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第二十六話 フラワーアレンジがアバルト様にバレました

「で、これは・・・・?」

ルース家についてすぐ、私はフラワーアレンジにアバルト様が気づかないように気を付けながら屋敷の中を歩いたのに、すぐにバレた。

「・・・・」

「ねえ、マドカ。このお花たち、僕がプレゼントしていたお花だよね?」

「・・・・」

そんなことまでバレた。何、やっぱり花一つ一つに意味があって選んでいたとでもいうの?

「アバルト皇太子殿下、こんなところで立ち話もなんですから、応接室へ」

「確かに、マドカに聞きたいことが多いから、そうしようかな」

「マドカも、応接室にちゃんと来るように」

「はい・・・・」

っていうか、私が逃げると思われてる?

逃げないわよ。この機会に皇太子に嫌われれでもすれば私は自由に復讐が出来るのだから。とはいえ、不敬罪とかで捕まったり国外追放と言われたり処刑されるのも困るので、逃げたくないと言えば嘘になるけど。


「これは、どこの職人に頼んだんだ?」

「これは私がしました。大したことではありません」

「・・・・マドカがこれを。どうして?」

「一つの花の花束なんて、悲しかったものですから。数日あれば、なぜか数種類そろったので、組み合わせてみただけですわ」

不敬罪にならないように、私は言葉遣いを丁寧にしながら、正直なことを話した。

「どこでその発想が・・・・?」

「そんな驚かれるようなことではありませんわ。そこに数種類の花があったから、としか言いようがありません」

正直、私だって花が一種類ならこんなことは思いつかなかっただろう。たとえ前世でフラワーアレンジを習っていたからって、花を見てその過去を懐かしむくらいで終わったのに。

「なあ、ヴェルト。この世界にこういった発想は無かったと思うのだが、私が知らなかっただけなのだろうか?」

「いいえ、私も初めて見た次第でしたので、ご連絡を」

え、ちょっと待って。確かにヴェルトの行動がおかしいとは思ったけど、アバルト様が私のいるところに来たところから全部、ヴェルトの思惑通りに進んじゃってるってことね。あとで詳しく聞かないと。

「・・・・この美しさは素晴らしいものだ。僕はもう、花屋で花束を作ってもらうのを辞めようと思ったよ」

「そうですか」

「だから、どうだろうか。マドカが花屋を開くというのは」

「・・・・は?」

私は自分が言われていることの意味が分からず、不敬罪への不安など忘れ、正直な反応をしてしまったのだった。

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