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第二十二話 ミルくんの可愛さに負けてしまいました

毎日フラワーアレンジメントをし続けること数日。その日は朝からヴェルトと一緒にとある地方に来ていた。

「あ!お姉ちゃんっ!」

「久しぶりね、ミルくん」

そう、私が一番初めに助けた地方だ。ここの人達は、私が何も知らない時に元いた世界の知識を精一杯使ってギリギリ助けられた人。その後、何か生活に障害があってはならないので、時々来るようにしているのだ。


「みんな、お姉ちゃん来た!」

「おお、聖女様、また来てくれたのかい?」

「ええ。最近様子はどう?また多く雪が積もっているって聞いたけど」

一番最初にここに来た頃から約3ヶ月、元いた世界なら季節は変わってる頃だけど、変化は無し。雪には波があるようで、全く降らない時と大雪になる時があるらしい。

「そうねぇ。雪が振ること自体は慣れないが、対処を聖女様が教えてくれたから、初めの頃よりは平気だよ」

「そうだよ!寒くて辛いって思ったら、暖地に行ったらいいんだもん!」

「暖地に行ったら、誰かいるんだよ!話す人もちゃんといるから、寂しくないんだ〜!」

ヴェルトがあの時、応急処置として形を保てている家二棟に私が即興で作った暖房器具を置いてくれた。あの場所を、みんなは暖地と呼んでいるのね。少し、単純すぎる気がするけど・・・・まあ、気にしないことにしましょ。


「ミルくんのお母さん、元気にしてる?」

「うん!お母さんお家でご飯作ってるの!よかったらお姉ちゃんも来て!」

「ありがとう。気持ちは嬉しいけど、ご馳走になる訳にはいかないわ」

「えー!なんで・・・・」

「私はみんなの様子を見に、ふらっと立ち寄っただけだからね」

「でも、このままだったら僕、命の恩人をおうちに連れて来れなかったって、お母さんに怒られちゃう・・・・」

うう・・・・。ミル、最近こういうことに慣れてきてるんじゃ・・・・。おめめうるうるにして、上目遣いでおねだりなんて、可愛すぎて断れない・・・・。

「わ、わかったわ。今日は特別よ!」


そう言うとミルの顔はすぐに明るい笑顔に変わり、その笑顔も物凄く可愛いので、つい私も笑顔になってしまうのだった。

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