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第Ⅺ章 ANASTASIS

 グロウが死んだ――グレイたちの悲しみは深かった。

 ラバルムが打ち明ける。文化祭の後の預言には、グロウの死が描かれていた。信じるのが怖くて、絵を破り、言い出せずにいたのだ。

 失意の中、グレイたちはグロウが命がけで遺した希望を確かめる。あと3つのトゥルムを破壊すれば、戦いは終わるのだ。


 そんなある日、グレイたちはケントルムからの勅命を受ける。

 先代の【預言者】サンボダイが遺した預言の1つ――『Χ(キー)』の預言を果たす時が来た。

 ケントルムは、グレイたちがウェイク島やトゥルム破壊作戦へ赴いている間に、預言を解読したのだと言う。




     13人が空に八芒星を望む

     魚が海を渡り地を泳ぐ

     太陽が浄化と救いをもたらす




 ケントルムは、グレイたちに身の丈以上もある巨大な箱を託し、それをカーサ帝国領『ベツレヘム』といつ場所へ運ぶよう告げる。

 箱の中身はイーヴァス――グレイたちを異世界へ召喚した張本人であり、真の【救世主】の遺体だった。箱は、イーヴァスの遺体を納めた聖櫃(せいひつ)だったのだ。

 空に八芒星とは、ベツレヘムを指す。そして以降の預言の記述は、【救世主】の復活と救済を示唆しているという。


 つまり、この場にいる13人がベツレヘムへ聖櫃を運び、【救世主】を復活させるというのが、預言の内容だという。

 グレイ、レイン、クロム、スノウ、ヘイル、スリート、ブルート、ネルシス、チルド、ボスタフ、ラバルム、ゼクス――そして隊長ウィル。

 【救世主】イーヴァス復活のため、グレイたちは聖櫃と共にベツレヘムへ向かった。


 道中、イーヴァスの聖櫃を見つめて、ウィルは語る。

 かつて、イーヴァスは『十字隊』というクラウド討滅部隊を編成し、少数精鋭でポルタの向こう側へ渡った。十字隊には、ウィルの父がいた。

 結果、誰も帰っては来なかった……。父と共に戦い、憧れた【救世主】の死に顔がそこにあると思うと、計り知れない気持ちになった。



 カーサ帝国首都を経由して、ベツレヘムへ辿り着いたグレイたち。

 聖櫃を八芒星が一望できる場所へ安置し、棺を開ける。

 崩御から数ヶ月経過しているにも関わらず、イーヴァスの遺体は生前の姿のままに見えた。


 その時、ポルタが開く。メシアが仲間のクラウドを引き連れ、現れた。

 イーヴァスの命を奪ったのは、クラウドへ進化する前のメシア――名もなきクラウズだった頃の彼だ。

 【救世主】の力をも奪い取ったメシアは、自らの不調をイーヴァス復活の予兆と察知し、妨害しに来たのだった。


 戦いがはじまり、グレイはメシアと剣を交わす。

 メシアの不調は相当なようで、グレイはこれまでより遥かに優勢に立った。

 グレイたちは聖櫃を守り切り、ついに八芒星が雲間から現れた。



 聖櫃から、イーヴァスが出てくる。【救世主】の復活だった。

 イーヴァスはメシアから力を奪い返し、圧倒する。

 これまで使ってきた力の大半を失い、メシアは撤退した。


 イーヴァスと共に、グレイたちはスコラ学院へ帰還する。

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