が不明。
かつて現代ではイーヴァスという救世主が、クラウズの侵攻から世界を守ってきたが、失踪した末に殺害された。その遺体はケントルムの会議室の天井裏に、極一部の者以外の眼に決して触れることのないよう安置されている。
グレイたちは、死亡したイーヴァスが自らの代わりに救世主の使命を果たさせるために召喚した。その使命は、グレイたちの『書き換えられた』魂に深く刻まれている。
○救世軍……旧称・救世主部隊。グレイたちが所属する救世主のみで構成された部隊。現在、世界を守る最主力としてクラウズ・クラウドと戦い続けている。総員785名を指して【連隊】という。
◎実動部隊……救世軍【連隊】の内、クラウズ・クラウドと直接戦闘する720名を指す。スコラ学院を拠点とし、日夜敵の侵攻を食い止めている。
●大隊……救世軍実動部隊に所属する720名全員を指す。スコラ学院の敷地全てを拠点と定めている。
●中隊……大隊を240名ずつに分けた部隊を指す。スコラ学院1~3階の各階を拠点と定めている。
・第1中隊
・第2中隊
・第3中隊
●小隊……中隊を40名ずつに分けた部隊を指す。スコラ学院各階の教室1つを拠点と定めている。
・A小隊
・B小隊
・C小隊
・D小隊
・E小隊
・F小隊
●分隊……小隊を10名ずつに分けた部隊を指す。任務の際に最も多く行動を共にするのが、この部隊のメンバーである。
・α分隊
・β分隊
・γ分隊
・Δ分隊
●班……小隊を男女で分け、寮の各部屋に配する単位。厳密には部隊ではなく、生活共同体である。衣食住を共にし、5人1班に1部屋が与えられる。
◎支援部隊……実動部隊に属さない65名を指す。様々な作戦支援分野のプロフェッショナルが、各専門機関で活動している。
●作戦科……グレイら実動部隊が、円滑に任務を遂行ようサポートする科。最適な作戦を練り、あらゆる状況に陥っても対策を打ち出す。7人の救世主が所属している。
●通信科……実動部隊と作戦科との交信を司る科。両者の連絡は通信魔法を介してされており、この魔法をいかなる環境下でも安定させることを責務としている。7人の救世主が所属している。
●衛生科……過去にクラウズと戦い、重体に陥った正規軍の兵や民間人の治療を生業としている科。7人の救世主が所属している。
・傷痍部
・病症部
・再生部
・中枢器官部
・身体訓練部
・心理部
・医薬部
●研究科……クラウズの生態、新種の魔法・兵器の研究を専門としている科。レッジが現場の統括をしている。7人の救世主が所属している。
・兵器部門
・魔法部門
・生物部門
・事象部門
・医療部門
・日用部門
●開発科……研究科が立案した兵器や魔法を実現化・実用化し、量産することを任務とする科。7人の救世主が所属している。
●広報科……救世軍の活動を取材し、世間に報道する科。何か救世軍にまつわる大きな出来事が起こった場合は、速やかにスコラ学院を訪れる。好かれているのか嫌われているのか判然としない立場であるが、所属している救世主たちは、むしろその微妙な立場を利用している。7人の救世主が所属している。
●物資科……救世軍に注文された備品や資材を用意する科だった。現在は、過去にクラウズに襲撃され損害を被った地域に、必要な物資の注文を受けている。7人の救世主が所属している。
●運搬科……物資が用意したものを、エクゥスアヴィスに乗って各地に届ける科。物資科と共に、復興中の地域を巡っている。エクゥスアヴィスの飼育・管理も担当している。7人の救世主が所属している。
●隠密科……決して表舞台に姿を現さない、謎の科と呼ばれている。各国の偵察や、捕獲されたクラウドの尋問など、裏の仕事を多岐に渡り担っているという噂だが、詳細は不明。9人の救世主が所属していることは確かだ。
○ウルプス……パラティウムやスコラ学院がある街。世界で最も文明が進んでいる。
