表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/35

第十話 術の使いすぎで倒れてしまいました

「お、起きたか?」

目が覚めると、そこにはヴェルトがいた。

「ね、ねえ。今日行った街の人、どうにか助けてあげることはできないの?」

「助ける?」

「そ、そう。あんなところにいたら、みんな死んじゃうわ!さっきは助けられたけど、毎日行くわけにもいかないから・・・・」

「・・・・はあ。ちゃんと助けの手は伸ばしてきた」

「ど、どんな?」

「形を保ててる家二棟に、さっきお前が使ってたものを移動した。お前の術は解けかけてたから、俺がすこし、加工したがな」

「そ、そうだ、私・・・・っ!なんで寝てるの?ここはどこ?」

初めて気がついた。私は、横になっていた。隣にはヴェルトがいるけど、他の人はいない。

寒くもないし、ヴェルトも厚着をしていないところからして、ここはさっきのところではないと思うけど・・・・。

「お前は、術を使いすぎて倒れたんだよ」

「術の、使いすぎ?」

「そうだ。どれだけ霊と完全な契約をしたといっても、急に使いすぎなんだよ」

「でも、みんなを助けたかったの!私にできることは、一刻も早く火を灯すこと。その火で、多くの人を助けること。それしか、私には考えられなかったから」

「・・・・加減ぐらい、しろよな。お前にできること、自分で見つけられたのは、偉いが」

「加減なんて、わからない・・・・」

「まあ、今回は俺も無理させたからな。これからは気をつけろ。お前が蘇った人間だと、気が付かれないようにな」

「・・・・わかってる。でも、今日だけでも、目立っちゃった。私は、あの時助けることに必死で、考えてなかったけど、みんなに、命の恩人、とか、言われてしまって」

「・・・・そうだな。作戦成功だ」

「ヴェルト、それ、どういうこと?」

「お前は、今日の人たちの証言をもって、『聖女』になる可能性を高めたってことだよ」

私が、恩人と言われることを、目的に、あの人達を私が助けたって、こと・・・・?

「そんなこと、聞いてない。私は、そんなことのために、助けたわけじゃない」

私は、みんなを助けたかった。それだけ。私にできることを、ただ、しただけ。

そこに、私のエゴは、願いは、ない。

「・・・・確かに、お前はそんなつもりないだろうな。けど、今回のことを、お前は上手く使え」

「私の、善意を、あなたの勝手に決めた目的のために、使え、って言うの?」

「そうだ。これが、お前がこの世界で、あいつらに復讐するための武器となる」

・・・・なにそれ。復讐するための武器?

他人の力を、信頼を、願いを、私に、武器にしろって?


そんなの、私には無理。あいつらと、同じやり方は、もう、嫌。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