◎スコラ学院……グレイら救世軍実動部隊が拠点とする施設。同時に戦いの術や世界に関する知識を学ぶ教育施設も担う。正門から入ると前方に噴水広場があり、その両側に男性寮と女性寮、正面に学舎がある。学舎の裏側にはスタジアムが広がり、学院の地下にはラビリンスが埋まっている。
●スタジアム……救世主たちが実戦演習を行う広大な平地。
●ラビリンス……訪れる度に構造が変化する無限迷宮。より高度な技術を会得したい者が来る。また精神を研ぎ澄ませたい時も、それに適した空間に変化する。
◎ケントルム……世界最高意思決定機関。クラウズとの戦いによって、全世界が同盟を結び組織された世界連合軍の総司令部。
◎パラティウム……ケントルムをはじめ、最重要な組織や機関の本部がある宮殿。世界の中核である。
○ヴァント……グレイたちが使う移動技術。転移魔法ワープと特殊な防護魔法の複合物で、世界中のあらゆる場所へ瞬時に行くと同時に、身を守るベールを施す。世界各地に配備されており、現地の正規軍も用いる。学院の正門もヴァントである。
○クラウズ……世界を脅かす存在。ポルタから現れ、各地へ侵攻する。知能は高くはなく、罠などに嵌めれば倒すのは不可能ではないが、強靭な肉体と腕力、多様な種族が成す軍勢によって、これまで幾度となく世界を危機に陥れた。殺害した人間の魂を喰らう性質があるらしい。
◎クラウド……人間を殺害し、魂を得たクラウズが名前を付けられることで進化した姿。外見は人間と変わらないが、赤い瞳が特徴。クラウズだった頃に殺害した人間の魂が宿した能力を使い、救世主たちをも翻弄する。かつて殺害した人間の地位によって階級が分けられている。
●ノービス……平凡な一般人を殺害したクラウドの階級。
●ルーキー……訓練を受け、一定以上の技術を有した人間を殺害したクラウドの階級。
●エージェント……正規軍の兵士を殺害したクラウドの階級。
●エキスパート……軍部の長官や隊長など、上位の人物を殺害したクラウドの階級。
●マスター……世界有数の技術を持つ達人や猛者を殺害したクラウドの階級。
●レジェンド……救世主を殺害したクラウドの階級。現在はメシアという人物のみである。
○ポルタ……クラウズ・クラウドが侵攻する際に使う門。通過すると赤い空に覆われた異様な世界へ辿り着く。グレイたちが擬似的にこれを生み出す装置を回収し、こちらから襲撃をかけることも可能となった。様々な制限があるはずだが、今回の戦いではなにかがおかしかった。
【生存中の救世主】残り――502名
かなり減りましたね。どうなるんでしょう。当初、本作の物語は、この第三章まで描いてみて、読者とかモチベ等なにかあれば終了できるようにと調節しながら連載してきたのですが。
もうこれここまで来たら最後まで書きたくなっちゃいました、ということで。
連載は継続いたします。いえーい。
次回から始まる第四章より、1話ごとのボリュームを従来より軽くしようと思っています。~1~分くらいですかね。1話4部構成の縛りを解除します。
更新ペース確保と、読む際の負担軽減が主な理由ですね。見直す僕としてもキツかったんですよね(本音)。
あと、これまで各話毎回、前書き後書きを強いられてるように書いてきましたけれど、これも話題とかそろそろ尽きそうなので、気が向いたらって形にシフトしようかなと。
どこかで、このスペースいらないと読者に思われていると聞きましたし(臆病)。
というわけで。次回、第四章から当初より続くレールの先へ進むことになるので、これまでと違った面も多々出てくるかもしれません。
諸々ご承知の上、最後までお付き合いいただけたら幸いと、そんな風に思っています。
それでは、また。早めに投稿するための策を講じたのですから、次回からこそ早めの更新となる、はずです。




